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良いコンサートには良いスタッフが、
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前回のコラムではマリンバフェスティバルでの演奏の様子を書きましたが、今回は素晴らしき「スタッフ」について感じたことを書きたいと思います。
まずは第一生命ホールのスタッフの対応のよさ。
長野でのコンサートホールでは常勤のスタッフを持てるようなホールはありません。
一番の問題は人件費でしょう。
ドアボーイ、ドアガールなどお客さんからみて目に付くスタッフはホールではなく主催者側が用意しなければならない等、どの担当も継続的なスタッフ教育というのが難しい状況です。
舞台担当も人数も少なく、複数のホールで掛け持ちしているところもあります。
学生の頃、都内へコンサートに出かけた時、制服やスーツでビシッときめたホールスタッフがテキパキと対応する姿を見てその姿に感動したこともあります。
第一生命ホールのスタッフの方々の対応は丁寧で、ホールの格を示すものとなっていました。
次は主催者、日本木琴協会のステージ担当のスタッフ。
打楽器のアンサンブルのステージ上は楽器がいっぱい。
今回のコンサートもソロありアンサンブルありなので舞台上はマリンバがいっぱい!
それを手際よく移動させ次の演奏者のセッティングをしなければなりません。
時には10台のマリンバをステージ裏へ出しソロ用の楽器1台にしたり、時にはマリンバデュオにパーカッションが加わる編成にするために舞台転換をしなければなりません。
今回もステージスタッフの動きは手馴れているためでしょう、お見事でした。
打楽器の演奏会は「セッティング命」です。
曲間のセッティングチェンジを見るだけでも楽しめます。ぜひコンサートでご覧下さい。
今回の第一生命ホールは下手(しもて 客席からみて左側)反響版にあるドアが大きいので、マリンバのような大型楽器の出し入れがしやすいホールです。
このように演奏者の使い勝手を考えて作られているホールはそう多くはありません。
最後に各メーカーのスタッフの皆さん。
今回はヤマハさん、斉藤楽器製作所さん、こおろぎ社さん、ブルーマレットさん、パール楽器製造さんにご協力いただきました。
マリンバは分解して運搬できるとはいえ、かさばるし組み立てるのに一人では大変な楽器。
当日、予期せぬトラブルに見舞われるかもしれません。
万が一のためのこともありメーカーさんのご協力なしにはいきません。
国内メーカーのマリンバ製作のクオリティは世界でもトップレベルです。
世界各国の状況をこの目でこの耳で見聞きしたわけではないので「世界一です」と言い切れないのが残念ですが、世界のトッププロが使用している楽器は日本のメーカーが大変多いというのは事実です。
複数のメーカーさんのマリンバを同じ環境で一度に聴けるというのは私の密かな楽しみでもあります。