堀江 健一

年齢のこともあり、漠然と恋愛して結婚もしたいと思っていて、マッチングアプリを使って婚活をしていました。
でも、デートしたりしても、1回か2回会うと、こちらの気持ちが冷めてしまったり、相手からお断りされてしまう事が連続して、このまま続けていてもダメなんじゃないかと思うようになり、藁にもすがる思いで相談させてもらいました。
約束の日に会って、事情をお話しして見ました。
先生は具体的な実際の流れはわかりましたが、その出来ごとの一つ一つに、あなたにどんな風な感情があったのか、あまりその点が伝わって来ませんね。もう少し感情面の事を思い返してみて下さい。と言われたのですが、そう言われて初めて自分はあまり自分の感情が良くわかっていない事にまず気付きました。
最初のカウンセリングはそこまでで終了してしまいました。

それだけでも大きな収穫だったと思いますが、やはり一回受けただけでは解決するようなものではないのだろうと思い、再度受けてみる事にしました。
私は感情が鈍いか、もしくは感情をすごく抑えてしまっているのではないかと言う話になり、そこで、一旦恋愛がらみの話は置いておいて、今までの人生の出来ごと全般の話になりました。
自分は要領が悪くてバイトをしても失敗して怒られてばかりで、自分はダメだと思っている事や、誰にも助けてもらえなくて悲しく思っていた事、今の仕事はやりたい事なので、なんとか頑張って行きたいけれど、新人のせいもあってか自信なんてまるで無くて辛い事などを話して見ました。
そんな話しを聞いて、色々共感して意見を言ってくれましたが、それらの話から、私の性格がどの様に作られて行ったのかなど分析して、きっと私の事を理解してくれたのかなと思います。
何度かのカウンセリングでは、当初の恋愛問題の話よりも、そうした私が抱えていた不安や自信のなさの方の話に重点が置かれました。
今までそんな暗い話は、話した相手が迷惑だろうと思ってしまったり、そんな暗い子だと思われたくないので、人にはあまり話して来ませんでした。
しかし、それも感情を表に出さなくなってしまった要因の一つなのではないかと言う話になり、例え不安な感情も感情なのだから、それも私に表現して行くことで、自分の感情が自分でわかる様になるだろうから、恋愛とは関係ないと思うかもしれないけれど話題にしてみて下さいと、先生は言ってくれました。
私は頭で考えて、恋愛が上手く行くやり方が見つかればそれだけで良いと思っていたのですが、どうやらそんなに単純なものではないようです。
職場の話が中心のカウンセリングが2回ほど続き、気が付くと辛い気持ちの事でも、なんでも思っている事を前よりは話せている事に気付きました。
そんな時にアプリ知り合った男性からデートに誘われる機会があり、実際に会った時の事が話題になりました。
デート中や、デートが終わってからの様子や、私の気持ちの流れを追いながら話してみると、以前よりとても自分自身が何を感じながら会っていたのかが少しわかる様になっていました。
それは、相手に対して、この人は良い人なのか？好意を感じているのか？と言う様な自分の気持ちよりも、自分は嫌われないだろうかとか、空気を読んで正しい行動をしているのだろうかとか、そんな相手にどう思われるかどうかばかりが頭を占めてしまい、不安が強い私がいたのだと言う事です。
そのような気持ちの流れは、職場での私と共通する所がとても多かった事がわかりました。
そんなに不安が強かったら、デートを楽しむ余裕なんてないだろうから、もう会いたくないと逃げたくなってしまう気持ちになっても無理も無いかもねと先生に言われ、そう言う事かと納得できました。
そんな中、アプリで知り合った男性よりも実は私にはもっと他に恋愛感情に近い感情を抱いている人がいることが自覚されて来たのです。
アプリの男性とは私の想いも強くなかったのですから当然かもしれませんが、自然消滅してしまいました。
けれど、その結果は私としては納得いくもので、自分の気持ちが明確に感じられるようになれた事には先生に感謝しています。
また何か行き詰まりを感じた時にはお願いします。
ありがとうございました。