自民党総裁選はじまる - コラム - 専門家プロファイル

平 仁
ABC税理士法人 税理士
東京都
税理士

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閲覧数順 2024年04月18日更新

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自民党総裁選はじまる

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9月10日、いよいよ自民党総裁選が告示されました。
22日の投票まで、マスコミを巻き込んでのお祭り騒ぎです。

我々国民としては、誰がどのような政策を唱えているのか、
じっくり見極めていかなければなりません。

大本命と言われる麻生さんは、
積極財政論者ですから、現在の経済立て直しという面では
最も評価されるべきでしょう。
しかし、赤字国債の増発に繋がる危険性の高い政策である分、
将来世代に負担を先送りする危険性が高い批判もあります。

経済政策において正反対なのが与謝野さん。
与謝野さんはまず財政立て直しを急ぎ、
将来世代に禍根を起こさないようにするべきだという考え方です。
痛みを伴う時期を今か将来かを説いているわけです。
問題を先送りすれば、それだけ問題が大きくなり、
結果として財政出動が大きくなることは、当然のことです。
底が見えてきた今だからこそやろう、と言うことでしょう。

小泉改革路線の系統にあると考えられるのは、小池さんと石原さん。
小泉改革の成果として、色々なところから膿が出てきているからこそ、
改革を止めてはならない、というのが主張でしょうか。
ただ、経済政策については、いわゆる上げ潮派ですが、
上げ潮派は、経済成長による増収を求めていく政策ですから、
思惑通り経済成長が出来ればいいですが、失敗したら税収の激減を招きかねません。
赤字国債の増発しか対処できなくなる危険はあります。
また、勝ち組と負け組をはっきりさせるのも上げ潮派の特徴。
結果の平等ではなく、チャンスの平等を求めるからこそ、
チャンスが平等にしない規制を次々に撤廃したわけです。
大バケしてミニバブルを生めるとしたら上げ潮政策しかないと思いますが、
リスキーな政策です。しかし、リスキーを選ぶのも国民の自己責任です。
自己責任社会をわが国に持ち込んだ小泉さんの功績ですかね。
地方が切り捨てられるのも、自己責任で地方活性化の努力を怠っていれば
当然だ、というのも小泉改革の特徴でした。

石破さんは、上げ潮派と財政出動重視との中間という立場でしょうか。
上げ潮政策の中では一番現実的な政策ではないかと私は思います。
ただ、この政策って、小沢民主党の政策に一番近いのでは?

公平な社会を作ろうとする考えは皆同じでも、
現在世代の負担の公平を求めるのか、現在世代と将来世代の公平を求めるのかで、
とるべき経済政策は全く変わってきますね。

企業経営も同じです。
積極展開をしようとすれば借金が膨らみます。
借金をしてでも業績を上げて利益を出すのを選ぶか、
とにかく借金をできるだけ減らして身の丈経営に徹するのか、
これはトップの経営判断です。

政治に関心を持たない方が多いのは残念ですが、
難しく考えずに、自分の身に置き換えて、
今の負担減(将来の負担増)か、今の負担は変わらず出来る限りのことをするのか、
今の負担が増えてでも将来の負担が減るようにするのか、
よく考えなければならない時期に来ているのではないでしょうか。