ゴーストタウン東京
-
2008-07-29 14:31
土曜日、日曜日になると、人気がまったくなくなるような地域が多かった。
新橋や赤坂、霞ヶ関 そして、新宿の西口。
共通しているのは、ビジネス街ということだ。
そして、住んでいる人がほとんどいない。
住んでいた人は、地価の高騰と商店の衰退、生活のしづらさがつのり、土地家屋を売り払い
郊外へと脱出してしまった。
こういうところは、立地では、「オフィス性向が強い」と言う。
土日に人がいないばかりではない。
多くの場所は、平日の6時を回るといない。
朝も8時過ぎにならないと人は増えない。
歩く速度は速い。
余計な行動はしない。
いつも同じ人間が通る。
行動のパターンもほとんど決まっていて、通常とは異なる行動はしたがらない。
見るものもいつもいっしょ。
中には連れ立って歩く同僚も同じだったりする。
売上は、おのずと大きな制約を受ける。繁盛しにくい地域だ。
加えて新橋をはじめビジネス街はどこも、おしなべて賃料が高い。
だから、オフィス性向が強い立地は、商売(商店)に不向きである。
少なくとも、初めてお店を構えるようなところではない。
そういうところへ出店してしまえば、余程特殊な商売でもないかぎり
早々に退散せざるを得なくなる。
でも、納得いかない。
「どうして、新橋で、化粧品店なんだぁ?」と思ってた場所があった。
「きっと、OL狙いで出店したのだろうけれど、成り立つのか?」
と思っていた矢先、撤退するという情報が入ってきた。
また、ひとり立地の犠牲になった人が出てしまった。
立地をあなどってはいけないという教訓を残して。