中古住宅のススメ
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2008-06-19 12:03
僕が引っ越したことを知った知人達から「新築おめでとう!」というメールがたくさんきましたが、残念、中古です。せっかく建築やってるんだから新築すれば良いのにとお思いでしょうが、だってお金がないんだもの・・・
今回の住宅購入のコンセプトは「10年で元を取る」というもので、自己資金+10年分の家賃相当額=住宅購入価格を基本線としました。10年分の家賃相当額は「10年分の家賃と同額を大家さんじゃなくて銀行に支払うとするといくら融資が受けられるのか」という意味です。
ここで、10年後に自己資金程度の価値が物件に残っていれば「元を取る」事ができる・・・
そんな安易な考えで、中古住宅を選んだわけです。
確かに、近隣の同規模の建売住宅と比べると1500万円位安上がりでした。とは言え、中古住宅。一生住み続けられるかと言われると、耐震改修や補修等できる限りのことはやったけれど、胸を張ってイバレナイ・・・
しかししかし、そのための10年なのだ!3000万円を20年で返済するより、1500万円を10年で返済するローンを2回に分けて組んだ方が当然返済は楽になる。
幸い僕らは家づくりが好きだ。一生のうちに何度か家を建替えたり、買い換えたりするのも悪くない。確かに中古住宅ではいつまでも住み続けられるものではないかもしれないけれど、その時はもう一度建て替えれば良いのだ。
少し興奮して文章が乱れてきました。
家に求めるものは、断じて損得だけではないので「内緒の話」として書きました。
設計者としては、家づくりを冒涜しているようで多少後ろめたい気持ちもあります。
とは言え、様々な事情で、今すぐに「終の棲家」を手に入れることが難しかったり、いつかは今の土地を離れて暮らす予定があるような方には、家を「一生の買い物」と考えない「中古住宅の購入」も悪くないかもしれませんよ、とさりげなくオススメしてみました。
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このコラムの執筆専門家
- 川瀬 康和
- (東京都 / 建築家)
- 一級建築士事務所 カワセ企画・設計
機能やデザイン、コストや将来計画など建築をトータルで考える
設計者がいることによる「クライアントのメリット」は、デザイン性や機能性だけにとどまらないと思います。建築の専門家である設計者の一人として、「クライアントに代わって汗をかくこと」や「建築に対して誠実であること」を意識して仕事しています。
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