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舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
東京都
クラシックバレエ教師・振付家

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たまには専門家らしく「ちょちょっとバレエ豆知識」

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以下、私のXポスト(ツイート)を通してお伝え致します。(※尚、今回の記事の為に一部加筆修正しています)

(^^✿




「32回転の大技」で有名な、コーダでの女性バレリーナの最大の見せ場であるグラン・フェッテのアンコールなんて、生まれて初めて見た!!このバレリーナは男性並みか、それ以上の筋力を持っている。そしてその彼女のパートナーを務める男性も、これ又凄い!!

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TheBunduBallerina

Natalia Osipova & Leonid Sarafanov with Alina Somova - Stunning Don Quixote Act 3 Mariinsky Ballet

https://youtu.be/hhFAlJGdsaY



さすが長い歴史と由緒ある、天下のロシアのマリインスキー・バレエ団の「ドン・キホーテ」だなと思った。下手したらボリショイ・バレエ団よりダイナミックかもしれない。そのくらいスケールの大きな踊り。それでいながら品格がきちんと保たれている。ここまで来ると脱帽するしかない。それくらい凄い!!


手足が超長くてとてもしなやか、かつダイナミックで強靭なのに「天女の様な美しさ」を持つ女性第一ソリストのパートを踊る女性も凄い!!でも彼女とオーケストラの指揮者とは「仲が悪いのかな」と感じた。お互いに「自分の主張を譲らない」という事が、演奏と踊り方から窺える。


反対に「主役のキトリを踊るバレリーナ」は、指揮者と相性が良いのだろうなと、彼女の反応から感じられた。きっと彼女とソリストのバレリーナの彼女とは、物凄いライバル関係にあるのだろうと思う。


「互角のレベルを持つライバル」という存在が、彼女達をここまで強靱にしたのだろうなと私は感じた。内面にある男性性が強くないと、こういう強さは発揮出来ない気がする。


私は一昔前の時代のダンサーで良かった♫(笑)


私の時代は「回転数に気を取られたり、足を上げ過ぎると下品になって、お姫様としての品格が無くなるから、敢えて抑えなさい」と諭す教師も多かった。今ほど「猫も杓子もコンクール」ではない時代だったからだと思う。でももう時代は変わった。「そんな事言っていられない」という時代なのだろう。


ちなみに今回の動画の作品は「ドン・キホーテ」なので、主役のキトリは町娘という設定だから又視点が違って来る。このスペインの街を舞台に繰り広げられる作品の見所は、主役やソリスト達による「華やかで高度なテクニックの見せ合い&競い合い」でもある。それくらい明るくてエネルギッシュな作品。





「ドン・キホーテ」で思い出すのは、私に「コッペリア」という作品のオーディションを受けさせない様にする為に「貴女にはドン・キホーテのグラン・パ・ド・ドゥ(※先にご紹介したYouTubeの主役男女で踊られているパート)を踊ってもらいます」と意地悪された時があった事。組織の幹部の人達は「私には踊れまい」と思っていた節が感じられた。


その時に私はそれをお断りした。合同作品の「コッペリア」のオーディションは受けさせてもらえなかった。その後私は海外のバレエ団に入団した為、翌年の組織の会には参加出来なかったけれど、帰国してからその「ドン・キホーテ」を、自分のスタジオからの出演という形で披露させてもらった。


無事踊り終えた時、幹部の方々は皆何故か「シーン」と全員沈黙していた。一人だけ「とても良かったけど痩せ過ぎ」と言われた事を覚えている。こうした反応は「バレエ界あるある」の一つ。でも今では「よくやった!あの時の私~☆彡」として良き思い出に♫





これはどの世界にも通じる事だと思いますが、バレエの世界で輝くダンサーの方々というのは、目に見えない所で「これ以上はもう出来ない」という所まで、めちゃくちゃ陰の努力をして来たという経験を、皆必ず持っています。


その「稽古やリハーサルで自分はここまでやって来たのだから」という確固たる事実が常にベースに有って、そこから舞台の場数を踏んだ分に比例する「実体験からしか得られない貴重な学び」を沢山得て、


そして最終的には「本番では自分を信じて、肩の力を抜いて真摯に挑む」という様なプロの域レベルに到達する事が出来ます。


こういう下地が有って更に進化すると、本番で即興のアドリブの演技も出来る様になります。但しこれは「作品を理解したプロフェッショナル同士、自由に演じて良い演技」の場合のみです。


ちなみに決められた振り付けを、ダンサーが勝手に変える事は許されません。






バレエと言えば「白鳥の湖」と言われるほど、バレエをご存知ない方達にも有名な「クラシックバレエ=白鳥」というイメージが色濃いですが、


古典バレエには他にも色々なバリエーションを持った、それぞれに趣の違う非常に魅力的な作品が数多くございますので、もし興味の湧く舞台がございましたら、是非会場に直接足を運ばれてみて下さい。


最初は何も分からなくても大丈夫です。「場慣れして行く」という事で雰囲気に慣れたら、そこから色々なものを感じ取れたり、色々興味が湧く様になって来ると私は思います。


今の時代は、手軽にYouTubeやDVDなどでバレエを観る事も出来ますが、やはり劇場でしか味わえない「生の舞台の醍醐味=そこに生まれる波動」というものがございます。


音楽・美術・脚本等々含め、"総合芸術"と言われるバレエの世界は、実際に直に観る事で「知れば知るほど楽しく面白く、そして感動と奥深さを味わえる世界」だと私は思います。


勿論そこには「そういう事を、踊りで観客に伝えられる魅力的なダンサー達」の存在は不可欠ですが。

( ・・) ~ ☆彡☆彡☆彡





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舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ

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長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年