「嫌いな人」と「苦手な人」は、自分が隠している本音を教えてくれる教師です - 文化・芸術全般 - 専門家プロファイル

舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
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「嫌いな人」と「苦手な人」は、自分が隠している本音を教えてくれる教師です

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前回の記事「外の世界には自分の内面が投影されている」という法則に気付けない人達では、人生を深く理解する為のキーワードとして「嫌いな人」というのが出て参りましたので、今回はそこの部分を、もうちょっと深く掘り下げてみようかな~と思います♪

(^^✿

 

世の中には自分の事は棚の上で、「あの人のここが嫌い、あそこが嫌い」という様に、年中自分の意識を人様の批判・批評に向ける方達というのが、まぁ多い事多い事!と思われた事はございませんか?(笑)

(^^;

 

前回でも申しました様に、人間というものには「自分の内面を自分の外の世界に無意識に投影する」という性質があり、

 

故に「自分の事が嫌いな人ほど、その人にはそれに比例して嫌な人や出来事に遭遇する」という事になるという法則があるのです。(※自分の中と外は一緒の法則)

(^^;;

 

そしてそういう目でもって自分や他者を観てみれば、「では自分の外の世界を心地良いものにする為に、自分を好きになる為にはどうしたら良いか?」とか、

 

「私は自分の事が好きなのに、どうして不愉快に感じてしまう出来事に良く遭遇してしまうのか?」という疑問が浮かんで来る方も多いのではないでしょうか。

 

何故ならここには、実は意外な落とし穴があるからです。

(・。・;

 

…というのは、世の中には"思考"と"ハート"を一緒のものとして捉えていらっしゃる方がとても多く、「思考で自分の事が大好きと思っているプライド(※見栄っ張り)の高い方」というのも、大変多くいらっしゃるからです。

\(◎o◎)/!

 

 

でも「思考で自分が好きだと思う事(プライド)」と、「自分のハートが本当に自分の事を好きと感じている(誇り)かどうか?」は、又別なのです。(※ここは今回のコラムを理解する為には、とても大事なビッグポイントになります)

 

ここの所を明確に理解しないと、先ほども申しました通り「私は自分の事が好きだけれど、では何故嫌だと感じる人や出来事にいつも遭遇するの?」という疑問が起きる事になるので、

 

そうなると、「自分の中と外は一緒」という宇宙の法則に気付く事は難しくなりますし、そう言われる事は矛盾だらけの様に感じてしまうので、法則自体を信じられなくなってしまうのです。

(-_-;)

 

 

 

ちなみに、自分が「思考の人か?ハートの人か?」というものを、自分で見分けるバロメーターなのですが、

 

「思考で自分が好きだと思っていても、実はハートでは自分を好きとは感じていない人」というのは、他人から不愉快だと感じさせられる事や、アンラッキーと思える出来事に遭遇する事が多いという事が言えるでしょうか?

(^^;(^^;;(^^;;;

 

そして「ハートで自分の事が好きと感じている人」は、他者からそういう嫌な思いにさせられる事が少なかったり、他人に意地悪や無視をされても気にしない人でもあり、つまりは「他人のネガティブに影響を受けない人」だという事ですね~。

(^^♡(^^♡♡(^^♡♡♡

 

 

 

では「思考で自分を好きになる」という事と、「ハートで自分を好きになる」の違いは一体どこから生まれて来るのでしょうか?

 

それはズバリ、その方の生き方が「ハートで人と接する人か、そうでないか」という事に尽きます。

 

何故ならハートで人と接する人というのは自分の個性を熟知していて、自分の事を信じているので、自分の事を嫌いになったり、人に嫉妬する理由が何処にもないからです。

(^^✿

 

 

 

では逆に「ハートではないもので人と接する人とは?」と言うと、それは「人との競争意識で生きている人」です。(※世の中の大半の方は、こちらのタイプが断然多い)

\(◎o◎)/!

 

つまり自分を「思考で好きだと思うタイプの人」に多い落とし穴は、「絶えず人との競争意識で生きている=人より自分を優位に立たせたい人」だという事です。

(・。・;

 

 

 

ですがそういう方達の多くは、それを自覚できている事は稀で、そういう思考で生きている自分に気付けずに、それを他者に投影してしまっているので、

 

「他人も自分と同じ感覚でものを見ている=相手も自分と同じ様に、他人と常に競争しているのだろう」と勘違いしてしまう様です。

 

何故ってご自分がそうだから、相手も自分と同じ様に見えてしまうのでしょうね~。(※人間は自分の中に無いものは、他者にも投影できない法則)

(^^;

 

 

 

では何故この世の中には競争を好む方達がこんなに多いのかと言うと、それは自分の中に(※多くは自分で気付いていない無意識の)コンプレックスがあり、その裏返しで「人より優位に立ちたい」という意識が中に在るからなのです。

 

ですので「他者から言われてカチンと来る」「或る人の態度に腹が立つ」「この人は苦手」というものには、

 

実は「自分がどういうものにコンプレックスを感じているか」とか、「実は本当は自分がそうなりたい願望」という、自分の中に在る(※多分多くの方は自覚のない)"隠された本音"を教えてくれるヒントが隠されているのです。

\(◎o◎)/!

 

 

 

これは"和を保つ=皆と同じという事が良しとされる日本独特の文化"や、戦後の教育から来る洗脳=敗戦国として罪悪感を植え付ける教育が、戦後故意的に為された事から来ている部分も大きいのですが、

 

例えば、特にこれは日本人の方達に多い思考癖から来るものだと私が感じるものに、

 

これはあくまでも、その方が"自分の目から見て勝手に感じている"という事なのですが、「偉そうにしていると感じる人」とか、

 

その方の事実に則しているのに、「自分で自分の事を肯定的に認める人」「自分に自信を持っている人=自分を信じている人」とかに対して、ちょっと過剰反応かと思うくらいに「傲慢で嫌い!」という感情を持つ方が多いというものがあります。

 

でもこれを裏返せば、そう感じている本人が、実は「本当は自分が他者より優位に立ちたい」「本当は自分が人から誉められたい」という思いを持っているから、

 

「自分より優位な態度を取っていると自分が感じてしまう相手」に、自分のコンプレックスを刺激されて、不愉快に感じてしまう=そういう風に自分を嫌~な気持ちにさせる、つまり「自分に優位性を感じさせない相手」を嫌うというカラクリですね。

 

でもこれは実は「相手が自分にそういう思いにさせた」という事ではなく、「自分が勝手に相手にそう感じた」という事に過ぎないのですが、(※何故なら世の中の全員がそう感じる訳ではないからです)

 

こういう思考癖を持った方々は、そういう発想というものがなく、このカラクリを理解する事は困難な様です。

(・・;)

 

何故なら、人との競争意識で生きている方達は、自分を優位にする為に「相手の個性を欠点と捉える=人を貶めて自分を優位にする思考癖」が無意識に習慣になってしまっているからです。

(-_-;) 

 

意識的であれ無意識であれ、この様に「思考で絶えず他者と心の中で競争する」という事をエネルギーにして生きていらっしゃる方達は、自分の中の「思考とハートの見分け方」が理解できない方が多いですので、そこがバロメーターになると思います。

 

そしてこういう方達は、日常で「他人から嫌な思いをさせられる」とか「アンラッキーな出来事に遭遇する事が多いと感じる」というのは、必然であり当然でもあります。

 

だってこういう方達は、何事に於いても「いつも他者と自分を比べて優劣を競う」という思考が、絶えず頭の中で働いているのですからね~。(※だから自分より下と思える人間にはやたら優しさを示したり、えこひいきするという特徴もあります)

(◎_◎;)

 

「人と競争する人=絶えず自分を優位に立たせたいと思う人の、どこにハートがあるでしょうか?」…という事なのです。

 

自分が宇宙に放ったものが「愛でないもの」であれば、自分が他者から受けるものも「愛ではないもの」が多くなるのは必然ですから、それは誰のせいでもなく「自分のせい」という事なのです。

 

そしてそれは「愛=ハート」を宇宙に放つ人が、「他者から親切や愛を与えられる事が多くなる」という事も同じ法則という事になるのです。

( ・・) ~ ☆彡 or ★彡

 

 

 

ハートで生きている人は、「自分の事を嫌いになる」という事はできません。

 

中と外は一緒ですから「自分の事が嫌いになれない人」は、「他人の事も嫌いになれない=その人の個性を認めて人格を尊重する人」という事になりますから、

 

他人によって自分がイライラさせられると感じる事も少ないですし、そういうものに遭遇しても、さして気にならないか、独自の方法で解決してしまいます。

(^^✿

 

 

 

但しこれは「自分を犠牲にして、相手の何でも受け入れてしまう」という事とは違います。

 

ハート=愛にも初級・中級・上級編とありますから、ここの辺りを深く理解できないと、やはり今回のコラムを理解するのは難しいかもしれません。

 

何故なら"慈愛"と"慈悲"というものは、人間の成長度により感じ方が変化するという性質を持つものでもあるからです。

\(◎o◎)/!

 

 

 

いずれにしましても、本物の愛が存在する時は、「相手の為を思って」というハートが根っこに存在していますし、愛が不在のものには「相手に自分の優位性を示そう」とするものが根っこに潜んでいるものなので、

 

そこら辺りも"自分の事"&"他人の事"含めて、ご自分の判断のバロメーターにされてみて下さいませ♪

(*^^*) ~ ☆彡

 

 

 

 

 

 

「 Jack-go-to-bed-at-noon 」

CICELY  MARY  BARKER  「Flower  Fairies  シリーズ」より

 

 

 

これはご参考になるかどうかは分かりませんが、今回のコラムの内容がイマイチ理解しづらいという方達の為に、以前に私が体験したエピソードを余談としてお伝えしてみようかと思います♪

☆_(_☆_)_

 

 

 

私がダンサーとして現役バリバリの脂の乗った30代の頃、バレエ団を退団しフリーで活躍していた時に、或るバレエ団に客演ダンサーとして主演させて頂いた事がありました。

 

その時に、私とは違うバレエ団出身の方ではありましたが、やはり退団後にフリーダンサーとなり活躍していた、とても美しいプリマバレリーナの方(※年はほぼ同年代)も客演されておられて、私達は主演させて頂いた作品は違いましたが、同じ舞台に立たせて頂いた事がありました。

 

彼女と私は、良くオープンクラスのレッスンで顔を合わせていたので、会えばその時には更衣室でお喋りをするくらいに、お互い顔見知りでもありましたし、

 

彼女は私好みの小顔で美人、大変細身で日本人離れしたスラリと伸びた手足を持ち、とても繊細で清純な役が良く似合うタイプの女性らしいプリマバレリーナでしたから、私は彼女の踊りが大好きでしたし、同じ舞台に立てる事もとても楽しいと感じていたのですね~♫

(^^♪

 

そして舞台当日、ゲネプロ(※本番と同じ様に衣裳を付けて、舞台で行う最終通し稽古)の時に、私は客席から彼女の踊る姿を拝見し、彼女に楽屋で「本当に今回の役がピッタリで美しい」とお伝えしたのです。

 

私は普段お世辞や社交辞令は言わないタイプですが、その時は心からそう思えましたから、それを真っ直ぐ本人にお伝えしたいと思ったのです。

(^^✿

 

その時彼女は「ありがとう♪」と答えてくれましたし、

 

私は私でその時に出演させて頂いた作品は、お客様からの凄い温かい拍手を何度も頂き、又批評家の先生にもベタ誉めして頂けた演目となりましたので、自分の中では今でもとても思い出深い舞台の一つです♫

(*^^*)~☆彡

 

 

 

そしてそれから歳月が流れ、私はバレエ界から引退致しましたので、彼女と会う事もなくなり疎遠になって行ったのですが、お互い毎年年賀状のやり取りだけは細々と続いておりました。

 

そして昨年のお正月(※一年前)に、彼女から頂いた年賀状の言葉がちょっと気になり(※何となく辛い思いをしているのではないかと感じたので…)、「電話を掛けてみようかな」と思ったのです。

( ・・) ~ ☆彡

 

その時に私達は自分達の近況を語り合うなど色々な話をしたのですが、彼女の方からあの時の懐かしい舞台の話が出て来て、私にこう話されたのです。

 

「あの時にエリカさんが、私の踊りを誉めて下さった事を兄に伝えたら、『それってエリカさんはお前の事を全然気にしていない=ライバル視していないって事だろ』と言われたんだよね~」

\(◎o◎)/!

 

 

 

私はこれを聞いた時に、お目㋱が点になってしまいました。

(◎_◎)  !!

 

何故なら人が心から感じたからお伝えした事を、その様に解釈される人がいるという事に、正直驚いてしまったからです。

\(◎o◎)/!

 

そして同時に、そういう事を私に話す彼女の心理、つまりコンプレックスから来る歪みというものも同時に感じた訳ですが、私が何より驚いたのは、

 

彼女は誰が見ても一目で「美しく上品なバレリーナ」と分かる方であり、プリマバレリーナに必要な要素は全て持っていると言っても過言ではないほど才能(※とても努力家でもある)にも環境にも恵まれた人だったからです。

(^^;

 

 

 

私はその時に、「私と貴女は同じプリマバレリーナではあるけれど、それぞれ個性は違うのだから、私に無いものを貴女は持っているし、逆に貴女とは違う個性を私は持っているというだけでしょ?」という事をお話しさせて頂いたのですよね~。

( ・・) ~ ☆彡

 

そういう価値観で生きている私は「良いものは良い」「美しいものは美しい」と誰に対しても認める事ができるので、他者に嫉妬するという事がないのですが、

 

彼女が私にそう伝える中で言いたかった事とは、「自分に嫉妬しないエリカさん」が不満だったという事なのでしょうか?それとも「エリカさんは自信家で傲慢」という事を言いたかったのでしょうか???

( ・・) ???

 

 

 

…と、このエピソードを読まれて、皆様は何をそれぞれお感じになりましたでしょうか?

( ・・) ~ ☆彡 or ★彡

 

 

私はこのお話でお伝えしたい事は、「彼女と私とどちらが優れたプリマバレリーナか?」という事ではなく(※だって個性が違うのに、どうやって優劣を決めるというのでしょう?)、

 

ハートで生きる=相手の個性を尊重すると同時に、自分の個性も尊重できる人と、思考で生きる=誰に対しても競争意識を持つ人では、同じ事を見ても解釈にここまでの違いがあるという一例として取り上げさせて頂いた次第です。

☆_(_☆_)_☆

 

 

 

ちなみにこのエピソードを読んで「どう感じるか?」というのも、これを読んで下さっている皆様各々の中に解釈が在ると思いますので、「これが正しい感じ方」というものはありませんが、

 

「ハートと思考の違い」というものが、私達の意識の中には存在するのだという事をご理解頂けましたら、幸いでございます

 

詳しく言うと、私達が普段無意識である心の中の事は、もっと細かく分類されるのですが、取り敢えず分かり易い様に、今回は"ハート"&"思考"という事で解説させて頂きました♪

(^^✿✿✿

 

 

 

お後が宜しい様で…♫

☆_(_☆_)_☆

 

 

 

 

 

 

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舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ

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長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年