- 大園 エリカ
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
- 東京都
- クラシックバレエ教師・振付家
それでは今回は、前回お伝えした「最近二つ観た映画」の、もう一つの方の映画のご紹介を致します♡
☆_(_☆_)_☆
これは先日母と映画館で観て来た「静かな水の物語」という、素敵な映画のパンフレットです♡
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今回映画館で拝見したこの映画は、アメリカを代表する絵本作家のターシャ・テューダという方が後年住まわれていた限りなく自然に近づけた様な素敵な味わいの家とガーデニングの紹介をベースに、彼女のとても深い叡智を感じられる素敵な生き方を追ったドキュメンタリー映画です。
NHKが取り上げてから物凄い反響があり、何度も再放送されたそうなのですが、私はそういう事は全然知らず、何の予備知識もないまま数日前にたまたま偶然ネットでこういうドキュメンタリーが都内で上演されている事を知りました。
ガーデニングを趣味とする母を誘って一緒に観て参りましたが、この映画は予想以上に実に感動的な奥行きの在る映画でした。(母は以前にNHKで観た事があるらしく、新聞でこの映画の広告を見て「観たい」と思っていたのだそう。お互い予期せぬハッピーな偶然でした♫)
☆_(_☆_)_☆
彼女の生き方そのものと言える静謐で奥深いこの映画は、人生を或る程度歩んで来た者でなければ見過ごしてしまったり、彼女の言う言葉の意味が深く理解できないという事も、きっと人によっては有るのではないかと私は感じましたが、この映画は、正に今の私の心境にものの見事にマッチする映画で、本当に本当に素敵な映画だと思いました。
( ・・) ~ ☆彡☆彡☆彡
この映画の中には数々のメッセージがちりばめられていて、その中には「人生に於ける勇気」というテーマもあり、それが特に今の私に取っては人生の生き方としてシンクロニシティを感じられた部分なので、「これ(勇気)はもしかしたら、今の自分の人生のテーマ(宿題)になっているのかもしれないなぁ!」などと感じながら映画を観ておりました♫
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彼女がここまで勇気を持って「自分の人生」と言い切れる様な生き方を死ぬまで貫けたのは、やはり彼女の中に元々備わっている知性と、静かであるけれど内に秘めた強い情熱と勇気、そしてその自分を信じ切る強い意志力から来る行動力や忍耐力の結果の賜物であったと私は思います。
それはやはり「自分の心に嘘がない誠実さ」という生き様から培えた真の強さなのだと思います。一見地味にも見えるこういう知性的な奥深い生き方というのは、普通の人間にはなかなか出来るものではないのです。
又インタビューの中で彼女が語った「忍耐力」に付いてのメッセージ含め、全てに於いて今の私が共感できるものとして、この映画はとてもとても印象深く私の心に染み渡りました。(母もその様に感じていた様です)
ターシャという方はご自分の生き方に付いて語る時は、実に彼女らしくサラリと語っておられたりするのですが、その言葉の一つ一つにはとても重みが有って、逆に私はその裏に在るものが汲み取れてしまいますので「この方は本当に凄い生き方を貫いた女性なのだなぁ!」と感動致しました。
彼女はアメリカの方ですが、その自然に添った生き方は私的には非常に仏教的、或いはタオイズム的だなぁ!と、その叡智には非常に感慨深いものを感じさせてもらえます。
彼女自身が自分の生き方を「私はスティルウォーター(静かな水)教よ」と冗談めかしておられたそうなので、やはりそれ等に通じる叡智を授かった方であり、非常に知的な方なのだと思いました。
( ・・) ~ ☆彡
この映画は感想をこうして文字にする事がとてもチープに思える様な、そんな素晴らしい映画ですので、機会があればご興味の有る方は、どうぞ実際にご覧になってみて下さい。
(*^^*) ~ ♡
それでは今回のコラムの締めとして、映画のパンフレットにピックアップされていた、彼女が残して下さった「充実した人生を送る為」の、或いは「自分の人生を自分に取り戻す為」の奥深いメッセージを最後にお届け致します♫
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「ターシャ・テューダーの言葉 ベスト版 私は人生をバケーションのように過ごしてきたわ」より
★「20年も30年も一緒に過ごしてきた植物が、毎年芽を出し、花をつけ始めるのを見ると嬉しくなります。古くからの友達に再会した気分」
★「近道を探そうとしないこと。価値のあるよいことはみんな、時間も手間もかかるものです」
★「伝統も、そのほうがいいと思ったら、自由に変えていいのよ」
★「手作りのプレゼントは、贈り物を2回するのと同じ。手作りする行為と、プレゼントそのものとで」
★「一生は短いんですもの。やりたくないことに時間を費やすなんて、もったいないわ」
★「何かに夢中になるのは大事なことです。何でもいいの。それが人を前に進ませます」
★「家事も仕事も完璧になんて、いくわけがありません。だいたい、世の中に、完璧なものなんてないでしょう。開花したばかりの花や、生まれたばかりの赤ん坊くらいじゃない?」
★「心は一人ひとり違います。その意味では、人はいつも"ひとり"なのよ」
これは前回も申し上げた事ですが、初めから強い人間などこの世にはいません。人は自分から逃げずに人生を知的に前向きに生きる事で強くさせられ、真の勇気を持つ事が可能になるのだと私は思います。
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純粋で知的な人間というのは、常に自己責任で自分の歩く道を選び、そして自分に正直である為、心に曇りや迷いが無いのです。
そしてそういう人間だけが「厳しさという愛も表現できる慈悲深い人間」にもなれるのだと思います。(※慈愛より慈悲の方が難しいと言われるのは、慈悲の行為を行う人間には資格が要るからだと言われます)
真の勇気は素晴らしい!強い人間は美しい~☆彡
私も強く在りたく候~~~♫
(^^♡
このコラムの執筆専門家
- 大園 エリカ
- (東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
natural & elegance
長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年