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スマホを置いて旅に出よう

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漫画雑誌の部数減

漫画雑誌の販売部数減少が止まらないそうです。雑誌に代わり売れているのは、単行本とスマホの漫画。この現象には「時代のなりゆきだから仕方ない」といって終わらせることのできない問題が秘められている気がします。

それは「無駄なことはしない」という危険な風潮です。漫画雑誌には読みたくない漫画も含まれていて、それが無駄だと思ってしまう。そんな同様の傾向が日本人の消費傾向の多くに生まれています。

新聞を読まない、テレビニュースを視ないというのも同じく、無駄な情報にさらされるよりインターネット検索で十分という心理が働いているのでしょう。

人に会うというのも同様。特定の人と関わるだけで十分で「人脈を増やすのは無駄」と考える人が増えていると感じるのは私だけでしょうか。

「要領よく生きることが好き」。「自分の時間を無駄にしない」。「ネットで全ての情報が得られる」。そんな生き方に憧れる若い方々も増えていますが、これは本当に危険です。

旅も自分の想定できるエリアへ。就活は自分や親が知っている企業へ。そう思ったとき、特定のエリアや企業にニーズが集中してしまい、極めてアンバランスな社会経済が誕生します。

人生の余白にこそセレンディピティのチャンス

今の日本がそんな状況に置かれているとしたら、個人の人生のチャンスはもとよりビジネスチャンスも失い、日本は三流国家に落ちぶれていくことは間違いありません。自らの想定内だけで生きている限り、「セレンディピティ」(偶然の幸運)に恵まれなくなるからです。

アートや事業イノベーションの世界では「偶然」を行動の原動力にすることが少なくありません。米国の音楽家ジョン・ケージは、コインを投げて落ちたポイントや紙の染みをそのまま音符に見立てた即興性(チャンス・オペレーション)で有名になり、その後様々な分野で応用されるようになりました。

いま必要なのはそうした「偶然性」です。スマホを置き、町に出かけましょう。立ち読みをしましょう。社会の余白に人生の幸運をみつけに出かけましょう!

(トラベルニュース「井門隆夫のCS宣言」3月25日号より)

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株式会社井門観光研究所 代表取締役

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20年の旅行業経験や10年にわたる旅館事業再生の現場を通して得た独自の知見とノウハウを持つ「旅館アナリスト」。「旅館業と地域との連携」や「インバウンド受入推進」等を通じて、新しい時代に対応した「地域の仕組みづくり」の実践を支援しています。

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