吉野 真人(医師)- Q&A回答「うつ再燃?食生活等の改善+辛い記憶には傍観者体験を」 - 専門家プロファイル

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本当にうつ病は治るのでしょうか?

心と体・医療健康 心の不安・性格改善 2010/01/18 10:51

 3年ほど前に従事していた仕事の関係で、重度のうつ病を発症してしまいました。(パワハラ、劣悪な就業環境)
 このとき、自殺未遂(数回)、自傷行為(カッターで傷付ける、頭を強打する)等まで発展しとてもつらい思いをしました。このとき1年ほど休職しました。
 数年がたち、上記のような行為もなくなり、日常生活を送っていたのですが、最近、3年前の出来事を思い出すことがあり、体に不調をきたすようになりました。
 具体的には、電車に乗ると吐き気がしてたまらない、思い出した時手が震える、逃げ出したくなると言ったことです。さらに、最近では死んでしまいたいと思うほど、精神的につらくなっています。病院へは数ヶ月通って一時的には回復したのですが、会社でのごたごたがストレスになり、ひどく憂鬱な気持ちになっています。
 もしこのまま症状が進んで、再発したらと言う思いもあります。
毎日会社には行き、それなりに仕事はこなしていますが、相当のストレスとなり、つらいです。休職などを考えたほうが良いのでしょうか。休職して本当にうつ病は治るのでしょうか。

パープルブルーさん ( 埼玉県 / 男性 / 30歳 )

吉野 真人 専門家

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医師(精神科)

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うつ再燃?食生活等の改善+辛い記憶には傍観者体験を

2010/02/12 08:28

3年前の自殺未遂などの辛い記憶が思い出される毎に吐き気や手の震えなどの症状に見舞われ、また会社でのストレスによって憂うつな気分に支配されていることから、一時期は症状が軽減したとはいえ、根本的に状況が改善したとは言えないのが実情ではないでしょうか。

病院に数ヶ月通って一時期回復したというのも、薬によって症状が見かけ上軽減しただけであって、うつ病の原因を根本的に解決しなければ、遅かれ早かれ病状がブリ返すのはよくある話です。薬には症状を緩和する効果はあっても、病気を本質的に治癒させる力はないのです。

うつ病を引き起こす原因としては一般に、強いストレスや過労、過去のトラウマや喪失体験、環境の急激な変化、食生活や栄養バランスの破綻、低体温などが挙げられますが、何か該当するものはあるでしょうか。

一例を挙げると、30歳前後の男性によくありがちな生活パターンとして、缶コーヒーやスポーツ飲料などの多飲、スナック菓子やインスタント食品など加工食品の多食、一方で野菜や果物、豆など自然食材の不足、シャワーだけで湯舟に浸らない入浴習慣などが指摘されます。

もしそのような生活習慣があれば、うつ病の増悪要因となりますので改善が必要です。このQ&Aやコラムに頻回に詳述していますので参考になさって下さい。

ただ現代の食事情では、いくら食生活に気をつけても充分な栄養素を摂りにくいのが現実です。その場合には良質かつ安全で臨床的エビデンスの確立したサプリメントを摂取したり、低放射線ホルミシス療法を行なうのも選択肢の一つです。

それから辛い記憶は避けようとすればするほど、より強調されて襲ってくるものです。そのような場合には、辛い記憶に向き合っている自分を「傍観者」的な立場に立って眺めてみましょう。傍観者からは、その自分はどのように見えているでしょうか?そして何とアドバイスしてあげましょうか?不思議と気持ちが楽になるものです。

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