吉野 真人(医師)- Q&A回答「自律神経失調の背景に鉄欠乏?食事改善とサプリ補給を」 - 専門家プロファイル

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不定愁訴で悩んでいます

心と体・医療健康 心の不安・性格改善 2009/09/14 17:01

39歳女性 会社員 既婚(出産歴なし)です。

仕事は建設関係で1日中PCで図面を書いており肩こり腰痛がけっこう辛いです。

昔から生理も重くひどいときは寝込みます。

貧血なので現在低容量ピルを飲み月経量を押さえなんとかやり過ごしています。

また便秘と下痢を繰り返すこともよくあります。

これらに加えここ数年は頭部にだけ異常に汗をかくようになりこの夏は特にひどくて、家で掃除などするとまるでシャワーを浴びたかのように髪もびっしょり濡れてしまうほどです。

それでいて首の骨の付け根付近(背中)を触るととても冷たくて氷でも当てているかのようです。

また頭痛がしょっちゅう起こります。(特に生理中〜生理後)

メンタル的には慢性的な疲労感、眠りが浅い(朝が起きられない)、眼精疲労(光が苦手、朝から疲れており通勤の際サングラスがないと辛い)


現在 婦人科でピルと漢方を処方してもらい1年ほどになります。

検査をしても貧血以外は異常はありません。

漢方は診察の度に処方が変わりますが今はウンケイトウとリョウキョウジュツカントウを2ヶ月ほど続けています。


ほとんどの症状は自律神経の乱れから来ているとは思いますが この自律神経を整える方法(訓練法)などありましたら教えてください。

ストレスが大きな原因とはわかっていますが、すぐになくせるものではないので コントロールできるヒントを頂けたらと思います。

セルフケアとして行っていることは
週1〜2回のジム、月1回サロンでアロマトリートメントと鍼灸の施術、自宅でもアロマやお灸、眠る前はリラックスする音楽や読書、ストレッチ 等々やれることは片っ端からおこなっています。

またなるべく体を冷やさないよう靴下やレッグウォーマー、マフラー、カイロなど季節や環境に応じて使い分けています。

よろしくお願いいたします。

kiku_yaccoさん ( 愛知県 / 女性 / 39歳 )

吉野 真人 専門家

吉野 真人
医師(精神科)

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自律神経失調の背景に鉄欠乏?食事改善とサプリ補給を

2009/10/04 12:41

肩凝りや腰痛、生理痛、便秘や下痢、頭部の多汗の一方で背部の冷え、慢性的な疲労感、睡眠障害、眼精疲労等の症状は自律神経失調を示唆し、ベースにストレスや低体温、栄養バランスの乱れなどが横たわっている可能性があります。

既に漢方や運動、アロマセラピー、鍼灸などに取り組まれ、保温のためにマフラーなどの工夫をされているにも関わらず充分な効果を挙げていない様子です。従ってこれらの取り組みと並行し違ったアプローチも必要とされるようです。

お話の中で気になるポイントが「貧血」です。生理関連の症状と合わせると、鉄欠乏状態が続いている可能性が高いと考えられます。鉄は赤血球内の血色素の原料となるだけでなく、皮膚や粘膜、毛髪、爪などの原料となり、また神経伝達物質の補酵素ともなる重要なミネラルです。

鉄が不足すると神経伝達物質の不足や機能低下を招き、慢性的な疲労感、睡眠障害、自律神経失調の諸症状を招くほか、体内の代謝が低下して低体温、筋肉痛、眼精疲労などに見舞われ、また爪のさじ状変形、脱毛、味覚障害などを併発します。

日本人の閉経前の女性は大半が潜在的鉄欠乏状態にあるとみられ、食事からの鉄分の摂取がたいへん重要です。また鉄だけでなく亜鉛、カルシウム、マグネシウムなどの各種ミネラル、ビタミンB群やビタミンCなどの各種ビタミンも重要かつ不足しやすい栄養素です。

鉄を含めこれらの栄養素を充分に摂取することが、自律神経失調などの諸症状を改善させるためには必須と考えます。そのためには新鮮な野菜や果物、豆などを豊富に摂取し、また肉や魚などの動物性タンパク質を適度に摂取することが必要です。

ただ実際には、野菜や果物などに含まれる栄養価が昔より低下していることもあり、必要な栄養素は食事からのみでは摂り切れないのが現実です。そのためには有効かつ安全で臨床的にデータが揃っている良質なサプリメントを摂取することが必要かも知れません。

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