吉野 真人(医師)- Q&A回答「仕事や家族の問題よりも先ず自身の食事など生活改善を」 - 専門家プロファイル

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独り暮しで失業、鬱 家族のサポートなく回復しない

心と体・医療健康 心の不安・性格改善 2009/08/18 10:55

41才で通院歴10年以上で鬱を繰り返しています。6月に失業し、鬱が悪化し、仕事探しをするも身が入らず苦しいです。実家の母は難病で会話もままならず、父は元々子供に無関心で暴力的な人格障害者です。姉もリストラに会い、以前のような優しさはなく、人が変わったようにきつい性格になってしまいました。
毎日孤独で気がおかしくなりそうで、死にたいと毎日思います。3年前に自殺未遂(OD)しており、今は病気の母のことを考えると死ぬに死ねません。頑張って仕事に就いて復活したいと思うのですが、朝ひと段落すると疲れて、絶望的になり、一日何も出来ずにうとうとしながら誰とも接触することなしに終わってしまいます。夜も不眠がひどく朝まで眠りの質が悪いです。食事の支度は出来ず、朝は買い込んだパンやおにぎり、夜は外食です。食事はかなり偏っています。日中苦しくて「助けて」「お母さん苦しい」と泣きながら夜を待ちます。夜になると少し落ち着きますが、次の朝の事を考えると苦しいです。サポートを受けられない、ゆっくり休めない鬱の場合どのように克服して社会復帰できるように持っていったらよいでしょうか?
ご回答宜しくお願いします。

soudannsyaさん ( 東京都 / 女性 / 41歳 )

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吉野 真人
医師(精神科)

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仕事や家族の問題よりも先ず自身の食事など生活改善を

2009/08/30 15:51

気がおかしくなりそうで死にたいと思い、夜も不眠がちで、家事をする気力も失っている模様です。失業したことや家族の問題もあって、10年来のうつ状態がここにきて悪化しているように見受けられます。

うつなどの症状が悪化すると、心理的にどうしても家族や環境、仕事などに原因を求めがちです。確かに仕事でのストレスや失業、家族との人間関係、家庭や職場など環境の変化は、うつ病など精神的トラブルの最大の原因の一つといえます。

しかし仕事や職場、家族関係の悪化ばかりに焦点を合わせていると、それらの要因が動かしがたい状況であるだけに、結果的に虚無感や過度の被害者意識をもつことに繋がります。そのために解決の手がかりを見失い、改善の機会を逃してしまいます。

仕事や家庭の問題を解決することはもちろん大切です。失業したならば職を探せばよいし、家族との関係を何とか改善する努力はやはり必要です。しかし毎日の心理状態が良くない中で、仕事を探すのも家族と腹を割って話し合うのも、容易なことではありません。

ここでは先ず自分自身の要因に注目しましょう。うつ病が悪化する要因として大切なものに、食生活の乱れと栄養バランスの破綻、低体温があります。食事の支度ができず、パンやおにぎりの摂取、外食が多いのであれば、かなりの確率で栄養バランスの破綻、低体温があると考えられます。

これについてはこのQ&Aやコラムで毎回のように取り上げていますので、参照なさってください。先ずは食事やお風呂など、日常生活の抜本的改善を図って体質や心理状態を回復し、続いて仕事や家庭の問題に着手する、という順番の方が無難かと思います。

具体的には、砂糖や甘いものは反応性低血糖、野菜や果物の不足はビタミン・ミネラル不足、肉食の極端な忌避はアミノ酸不足をそれぞれ招き、神経機能を低下させます。従って甘いものは控え、充分量の野菜や果物、適量の肉や魚を摂取することが大切です。

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