吉野 真人(医師)- Q&A回答「甲状腺ホルモンの異常が最有力・食事のチェックも」 - 専門家プロファイル

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セカンドオピニオンは必要でしょうか?

心と体・医療健康 心の不安・性格改善 2009/06/15 22:38

43歳の彼についてです。
スポーツジムには通っていないのですが、普段から気をつけていて時間を見つけては腹筋や胸筋を鍛えていて、それなりに美しい身体つきでした。 それがここ半年で急に体重が8キロ減りました。胸筋の跡形もなくなりました。もちろん食生活もトレーニングも変わりはないです。

先週、誰もが気付く位の顔のむくみがでで内科に行きました。むくみについては‘ゴレイサン’という漢方薬でひいたのですが、体重減少についてクリニックでできる範囲の検査をしてもらいました。ですが腫瘍マーカーも大丈夫、その他も(尿検査や採血でわかるもの)もほぼ大丈夫。心臓だけが微かに数値を超えているという事で、これからモニタリングをするところです。

こんだけ検査をしてもらったのだから、と思いますが、平熱が35度台のところ37度を往復していますし、すぐ疲れるし、寝汗はかくし、何か見つかっていない病気があるのではないかと不安です。
一度人間ドックを受けさせるべきでしょうか?
それとも大学病院に行かせるべきでしょうか?

KIWIさん ( 東京都 / 女性 / 33歳 )

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吉野 真人
医師(精神科)

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甲状腺ホルモンの異常が最有力・食事のチェックも

2009/06/17 23:37

食欲が落ちていないのに急に体重が減少し、疲れやすさと寝汗、微熱、手足や顔のむくみがある場合に、真っ先に調べなければならない項目に、甲状腺ホルモンがあります。

甲状腺ホルモンは代謝や活力に重要な役割りを演じるホルモンで、前頸部に位置する甲状腺から分泌されます。不足すると低体温や無気力、便秘、易感染性などに見舞われますが、逆に過剰となった場合、体重減少や発汗過多、頻脈、手足のふるえなどが現れます。

原因としては甲状腺機能亢進症(バセドウ氏病)や甲状腺炎、甲状腺ホルモンの過剰投与などが挙げられます。バセドウ氏病の場合には、眼球突出や甲状腺腫などの特有の症状が現れます。甲状腺炎では通常、頸部痛や炎症反応が出現します。

この方の場合は頸部痛はないものの微熱があり、甲状腺炎の可能性はありますが、血液検査で炎症反応を調べても異常がなかったとすると、違うかも知れません。甲状腺ホルモンは最初から調べる場合は少ないので、一度確認してみるとよいでしょう。

甲状腺ホルモンの過剰投与というのは、ある種のサプリメントや医薬品に甲状腺末(甲状腺組織の粉末)やヨード成分が含まれていた場合、それが人体で甲状腺ホルモン様の作用を発揮し、体重減少などを招く現象です。そのようなものを摂取していないかどうかが確認ポイントです。

これらのポイントが全く該当しない場合には、甲状腺以上の他の原因を考える必要があります。例えば栄養摂取の偏りという可能性もあります。タンパク質やアミノ酸の極端な摂取制限があると、急速な体重減少や疲れやすさ、むくみなどが出現し得ます。逆に極端な野菜・果物不足の場合には胃腸の吸収障害を引き起こし、タンパク不足から体重減少や疲れやすさにつながります。

それから筋力トレーニングのし過ぎも筋肉の破壊から体重減少や疲れやすさを招きますので、ペース配分がどうなっているかもチェックポイントです。

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