吉野 真人(医師)- Q&A回答「鉄やビタミンB群不足、低体温の有無は?栄養補給と保温が必要か」 - 専門家プロファイル

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自律神経失調症の体質改善について

心と体・医療健康 心と体の不調 2016/09/02 14:36

以前から自律神経失調気味で、脳貧血(ひどいと完全に意識を失います。小学生の頃からです)、立ちくらみ、だるさ、冷え、のぼせ、
イライラ、動悸(電車内でなることもあるので軽いパニック障害なのかなと思っています)等の症状が出ます。
大学病院で精密検査をしましたが特に異常はありませんでした(てんかん等もなし)

特に夏がひどく、炎天下にいると貧血のような熱中症のような症状が出て気持ち悪くなりひどいときは倒れてしまいます。
代謝が悪いのかどんなに暑くても汗がかけません。(流れるような、玉のような汗が出ない)
軽い運動をしたり、半身浴をがんばっていますが、それでも改善されません。

又倒れるのが怖くて日中あまり外に出ない時期もありましたがそれも時によっては無理なため今日出たところ、暑さで気分が悪くなり呼吸が荒くなってしまいました。。。泣
毎年これでは困ります。。どのように体質を変えていったらよいのでしょうか。。
本当に困っております。ご助言をお願い致します。

erinko1216さん ( 東京都 / 女性 / 35歳 )

吉野 真人 専門家

吉野 真人
医師(精神科)

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鉄やビタミンB群不足、低体温の有無は?栄養補給と保温が必要か

2016/09/12 12:38

意識障害にも至る脳貧血、立ちくらみ、だるさ、冷え、のぼせ、イライラ、動悸など多彩な症状に見舞われているご様子で、お見舞い申し上げます。とりわけ夏の暑さに弱いような印象があり、この夏の猛暑と湿気により、具合の悪さも如何ばかりか、とお察し致します。
このような体調不良を訴える方は意外と多く、病院では自律神経失調症、更年期障害、パニック障害などと病名がつけられます。どのような病名となるかは症状の組み合わせや年齢層などにより、幾つかのバリエーションがありますが、底流に流れる原因や背景には、驚くほどの共通点があります。

病院を受診すると多くの場合、薬物を主体とした治療が行なわれます。すなわち症状に合わせた薬物が投与されるのです。例えば各種の痛みに対しては鎮痛剤、不眠傾向に対しては睡眠導入剤、不安症状やイライラした感覚に対しては抗不安剤、胃腸症状に対しては胃腸薬、といった具合です。
確かに個々の症状に対して、薬物はある程度の効果を発揮するでしょう。すなわち痛みが軽減し、よく眠れるようになり、不安な気分が緩和され、胃腸がスッキリします。ところが薬の効果が切れると症状が再び現れてきます。つまり根本的な原因が取り除かれた訳では決してないのです。それに薬の副作用というものを考慮しなければいけません。

提示された幾つかの症状に共通する原因の一つとして真っ先に考えられるのが、栄養バランスの乱れです。すなわち各種ビタミンやミネラル、タンパク質、アミノ酸などの過不足が、体や神経の細胞を機能不全に陥らせ、様々な症状の増悪要因となるのです。実はこのような栄養バランスのトラブルは、若い世代ほど高頻度となっています。
例えばビタミンB群の不足により、憂うつ感やイライラ感、体のだるさ、不眠、音などへの過敏、口内炎などが起こりやすくなります。また鉄の不足では貧血気味となり、立ちくらみ、頭がボーっとする、肌荒れ、爪が割れやすい、脱毛などの症状を引き起こします。

一方で亜鉛が不足すると肌荒れ、風邪をひきやすい、味覚障害、不妊などの障害が起きやすくなります。タンパク質やアミノ酸が不足すると、傷が治りにくい、疲れやすい、浮腫、冷えなどのトラブルを起こしがちとなります。
さらに糖質の摂り過ぎも要注意です。糖質や炭水化物の摂取量が多いと血糖値が乱高下し、遷延性低血糖による倦怠感や憂うつ感、自律神経失調症状が現れやすくなります。糖質の摂取が、次の糖質摂取を促すという悪循環に陥りやすく、血糖値の乱高下に伴いビタミンB群の消耗、不足に拍車をかけるパターンとなるのです。

日常の食生活に当てはめてみれば、甘いお菓子や甘い飲み物(ジュースや砂糖入りコーヒー等)の摂取が多い、ご飯やパン、麺類などの炭水化物の比率が多い、全般に甘い味付けを好む、加工食品の使用が多い、一方で野菜不足、肉や魚をあまり食べない、等の食傾向は、上記のような栄養バランスの乱れに繋がりやすいのです。
食生活の改善ポイントとしては、お菓子類や甘い飲み物は極力控え、ご飯やパンなどの炭水化物を減らし、反対に野菜をたくさん食べ、肉や魚などのタンパク源をしっかり摂取する、という事に要約されます。一言でいうと「糖質制限・タンパク補給食」です。詳しくは私のコラムやQ&Aで頻回に詳述しています。参考になさって下さい。

食事・栄養と並んで重要なのが「体温」です。人間の本来の体温は36.5℃から36.8℃に設定されていますが、最近は若い女性を中心に、35℃台から34℃台という低体温の方が増加しています。低体温が増えている理由には様々ありますが、運動不足や冷房の普及、ストレス、栄養バランスの乱れなどが指摘されています。
体温が低いと、手足の冷えなど直接的な症状はもちろんですが、健康上さまざまな問題点が発生します。第一に代謝が低下するため、糖質や脂質の分解、利用が鈍くなり、痩せにくく疲れやすい体質となります。第二に免疫力が低下するため、風邪などに罹りやすくなり、がん発症の遠因ともなります。さらには夏の暑さにとても弱くなります。

従って体温や代謝のレベルを上げる、或いは維持するような取り組みが求められます。風邪を滅多にひかない、いつも元気であふれているような人は、決まって体温が高めです。夏の暑さで熱中症気味となる、或いは夏バテになりやすい人の場合でも、普段の体温を高めにしておくことで、驚くほど夏の暑さに強くなるものです。
具体的な方法としては、「お風呂」の活用が先ず挙げられます。お風呂にしっかり入ることが、体温や代謝を維持、向上する第一歩といえます。基本的には38~40℃という「温めの半身浴」がお勧めです。また手足の冷えがある方は、42~44℃という熱めの湯を洗面器に張り、手や足を浸かるのも良い方法です。
次に「運動」の取り組みが望まれます。適度に運動することにより代謝が活発になり、体温も適正なレベルに上昇しやすくなります。いきなりスポーツをする、というのも気の重い話かもしれませんが、毎日20~30分ずつ歩く、階段を上る、ストレッチ運動をする、などの取り組みだけでも、一定の効果はあるものです。

医療レベルでは、具体的な治療法として有効と思われるものを幾つか簡単に説明します。

1・栄養療法
症状および血液検査の結果に基づき、不足しているビタミンやミネラルなどの栄養素を積極的に補給します。食事の改善および良質なサプリメント摂取が基本的な方法です。

2・漢方薬
症状および体質に合わせた漢方薬を内服します。お話の症状に照らせば、加味逍遥散や当帰芍薬散あたりが狙い目です。基本的には保険適応であることが利点です。

3・プラセンタ注射
ヒト胎盤エキスの注射です。1本2㎖のため、ごく短時間で注射できます。慢性の疲労、うつ症状、頭痛、生理痛、肌荒れ、不眠など、多くの症状に効果が期待できます。

4・ラドン温浴(低放射線ホルミシス療法)
ラドンガスの充満した暖かい小部屋で40分ほど横になり、ラドンガスをたっぷり吸入します。ラドンガスは免疫力、代謝、解毒力を飛躍的に向上させ、ガンや感染症、神経疾患、各種アレルギー、肌のトラブル、慢性疲労など多くの疾患、体調不良に効果を発揮します。

5・点滴療法
ビタミンB群やビタミンC、抗酸化成分などを20分前後かけて点滴します。マイヤーズカクテル、アルファリポ酸などが代表で、最大の特徴はその「即効性」です。

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蒲田よしのクリニック(内科)
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