吉野 真人(医師)- コラム「低体温は万病の基!体を温めてガンにも負けない体づくりを(4)」 - 専門家プロファイル

吉野 真人
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ヨシノ マサト
( 東京都 / 医師 )
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低体温は万病の基!体を温めてガンにも負けない体づくりを(4)

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2012-11-28 09:00

(続き)・・低体温を克服して健康を取り戻すための大切な取り組みの一つとして、「運動」が挙げられます。適切な量と内容の運動をすることによって筋肉の量が増え、血流が豊富になり、代謝が活発になり、結果として体温が上がります。それに伴い糖質や脂質の代謝が進んで糖尿病や高脂血症、肥満など生活習慣病の治療や予防に寄与します。また免疫力が向上することで感染症やガンなどの予防につながります。

 

それでは具体的にどのような運動をすれば良いのでしょうか。肥満防止などの目的で運動をする人によく勧められるのは「有酸素運動」です。「有酸素」とは、酸素をたっぷり吸う、つまり盛んに呼吸をしながら行なう運動で、ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリング、エアロビクスダンスなどがこれに相当します。筋肉に強い力を加えるのではなく、持久力を発揮しながら比較的ゆっくり行なう運動というイメージです。

 

このような有酸素運動によって脂肪の燃焼が促進され、肥満の解消や血糖値の低下などが期待できますし、実際にそれに成功した人は少なくありませんが、実は有酸素運動だけではなかなか痩せられない、効果が実感できない、という人が多いのも事実です。有酸素運動で脂肪の代謝が本格化するのは運動開始後20分から30分経過してからですが、忙しい人の場合はそんなに時間が取れない、ということで壁に突き当たるのです。

 

実はその限界を突破する良い方法があります。それは「無酸素運動」です。無酸素運動は比較的短い時間に筋肉を強く収縮させて行なう運動で、よく「筋肉トレーニング」として行われます。スクワットやプリエ、プッシュアップ、腹筋運動など様々なものがあります。このような無酸素運動は糖質を主として消費するため、肥満の解消などにはあまり寄与しないと考えられがちですが、多彩な効果があることが分かってきました。

 

スクワットなどの無酸素運動を繰り返し行なうことによって筋肉量が増えて血流が増し、筋肉内での代謝が活発になり、脂肪の分解が促進されます。実は有酸素運動の前に適度の無酸素運動を行なうことによって、脂肪が燃焼し始めるまでの時間を大幅に短縮することが可能で、運動開始後5分から10分くらいで脂肪が燃焼し始めます。その結果、肥満の解消や血糖値の低下により寄与することになります。

 

無酸素運動の効果は脂肪燃焼効果の向上に留まりません。筋肉を鍛えることによって体温が上昇し、免疫力や抗酸化力が上がり、感染症やガン、動脈硬化の予防に貢献します。また筋肉とともに骨が丈夫になるために、骨粗鬆症や疲労骨折の防止にもなります。また筋肉ムキムキになることを嫌う女性もいますが、実際には筋肉に適度な張りが生じるため、姿勢やプロポーションを維持することが出来るのです・・(続く)

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