週２～３回といった頻度でラドンを浴びることで健康上のいろいろな効果が得られますが、その理由の一つとして「活性酸素」を効率よく分解してくれる、ということが挙げられます。

人間が呼吸をすると、吸入した酸素の３～４％くらいは活性酸素に変化します。活性酸素はウイルスなどの病害物を除去してくれるなどの有益な働きもありますが、多過ぎる場合には体や脳の細胞を攻撃し、種々の健康上の問題を巻き起こします。

一例を挙げると、コレステロールを始めとする脂質を活性酸素が酸化し、血管壁を硬くもろくします。脂質は様々な病気を引き起こす張本人と決めつける風潮もありますが、脂質は細胞膜の重要な構成成分であり、人体に欠かすことができません。コレステロールなどの脂質が活性酸素にさらされて「過酸化脂質」になって初めて、身体に害をもたらすのです。

一方で活性酸素は、細胞膜の酸化を通して細胞内外の物質の流通を障害します。そうすると疲労物質が細胞から出ていくのを邪魔し、栄養成分が細胞に入ってくるのを阻害します。分かりやすい例として、皮膚の細胞が酸化すると、皮膚の張りがなくなり、ソバカスや皺が多発して、老化の進んだ皮膚に変化してしまいます。

それだけでなく活性酸素は、インスリンを分泌する膵臓のランゲルハンス島をも攻撃します。その結果インスリンの分泌が阻害されて血糖値が上昇し、糖尿病の発症や増悪の原因となります。糖尿病というと過食や運動不足が原因と言われており、まさにその通りなのですが、一方ではこのような活性酸素の害によって糖尿病が悪化することもあるのです・・（続く）