森本 直人
モリモト ナオト変額個人年金について
マネー お金と資産の運用 2014/09/02 21:26私は現在31才で,手元にある400万円を老後資金として増やしたいと考えています。そこでJAのライフロードに加入しようか検討しているのですが,変額個人年金はインフレに強いって本当でしょうか?この商品は最低保証利率でずっと推移した場合他社の定額年金よりも受取額がかなり少なくなる事が予想されています。そこで他社の定額年金にも分散して加入した方が良いのでしょうか?今後市場金利が上がって行く場合は変額が良いのでしょうが,今後長い目でみてそんなにインフレになったりする事ってあるのかなとも思います。
ぽわぞんさん ( 愛知県 / 女性 / 31歳 )
インフレ対応の商品選択について
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ぽわぞん様、はじめまして。
ファイナンシャルプランナーの森本直人です。
お書き頂いた商品は、予定利率変動型とありますね。
ちなみに、変額個人年金とは、積立部分に特別勘定が設定されているものをいいます。
特別勘定は、国内外の株式や債券などで運用され、将来の年金や解約返戻金は、その運用次第で増減します。
一方、ご検討されている商品に特別勘定はなく、予定利率の見直しが行われる仕組みがあるだけです。
主には、国内債券で運用されるため、一般的な変額個人年金と比べ、インフレに強いとはいいにくいです。
ただ、インフレになれば、金利が上昇する可能性も高いので、超低金利のまま、見直しがされないものよりは、インフレ対応型といえます。
あとは、インフレになるシナリオを予めイメージしておいた方がよいと思います。
もしインフレになるとしたら、その前に急激な円安があることも考えられます。
極端な円安になれば、海外に依存している食糧、エネルギーなどの価格が国内で高騰する可能性が高いです。
多少の円安であれば、その高騰分は、流通段階である程度まで企業側が吸収してくれますが、極端に進めば、一般消費者にその負担が転嫁され始めます。
給料がそれほど上がらない中、万一、物価が今の2倍、3倍になってしまったりすると、生活への影響も甚大です。
自然災害が突然襲ってくるのと一緒で、金融災害が突然起こらないとも限りません。
ご検討されている商品も、最低保証があるという意味で、決してわるくはありませんが、極端なインフレ、円安にも備えるなら、変額個人年金、あるいは、投資信託などを組み合わせで考えておいた方がよいかもしれません。
評価・お礼
ぽわぞん さん
2014/09/05 17:44分かりやすいご説明をして頂きありがとうございます。私はこれまで資産運用について殆ど経験がなく,元本保証がないと怖いというイメージがあり,個人年金も元本保証ありという条件で探しておりました。しかしインフレ対応にはある程度リスクをとったほうが良いのでしょうね。投資信託については無知なのですが,少額で始められるのもあるのでしょうか。個人年金をかけつつ,無理のない範囲で自分にあった金融商品を探していこうと思います。
森本 直人
2014/09/05 18:45
ぽわぞん様、評価・コメントありがとうございます。
資産運用については、インフレ対応も大事ですが、将来の公的年金だけでは生活できなくなるリスクへの対処も大事です。
FPに限らず、一般に、将来の公的年金には期待できないと考えている方は多いものの、真剣に対策を立てている方は少ないです。
具体的に試算すると、貯蓄性のある保険による年1%程度の利回りでは、老後資金が枯渇してしまうグラフになるケースも少なくありません。
(もっとも、現実には、資金が枯渇する前に節約するとは思いますが...)
他にも安全かつ効率的に資金を殖やす手段はありますので、金融経済について、よく勉強した上で、時間を味方につけられる今のうちから、長期視点の運用にも取り組んでみてはいかがでしょうか。
例えば、投資信託の積立プランであれば、比較的少額から取り組みやすいと思います。