大澤 眞知子
オオサワ マチコ幼稚園での英語教育について
育児・教育 子供の教育・受験 2013/08/26 21:43是非ご意見を伺いたく投稿させていただきました。
現在、幼稚園年少と1歳の息子2人がおります。
上の子だけが保育園が待機で入れなかったため一時的に幼稚園に入園させました。
そこでは、英語レッスンではなく、外国人講師が毎日フルでいて遊びや活動に参加しています。
あくまで遊びの中で英語に触れているという感じです。子供もどんどん英語を楽しみながら覚えており、自然に身についているようです。
そんな中、待機中だった保育園に入園できることになりました。
そこで、お聞きしたいのですが、早期英語はこのような環境で身につけている場合今後意味があるのでしょうか?小学校に上がってしまえば外国人講師が常にいる環境ではなくなるし、すぐに忘れてしまうから意味がないきもしますが、実際どうなのかわかりません。
一時的のつもりで入った幼稚園ですが、今後のプラスになるのならかなり無理をしてでもこのまま通わせた方がいいのか、それとも保育園に転園させようか悩んでいます。
どうぞご意見をよろしくお願いします。
soraotoさん ( 東京都 / 女性 / 31歳 )
幼稚園英語教育の効果について
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明確に分析し、日本の英語教育に一石を投じて下さっている前の回答に続けて、異なった方向からの見解を回答致します。 35年間、日本での英語に奮闘し、8年前からはカナダの大学にて脳がどのように言語を学ぶのかなども科学見地から勉強しております。
その経験からはっきりと見えてきたことがあります。
「英語を教えるのではなく」「英語がを理解できる能力を教える」ことが必須だということです。
日本語を使うときの脳の思考過程と、英語のそれとはまったく異なります。
クリティカルシンキングの基本の基本である”WHY?” への答えを具体的に表現する能力が英語であり、単に英語の文法に沿って日本式の考えを当てはめていくことではありません。
例えば、”What did you do today?” と聞いたとしましょう。
恐らく、日本式定型回答は、”I studied English.” とか、”I played soccer.” とかだと思います。 過去形も間違えずに使っていますし、文法通りに単語も並んでいます。
しかし、これは英語の答えではありません。
“I studied English.” から何が想像出来ますか? 具体的な絵が描けますか?
質問に答えるということは一体何だろうとまず考えてください。 相手にわかりやすく、相手の興味をひくように答えることです。 単に文型通りに答えることではありません。
クリティカルシンキングの具体的な脳は例えば下記のように答えます。
“I read about a happy girl and a noisy dog in English class.” そのあとも延々と説明が続きます。
また、”In the soccer game I almost scored a goal, but a bully kicked me in the shin.” もちろん、説明が続々出てきます。
こんな返答が即時に出来る具体的な英語思考力を育むことが、英語教育の第一歩だと思っています。
その観点からご質問について二つのシナリオをご紹介します:
1) もし、現在の幼稚園での外国人講師とのやりとりが、日々の活動(絵を描く、運動、食事、おやつ、ダンス、工作など)の中でコミュニケーションの媒体として使う英語であれば、子供の脳はどんどん脳細胞を日本語ではない領域にまで広げていると想像出来ます。
実際の場面で英語のNative Speaker の動作や表情から、子供はどんどん英語の考え方を吸収していると思います。
暗記や、反復練習などからの英語でなく、経験したことを脳が理解するという、本当の意味の「学習」が起こることで、子供は「楽しい!」と感じると思います。
しかし残念ながら、新しく出来た英語領域がそのまま残るかというと、難しいです。
小学校でも、英語のイマ―ジョン教育(理科や社会などの科目を英語で学習すること)を経験出来るなら、現在の幼稚園の経験がそのまま進化していくことも考えられます。
しかし、日常活動の英語ではなく、音や文法の規則を暗記や反復練習で教えられる環境に入ってしまうと、脳の英語領域は消えてしまいます。 使わないネットワークは脳から消えてしまいます。
日本式の思考法の中での英語教育を始めると「日本人の考え方の枠内での英語のようなもの」が脳を支配していきます。
帰国子女などの英語能力があっという間にしぼんでしまうのと同じ状況ですね。
2) もし、現在の幼稚園での外国人の役割が、ただ単に、カードを見て、”I like ……” と教える、いわゆる「英語ごっこ」であるならば、将来に大きくプラスとなることではないと思います。
発音がよくなるのではと思う方もいらっしゃいますが、これはかなり個人差があることですし、発音だけ出来ても英語の考え方が理解できることではありません。
最初のうちは物珍しさやゲームなどの遊びで子供は「楽しい」と感じるかも知れませんが、新しさが失せてくると興味を失う可能性もあると思います。
単に外国人講師を雇い、教材に沿って練習をする英語教育が本当に役に立つのなら、日本人はとっくの昔に英語の達人になっているはすですよね。 このような「英語ごっこ」が懲りもせずに何十年も続いているのが日本の英語学校の実態だと考えます。
最近子供集めのために英語を教える幼稚園が増えてきているようですが、幼稚園に外国人講師がいるかいないか、どんな英語教育をしているかは、残念ながらその後には大した影響は与えない可能性が大きいですね。
日本語の環境で育つ子供さんであれば、10歳位までは英語教育など気にせずに子供の本来持つ好奇心をいっぱい育てる時間をあげてください。
それこそが、英語を理解出来る脳を作り始める基本の準備になると思います。 自分で集めたたっぷりの具体的な経験が蓄積されていきますからね、元気な脳に。
Good Luck!
評価・お礼
soraoto さん
2013/09/09 01:04
お忙しい所後丁寧なお返事本当にありがとうございました。
貴重なご意見をお聞きできて本当によかったです。やはり今の環境が維持できない以上、この3年で覚えたことは忘れてしまうんですよね。
ただ、私自身はじめて英語を勉強した時勉強する意味がわからず苦痛があったので、英語を話すと友達が増えるとか楽しいとかの記憶が残るだけでも今やる価値があるかなぁなんて呑気にかんがえたりもします。
そして、まだ数ヶ月というせいもあるかもしれませんが外国人講師に話してみるということが楽しくてしかたがないようです。
もう少し様子をみようと思います。
ありがとうございました。