大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- Q&A回答「役職の意味が日本とはまったく異なるアメリカ・カナダの文化」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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学校役職の英語表記について

キャリア・仕事 仕事・職場 2012/08/26 17:04

学校からアメリカ姉妹校を訪問するにあたり、役職者の方々の名刺、名札を作ることになりました。教務主任、校務主任、は英語でどう書けばよいでしょう?よろしくお願いします。

naomomoさん ( 愛知県 / 女性 / 51歳 )

役職の意味が日本とはまったく異なるアメリカ・カナダの文化

2012/08/29 12:42

名札作りのお仕事、気を使いますね。
長年カナダ・アメリカの教育制度の良い影響を日本の子供に経験させようと奮闘しています。

残念ながら役職名の英語表記についての回答ではありませんが、名札に役職名は記入しないことをお勧めします。
異文化交流、特に英語圏の文化理解を目的とした訪問であるならば尚更です。

日本では、社会の中で、まずどこの団体に属しているかが非常に大切ですね。 教師も同じだと思います。
「・・・学校の・・・です。」その「…学校」が地元の進学名門校であれば、教師本人まで「名門教師」のような勘違いをしてしまいます。

また、個々の団体の中でも、「・・・学校校長の・・・です。」という自己紹介が一般によく使われるパターンです。 個人ではなく、所属団体そして、その団体内での相対的な地位で、人物の優位性を計る傾向が日本には強いです。 (文化心理学、文化人類学などで多くの専門家が証明、指摘している傾向です。)

ご質問の「教務主任」「校務主任」なるものが何をする仕事かわかりませんが、教師にとってはその肩書は、自分を他に認めてもらうために非常に大切なものだと理解出来ます。 それで、名札作りに気をつかわれているのでしょうね。

残念ながら、アメリカやカナダにはそのような考え方はありません。 もちろんPrincipal [校長] Vice Principal [教頭]などは、一応誰にAuthority があるかという意味で、紹介の際には使いますが、他の件は聞いた経験はありません。 特に留学生担当の人に会いに行き、その肩書のある名刺をもらったことは何度もありますが、それは具体的な要件に対しての面談でしたので、単に訪問する際の名札とは意味が異なります。

多くのSecondary School とお付き合いもしましたが、まずは、名前が一番大切。 特に交流会のような場所や、初めての学校を訪問する際などには、名前を覚えて次からはその名前を使ってコミュニケーションを取ります。 決して、「・・・先生」などと教師同士が妙な肩書で呼び合うことはありません。 

補足

名前と同じくらい大切なのが、「何が出来るか」です。 例えば「化学を教えている。」教師の場合、大学(院)で何を研究し、未だに自分でも研究を続け生徒たちに大きいなる刺激を与えている、とか。 非常に具体的に内容をどう教えているのかを語ってくれます。

肩書だけを示して、内容のない人は、学校だけでなく、社会でも無視されます。


そこで、アドバイスです。
アメリカの姉妹校を訪問する際には、名札にははっきり名前を(First Nameも)を大きく書くこと。 そして、教師それぞれが自分の個性を簡単、明快な英語で語れるよう準備しておくことが大切です。 みなさん大学で英語は習っているわけですから、そのくらい問題ないですよね。 その簡単な自己表現の中で「教務」なるものが何をする仕事なのかを具体的に話すのがベストだと思います。

姉妹校の教師たちが興味を持って、日本からの教師たちをFirst Name ベースで扱ってくれるようになると、交流大成功だと思います。

Good Luck.

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