大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- Q&A回答「集団主義社会での親子関係について」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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母のことについて。

心と体・医療健康 心の不安・性格改善 2012/04/04 11:58

ヒステリー気味の母との付き合い方についてご質問させていただきます。
現在23歳の女です。

小学校にあがったと同時に父方の祖母と同居し始め、そのころから家庭内で言い争いが絶えなくなりました。
毎日居間で怒鳴り声がしていたり、言い争いを終えた母に八つ当たり気味に怒鳴られたりするのが怖く、じっと自分の部屋で篭ったり、布団に潜って泣いていたりました。
それからなのか、元々なのかよくわかりませんが、母は本当に些細なことや、私がなにか少しでも気に入らないことをすると私をヒステリー気味に叱りつけるようになりました。
(たとえば私が学校で軽いいじめにあったたときや、宿題でわからないところを母に質問して私が理解できないと言ったときなど)
それが怖くて、それから今まで母の逆鱗に触れないよう、多少自分を殺してでもずっと気を遣って生きてきました。
(ちなみに機嫌さえ損ねさせなければ普通の母親で問題なく接することができます。)

補足

2012/04/04 11:58

2回ほど母と父が別居しましたが、今では祖母も他界し、また同居するようになり、家庭内での言い争いも減りました。しかし母のヒステリーは悪化し、気を遣う日々が続いています。
最近では少し理不尽とも思えるようなことで私に愚痴をいう?というか怒るようになりました。
私自身就職で去年家をでたのですが、転勤で実家の近くに配属されてしまい、また実家に戻るようになりました。
それから職務での過労と、母が私の職に理解を示さなかったことなどがストレスになり、私自身が軽いうつ病にかかり休職し、結局退職するととになりました。
今はそのことが気に入らない母に怒鳴られる日々が続いています。(よく死ねといわれます)
くすりが効いたのと仕事の負担がなくなりうつ病自体は回復してきています。


正直いって最近もう限界に近いです。
母親のことは好きではありません。
家を出て関係を断ち切れば早いのでしょうが、
一応育ててくれた母でもありますし、私自身一人っ子で、老後の母の面倒等は私がみなければならいと思っているので。
これから生きていく上でどうやって上手に母と付き合っていけばいいのかアドバイスをいただければ嬉しいです。

またこれは別件なのですが、
今彼氏がいて、彼は円満な家庭で幸せに育っているのですが、なぜか、私はそのことに嫉妬?してしまいます。
どうせ辛い思いもせずに生きてきたくせに、とあたってしまったりすることがあり、申し訳なく思います。
このことに対する対処法も教えて頂ければ幸いです。

長文失礼いたしました

mkl5さん ( 福岡県 / 女性 / 23歳 )

集団主義社会での親子関係について

2012/04/04 13:49

mkl5さま

発達心理学からの考え方を書かせていただきます。
特にEducational Psychology の分野で、人間の行動の理由を研究しております。

ご相談の中にある親子関係は、集団主義(みんなが同じ考えで、同じ行動をし、和を保つ)の日本独特のもとだと考えます。

親が(特に母親が)、子供はいつまでも自分と同じ考えで、何も言わないでも親のことを理解出来るはずという考えから抜け出せず、子供が何歳になっても心理的コントロールを強要してしまうケースのようです。

その中で育った子供は、本来なら10代後半で発達させるはずの自治・独立(自分のことは自分で決める)能力を育てる機会を失ってしまいます。

親による心理的介入は、親子関係を緊張させ、否定的な感情のやりとりに結び付くことがよく見られます。
 
多くの研究結果が証明しているのですが、このような緊張・否定的な親子関係により、子供は「自己評価」が低くなり、うつ病などの心理的問題を引き起こすことが多々見られます。
そして、その「低い自己評価」と「心理的問題」は大人になっても後遺症として長年残る傾向が強いです。

その悪循環から抜け出すためには

家族を単に一体感を持つべきグループとみなすのをやめることが必要だと思います。
家族を、家族のひとりひとりが、お互いの変化に順応していくsystem だと考えて見て下さい。

つまり、母親は子供の変化に順応することが大切ですし、子供は母親の変化を理解し順応することが大切です。 (親も変化し続けるはずですから、人間として。)

家族は無条件にわかりあえる一体のグループではなく、それぞれが異なる個々で形成されているsystem だと考えることは、これからの日本社会では非常に大切なことだと思います。

社会の集団主義が崩れて久しいです。 国の集団主義のしての保障もどんどん崩れて行きます。 社会保障制度の破たんなどがそのいい例です。 社会でも孤立する人が増えています。

その中で、未だに親子関係のみが昔ながらの考え方に支配されたままだと、現代日本社会でもがく若者はどう行動したらいいのか迷ってしまいます。
それが日本一大うつ病現象のひとつの要因かもわかりませんね。


もう一度、ご家族と物理的に距離をおくことをお勧めします。
自立して生活なさることをお勧めします。

補足

距離をおいたからと言って、心理的に遠くなるわけではないですからね。
将来面倒をみないといけないので、ずっと物理的な距離は近くないといけないという思い込みがどんどん気持ちを否定的にしてしまう可能性も考えられます。

子供のころから引きずっている否定的な心理状態は、大人になってからのの恋愛にも影響を与えると、研究結果が物語っていますよ。
今のお相手と前向きな関係を築くためにも、あなたが「えぃ!」と行動することが大切だと思います。

Take Action.

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