おすすめコラム
生涯学習に取り組む人たち(2)
-
共通の趣味を通じて生涯学習に取り組む仲間をご紹介する。
リーダー格の60才代女性Aさんは当初放送大学の授業について行ける自信がなく、1科目を登録、1年がかりで単位を取得、その後2科目3科目と合格して124単位を取得して学部を卒業された。卒業後再入学し10年以上在学中。サークル活動にも熱心で事務処理を担当、リーダーシップも有する。歌が好きで合唱団の活動に参画、居住地の合唱団でもアルトとして長く在籍する。近所に住む合唱仲間の女性Bさんは放送大学に関心があり、学校の教務を紹介し面談してもらった。全科履修生も考えたがまずは選科履修生として2月末までに入学手続きを進める事になった。学ぶことに意欲があり期待できる。
最後は数年前夫に先立たれ、その後子供を病気で亡くした70代の女性Cさんの生き方、学び方についてご紹介する。関東に生まれ育ち、結婚して九州に転居していたが、最近地元に帰り、マンションで一人暮らしである。昔の仲間は夫の介護等で忙しく電話連絡をしても相手をしてもらえない。家族を失い寂しさのせいか家でふさぎこむようになった。Cさんはたまたま知り合った町内会のA、Bさんから私達学生仲間4人とBさんが出演した演奏会に誘われ、終了後6人で会食した。Cさんはオーケストラによる名演奏と力強い合唱を鑑賞したせいか、顔がきらきらして身のこなしも軽かった。私達は家の中に閉じこもらないで外に出たほうが身体に良いですよと、放送大学入学をお勧めした。同じ町内で気心の合った仲間で励ましあいながら勉強出来るのは楽しい。Cさんは正月明けにまず学校に行き、教務で学校のシステムを聞いた上、視聴覚教室で気に入った科目を探し、2月末までに入学と科目登録の手続きをすることになった。
放送大学の魅力は勉強することと同時に、サークルを通じて仲間が見つかるということである。談話室で声をかけあう雰囲気もある。授業についていけるか否か心配な人もいる。長い人生を送ってきた人には300科目の内、身近に感じる科目がかなりの数あるということだ。面接授業も面白い。視聴覚室で教科書を開きDVDやCDを試聴すれば短時間で最低1科目は見つかるというのが経験から確信できる。放送大学は卒業資格取得を目標にする全科履修生と好きな科目の履修が出来る選科履修生、科目履修生が設定されている。高齢化社会を迎えて健康寿命が重要になる。私は放送大学で学び、学習センターに行く人は健康であると考える。学ぶ気持ち、時間と財布に少し余裕がある人には放送大学に入学することを提案する次第である。