超高気密は必要か?
住宅・不動産 住宅設計・構造 2013/06/20 16:063地域在住です。冬の平均気温は1℃~2℃で暖房が長期間必要です、夏は蒸し暑いですが住宅密集地ではないため、窓を開けての通風が可能でで冷房使用はわずかです。
現在の家が寒いのと老朽化で、建て替えを計画しています。高断熱で温かくしながらも 夏の通風を考えできるだけ窓を大きくしたいと考えています。
複数の工務店や建築家の話を聞きましたが、高断熱についてはどこでも十分な厚さの断熱をしているのですが、気密については見解が分かれます。
一方は北海道で確立しているように壁の室内側に気密シートを使用して、C値をできる限り0に近づけるように厳密に気密をとり、漏気による熱損失と壁内結露をなくす。そのうえで計画換気をしなくてはいけないと言い。
もう一方では北海道ほど寒くないのだから、気密シートで密閉しなくとも十分な気密(次世代基準の5.0cm2/m2くらい)にできるのだから、コストをかけて完全密閉して24時間換気というのは矛盾しているのではないかという。
高気密高断熱施工についての情報が首都圏と北海道のものが多く、3地域ではどうなのか専門家でも見解か分かれているようで、この地域で建築中の家も気密の仕方はまちまちです。
そこで、気密はできる限りC値が低くなるように厳密にするべきか、その必要がないのかの実験データはないでしょうか。 例えばC値 0.5 と 2.0と5.0
でどれくらいの熱損失があるのか、冷暖房の費用がどれほど違うのかというような実験データなどないでしょうか。よろしくお願いします。
補足
2013/06/21 08:24話を聞いた建築家の先生は、外断熱で結露しにくい断熱材であっても、室内側に気密シートを使い厳密に気密しています。(C値0.5位になるそうです)
このC値のわずか違いが、冷暖房時にどれくらいの熱損失があり、エネルギー消費がどれほど違うのか知りたいです。 建築時に完全気密の初期投資がかかっても、これから先長年省エネになるのか、大差ないのか、どうなんでしょうか。
HOTさん ( 福島県 / 男性 / 48歳 )
高気密と躯体内結露
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横浜駅のそばで開業している設計事務所です。
横浜は4地域なのですが、3地域であればこの辺よりはきちんとした寒さ対策が必要ですね。断熱をきちんとした高断熱は必須だと思います。
ヒートショックの少ない家はお年寄りの健康のみならず、若い人のアレルギー症状の緩和などの健康にも効果がある事が近年報告されています。
自宅というもっとも気を抜く場所での温熱環境のストレス軽減が役に立つようです。
ここで気密の意味なんですが、当然ある程度以上の気密は必要です。
ただ、現状では気密が良すぎて、24時間換気を義務付けられてしまって、1時間に0.5回以上部屋の空気が入れ替える事が必須という本末転倒な事態になっています。
そこの熱損失を気にして、熱交換装置を取り付ける(そんな効率高くないですし)のもなんか不健康な気がします。
春や秋は窓を開け放す事も多いと思いますし、夏にあまりエアコンを使わなくて良い地域であればなおさら風を取り入れる設計は大事でしょう。
ここでちょっと話が変わりますが、北海道で高断熱が始まった時に大きな問題になったのが躯体内結露です。関東のような4地域ではそれほど大きな問題にはならないのですが、雪国では躯体内結露は大きな被害をもたらす規模になりえます。
それの防止に必要なのが、室内側の気密シートです。室内の暖かく湿った空気を躯体内に入れない為の方策です。これを怠ると躯体内で結露してしまいます。寒い地域での高断熱仕様では深刻な問題です。
現場発泡ウレタンなどそれ自体に通気性が少ないものは気密シートはいらないようです。
C値のわずかな違いが温熱環境にどれほどの違いを生むかは私にはよくわかりません。外部環境が厳しい地域では大きいのかもしれません。
断熱をきちんとして、結露対策をきちんとする(結果としてC値はあがるでしょうが)。
そうすれば、C値にあまりこだわる必要は私はないような気がしています。
外部環境がよほど厳しい地域でなければ、わずかなC値の違いが効果を出すような期間は短いのではと思います。
それよりは窓を開けて外の自然もパッシブに取り入れる「閉じる技術と開くデザイン」の両方のバランスを考えた健康的な生活ができる家にしてください。
<あーす・わーくす http://office-ew.com>
評価・お礼
HOT さん
2013/06/21 07:47
小松原様 回答ありがとうございます。
できるだけパッシブに窓からの光と風を取り入れ、開口部以外の断熱と気密をしっかりしたいと思います。