太陽光発電について
住宅・不動産 住宅設備 2010/08/13 20:32最近の紙面などを拝見していますと、国や自治体などの補助金制度や電力各社の買電価格の値上げにより、太陽光発電の売り上げが伸びているという記事をよく見かけます。
私自信も現在新築の計画を進めており、もともと太陽光発電には大変興味があったため、導入を検討しているのですが、「料理はガスに限る」の家内の一言により、太陽光発電の導入に意味がなくなり見送ろうかと考えております。
そこで、質問ですが、太陽光発電のエネルギー変換率は10パーセント代であり、まだまだ、発展途上だと雑誌で読んだことがあるのですが、近い将来においては、エネルギー変換率も向上し、かつ、導入コストも今以上に廉価なものになるのでしょうか?それとも、現時点とあまり大差ないのでしょうか?
また、現時点で太陽光発電の導入は見送る可能性が非常に高いのですが、いづれは導入する時期が来るでしょうから、設計段階であらかじめ敷設しておいた方がよいものなどはあるのでしょうか?例えば、太陽光発電の配線などを敷設するための配管を事前に壁の中に入れておくなど、新築段階で準備しておくと後で不要な工事費が発生しないなどということです。
アドバイスのほど、よろしくお願いします。
磯科さん ( 山口県 / 男性 / 38歳 )
エコな暮らしの為の家造り
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太陽光発電で「もと」がとれるかと言うとなかなかそうもいきません。
発電効率はそれほど高くないですし、設置条件によって効率はだいぶ違います。
10年以内の故障率も結構高いという報告があります。特にパワーコンディショナーの寿命がパネルより短いようです。
しかしながら、設置した人が多く言う事は「エコな暮らしに目覚めた」ということです。発電状況や売電状況がわかりやすく表示されるために、エコが楽しくなったと言います。結果としていろいろなエコ意識が高まるという事が一番大事なようです。
将来の設置を考えて家造りをすることはいいことだと思います。屋根の形状や向きは大事ですね。近隣からの影が落ちないかも大事です。
北側斜線が厳しい時は屋根の勾配が逆になる事が多いです。そんな場合は陸屋根が有効です。
陸屋根だと、パネルを自由な角度や向きに設置できますし、設置で屋根を傷めて雨漏りの原因になることも減ります。メンテナンスも楽になりますし。
太陽光発電以外にもエコな家造りを考えることはできます。
大体、住宅のエネルギー使用量の内訳を言うと動力・照明他35%、給湯用30%、暖房用25%、厨房用8%、冷房用2%くらいになります。
エコな暮らしはそれぞれの部分でどうやってエネルギーを減らすか考えればいいわけです。
動力・照明は大きいです。いいかげん古かったらエコ家電に買い替えをしたり、照明は蛍光灯(電球色もあります)やLEDにするなどが有効です。
冷房より暖房のほうが大きいですが、どちらも基本は断熱をきちんと(できれば次世代)して、光と風を取り入れるパッシブデザインを取り入れた設計にする事でかなり変わります。
厨房用はさほど大きくないのでなんでもいいでしょう。圧力鍋を活用するとかすればいいかもしれません。
給湯用もでかいです。ここで一番エコで対費用効果が大きいのは太陽熱温水器です。枯れた技術なので故障も少ないです。
ガス給湯器との組み合わせのものは、温度を自動的に調節してくれます。夏はほとんどエネルギーゼロでお湯が使えます。冬でもかなりエネルギーの節約になります。
実は、ガス会社も電力会社も太陽熱温水器はあまり話題にしたくないエコ機器なのです。
(効率が良すぎて、他のものが競合できないから)
それぞれの部分で工夫すれば、エコな家づくりができます。
評価・お礼
磯科 さん
ご回答ありがとうございます。
太陽熱温水器が最も費用対効果が大きいという意外な事実に正直驚いています。
ガス給湯器の組み合わせについて、勉強してみたいと思います。
貴重なご意見ありがとうございました。