乾 喜一郎(キャリアカウンセラー)- コラム「ラッキー体質 ~ある製菓衛生士の方のお話し」 - 専門家プロファイル

乾 喜一郎
働く個人の側に立ち、資格や学びを活用したキャリアづくりを提案

乾 喜一郎

イヌイ キイチロウ
( キャリアカウンセラー )
『稼げる資格』 資格専門誌『稼げる資格』編集長
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ラッキー体質 ~ある製菓衛生士の方のお話し

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2012-06-26 13:18

製菓衛生師の資格を持つ、あるパティシエさん(Fさんとします。女性なのでパティシエールですが)と
お話したときのことです。

印象的だったのは「私ってラッキーなんです」って連発されてたこと。
何がラッキーなのか伺っていくと、
「ラッキーは、ラッキーを作ろうとする人に訪れる」のだなあと実感できます。
ラッキーを呼ぶ体質、ってあるんだなあ、と。

このFさん、もともとは文系の大学を出て、事務系の会社員をされていました。
普通に1時間くらいかけて通勤して、時折残業があって、
それなりに人からも頼られ充実感のある職場。
土日の予定もしっかりあって、このままこの職場でしばらくやっていくんだなあ、と思っていたそう。

少し早く退社できたある日。
通勤電車の車窓から、ある製菓専門学校がイベントを実施している看板が見えた。
もともとお菓子作りが好きだったものの、
高校時代も、「ちょっとは考えたけれど深く考えることもなく」大学に進学したFさん、
タマに「お菓子の道に進んでいたらどうなってたかな?」と思うことはあっても、
そう真剣に考えたことはなかった。
だから、製菓の学校があることには気づいていても、それだけだった。

でもこのときは、とても気になった。

Fさんは次の駅で途中下車し、改札を出てその学校に向かったのです。
「その時対応してくれた方とお話ししていて、ああ、お菓子って深いんだなあ、と。
これまで5年仕事してきて、そんな実感もったことなんてなかったんですよね」

いつもは高校生向けのイベントだったのがたまたまこの日は高校生の出席者が少なく、
対応してくれたその学校の事務の方が
「いつもとちがって今日はゆっくりお話し聞けるはずです」とセッティングしてくれた。
その日だけでも3人のパティシエのお話しを聞いた。
うち一人は、ご自身も社会人経験の後に「やっぱりお菓子がやりたい」とこの道に進んだ人だった。
事務の方が見つけてくれて、社会人出身の生徒さんと話すこともできた。
週末にもまた3人のパティシエを訪ねた。実感はどんどん深まっていく。

「少し調べてから、夜間コースへの入学を決めました。
今の職場のオーナーも、その時訪ねた方の一人なんです。
あの日電車の中からイベントに気づいたこと、
そして素敵な方にていねいに対応してもらえたこと、
尊敬できるパティシエの方や、一緒の道を目指す仲間に次々と出会えたこと。
ほんとうにラッキーだったと思います」

それから5年、すでにパティシエとして活躍されているFさん。
ご自分でラッキーと言われていて、実際、出会いはどれも確かにラッキーなことなのですが、
このラッキー、本当にただのラッキーなんでしょうか。

車窓から「おもしろそう」と感じられるイベントを見つけたとき、
あなたは電車を降りますか?
そして、改札を出ますか?

Fさんはきっと、ふだんから、「おもしろそう」と感じたことに素直に行動する方だったのでしょう。
そして、紹介された方に躊躇なく会いに行く積極性。
その場で聞いたアドバイスを受け止めることができる素直さ。

私はこうした資質を「ラッキー体質」と名づけています。
Fさんのラッキーは、ラッキー体質のFさんだからこそ捕まえることができたラッキーなのです。

そして、この「ラッキー体質」。
けっして生まれつきのもんじゃない。
後から身につけられる習慣です。

「気になったら自分のカンを信じるようにする」
「イベントごとや人に会う機会があったら、とりあえず行く」
「人からのアドバイス、自分には無理だ、と思わずにまず聞いてみる」・・・

別に特別なことじゃない。
きっと普段されてる方も多いと思います。

あと一点。
動くことが増えると、「イマイチ」なことももちろんあります。
その時に、「期待してなかったおもしろいことがあった」「○○はダメだったけど、ここは良かった」
などなど、決して後悔しないこと。
役に立たない経験なんて絶対ない、んですから。

Fさんとのお話は、
キャリア学のクランボルツ先生の「計画された偶然性」という考え方に
とても魅力を感じていた私にとって、
「そうそう、そうですよね!」と思わず膝を叩いた経験でした。

日本語で読めるクランボルツ先生の唯一の本
『その幸運は偶然ではないんです!』(花田光世訳 ダイヤモンド社)
には、Fさんのような事例がいくつも紹介されています。
アメリカの話だけれど、自分の身に即して考えることもできるので、興味のある方はぜひ。

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