乾 喜一郎(キャリアカウンセラー)- コラム「「完全変態」で固まるよりも、「不完全変態」で脱皮し続けること」 - 専門家プロファイル

乾 喜一郎
働く個人の側に立ち、資格や学びを活用したキャリアづくりを提案

乾 喜一郎

イヌイ キイチロウ
( キャリアカウンセラー )
『稼げる資格』 資格専門誌『稼げる資格』編集長
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「完全変態」で固まるよりも、「不完全変態」で脱皮し続けること

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2013-03-01 20:41

社会人になってから大学院で学んだり、学校にいったりすることを
まるで不思議なこと、異常なことのように受け取る方がいらっしゃいます。

「昇進や転職に有利なのか」「資格を取ったら必ず稼げるのか」
そして「そんな保証もないのに、なんでわざわざ学ぶんだ?時間とお金を使って・・」。

どうやら、こういう方々にとっては、
学校を出て仕事を始める、というのが「大人になる」ということで、
その後もう一度学校にいくというのは「大人になりきれない」ことのようです。
イメージは、どうやらチョウとかセミとか、
一度成虫になったら死の瞬間までそのままの

「完全変態」

のような。
武士の元服のように、民族学でいう「通過儀礼(イニシエーション)」を終えたら、「晴れて大人」・・
その後は、変わらない。

でも、実際には、社会環境はどんどん変わっていくものですし、
自分の心の側だって変わっていきます。

専門職としてプロの仕事をしている方であればあるほど、
「去年の自分よりも今のほうが上達している」「専門度が上がっている」と言われます。
同じように虫にたとえるならバッタのような

「不完全変態」、

何度も何度も脱皮を繰り返して大きくなっていくように。

学び続け、変わり続けていくからこそ、
義務教育で学んだことよりも、大人になってから学んだことのほうが大きい、と言える。
そういう方々が「学校で学んだことなんて」というのならまだわかります。
単に、学ぶ「場所」が学校と呼ばれる場所か、実地と呼ばれる場所かの違いだけなのですから。

でも残念ながら、「学校で学んだことなんて」という言葉を言う人であればあるほど、
職場でも、学んだり変わったり成長したり、といったことから縁遠い人が多い。

どうして、
いちど社会に出てから学校に通う人たちのことを
「これまでぼんやりと過ごしていたからだ」「焦ってる」「不安だ」と
マイナス要因から片づけようとする人が多いのかずっと不思議でした。

でもこんなふうに考えてみると、
彼らは本当に、学んでいない自分たちのことを正当化したいだけじゃなのかと思うようになってきました。
学んでいる人を見て、自分のほうこそ不安になってんじゃないかと。

実際には、
人から喜ばれたり、価値の高いものを生み出しつづけて「楽しく」仕事をされている方々は、
一つのことを深く深く掘り下げていくのでも、
とりあえず見つけたことをつぎつぎと拡げていくのでも、
ずっと学び続けてらっしゃるというのに。

自分も、
死ぬ日の朝まで学んで、変わり続けていたい。
どこまでできるか、わかりませんが、目標です。

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