茅野 分(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))- Q&A回答「ADHDとは」 - 専門家プロファイル

茅野 分
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茅野 分

チノ ブン
( 東京都 / 精神科医(精神保健指定医、精神科専門医) )
銀座泰明クリニック 院長
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夫がADHDのようなのですが、対応は?

心と体・医療健康 心の不安・性格改善 2007/03/25 14:20

結婚して4年、一緒になってから変だなと思うことが増え、本人には自覚がなくトラブル続きの毎日です。子供の頃や今までのエピソードを考えるとADHDにあてはまる気がします。仕事面では、たぶん抑制しているため頭痛などの症状で現れるようです。現在の症状としは、衝動的で短気、苛立ちを行動に出す、ひとつのことしか考えられない、忘れ物、思い込みが強いなど・・どう対応していけばいいのでしょうか?我慢するしかないのでしょうか?

春さん ( 茨城県 / 女性 / 39歳 )

茅野 分 専門家

茅野 分
医師(精神科)

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ADHDとは

2007/03/25 15:50

ご主人がADHDのようだとのこと、心よりお見舞い申し上げます。

ADHDとは''Attention Deficit / Hyperactivity Disorder''の略語で、''注意欠陥・多動性障害''と訳される障害です。具体的には、''注意散漫、時間を間違える、情報整理ができない''などの症状を呈します。このため社会生活や対人関係の問題を生じることが多々あります。

もともと幼少期から起こる発達障害ですが、この障害が注目されるようになったのは最近のため、大人になってから自分はADHDだったと気づく方も少なくありません。多くの方々は''思春期に自然軽快''するのですが、一部の方は成人後も症状が残存します。このため職場や家庭で問題となるわけです。

原因は''前頭葉や大脳基底核の障害''と考えられていますが、詳しいことは十分に分かっていません。治療も''塩酸メチルフェニデート''が効果的とも言われていますが、現在、日本では保険適用となっていません。

従って無難な対処の仕方としては、''このような症状が病気によるということを認識''した上で、それに応じた行動することです。具体的には、''客観的に考える、長期的に考える、優先順位を付ける、気持ちを穏やかに保つ、周りの人と仲良く過ごす、規則正しい生活を送る、便利な道具を利用する''、などです。当たり前のようなことばかりですが、それができないため問題が生じてしまうものです。専門の本を読み、紙に書き出し、繰り返し心がけることが大事です。そして時には専門に診療している医師やカウンセラーと相談してみましょう。どうぞ宜しくお願い致します。

茅野 分 (銀座泰明クリニック)

補足

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