診療について
心と体・医療健康 精神疾患治療 2008/04/18 10:35夫がうつになってから3年ほど経ちますが、全く良くなる傾向になく、昨年末から現在までものすごく調子が悪く、通勤しながら治療する、というのが本人の希望ですが、今年に入ってから毎月4〜6日休む、という状態が続いています。今月はもう既に1週間以上休んでいるので、主治医の先生と家族で面談したのですが、診療時間はわずか2,3分なのです。主人も現状のみ2,3言話しただけで、「じゃ、薬を半年前に出したものを入れてみよう、飲んでみて」で終わりました。
日々見ている家族としては、その薬が変えられた半年前から体調が絶不調に陥ったとみているのですが、「ふむ」の先生の一言で終わりました。
直接専門の先生をこんなことを聞くのは失礼だとは思いますが、診療とはどこもこんな感じなのでしょうか?
それ以上のものを望むとすると、カウンセリングしかないのでしょうか?
お手数ですが、教えて頂けると助かります。それを参考に別の医者を探すこともそろそろ考えた方がいいのでしょうか?
マウンテンさん ( 神奈川県 / 女性 / 36歳 )
病院や医者の選び方
ご主人のうつ病が遷延しているものの、現在の主治医の診療は薬の変更で数分で終わってしまうとのこと、心よりお見舞い申し上げます。
最近は、厚生労働省の方針にて、''うつ病の啓発活動''が盛んに行われ、心療内科・精神科には患者様が殺到するようになりました。このため、予約制を取っていない病院などでは患者様であふれ、短時間の診療に終始せざるをえない状況となっているようです。
これを受けて、今春の''診療報酬改定''で、最低5分以上の診療を行わなければ、診療報酬を請求できなくなりましたが、これで解決になるかどうかは分りません。特に地方の医療過疎の地域では背に腹は変えられない状況にあり、精神科のみならず、医療全般において改革が求められていると思う次第です。
一方で、アメリカではResults for Sequenced Treatment Alternatives to Relieve Depression (STAR*D) Studyという研究が行われ、うつ病の患者様へ6年間で4段階の治療結果が紹介されました。その結果、第1段階で軽快された患者様もいらっしゃれば、第4段階を経ても軽快されない患者様もいらっしゃり、改めてその患者様に合わせた治療的な取り組みが必要と思います。
つきましては、信頼できる精神科医と諦めずに治療に取り組んでいただくことを期待いたします。病院や医者の選び方については、拙著コラムをご参照いただけると幸いです。どうぞお大事にして下さい。
銀座泰明クリニック