茅野 分(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))- Q&A回答「F34 持続性気分障害」 - 専門家プロファイル

茅野 分
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茅野 分

チノ ブン
( 東京都 / 精神科医(精神保健指定医、精神科専門医) )
銀座泰明クリニック 院長
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気分循環性障害について。

心と体・医療健康 心の病気・カウンセリング 2007/12/07 21:56

主たる精神障害は、気分変調牲障害なのですが、ICDカテゴリーは、F34になっています。どういった病名なのでしょうか?また、不安及び不穏の項目に、強度の不安恐怖感に○が、ついておりました。不穏とは、どういった状態を言うのでしょうか?通院しはじめて、(転院)もふくめて、7.8年の通院と、投薬です。治るものなのでしょうか?また、薬を、減らして行くには、どういったことに気をつけたらよいでしょうか?教えてください。お願いします。

補足

2007/12/07 21:56

本日、自立支援、精神通院医療用の、診断書に、記載してありました。デイケアの利用も、主治医より、継続外来治療と、書いてありました。デイケアには、最近、ずっと、行っていないので、行く勇気が、ないと話しました。デイケアに、いっては、疲れて帰ってくるだけだったり、イヤな想いをしてくることも、多く今後も、デイケアを、続けることに、いつも、疑問や躊躇したり、病気にとって、何がよいことなのか、わからなくなってきました。追記ですが、具体的なアドバイスを、お願い致します。

典子さん ( 静岡県 / 女性 / 35歳 )

茅野 分 専門家

茅野 分
医師(精神科)

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F34 持続性気分障害

2007/12/07 23:50
( 5 .0)

''WHO''(世界保健機構)は、疾病及び関連保健問題の国際統計分類 ''ICD'' (International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems - 10)において''気分障害''を以下のように分類いたしました。

F30 躁病エピソード
F31 双極性感情障害(躁うつ病)
F32 うつ病エピソード
F33 反復性うつ病性障害
F34 持続性気分障害
F34.0 気分循環症
F34.1 気分変調症
 
''F34 持続性気分障害''とは、軽度の躁病やうつ病エピソードが2年以上、断続的に継続します。気分循環性障害は、躁とうつの双極を揺れ動き、気分変調性障害はうつのみの単極に留まります。典子様はタイトルと本文に両方の病名が書かれていますが、どちらでしょう?

不穏とは、文字通り、落ち着かず、心が穏やかでない状態をいい、不安・焦燥、易怒・易刺激のような情緒が不安定な精神状態を意味します。

治療は、''抗うつ薬''や''気分安定薬(抗躁薬)''を服薬し、''規則正しく、ストレスを軽減した生活''を送ることが大事です。薬は適量を継続することも必要です。いわゆる「根治」しようとは思わず、病気と上手にお付き合いしていく姿勢が有用かと思います。

規則正しい生活を送るために、''デイケア''はとても有益ですが、具合の悪い時や、対人関係が苦手な方には負担になることもあります。スタッフの方々とよくご相談し、負担のかからない日程・時間で参加されてはいかがでしょう。適度なストレスは心地よさをもたらし、対人関係の技術の向上も得られます。

従って、お薬を続けながら、、毎日、規則正しく、焦らず・急がず、心穏やかに暮らしていかれることを期待しております。どうぞお大事にして下さい。

茅野 分(銀座泰明クリニック)

補足

規則正しく、ストレスを軽減した生活を送るために、''認知行動療法''をご紹介いたします。

これは、ご自身の日常の生活や行動、そして感情や思考を客観的に観察・記録し、誤りや歪みを発見・修正し、バランスの取れた健全な生活を送るための方法です。

具体的には、''セルフモニタリング、ストレスコーピング、問題解決療法、認知療法''、などからなります。詳しくは、拙著コラム認知行動療法をご一読いただけると幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。

茅野 分(銀座泰明クリニック)

評価・お礼

典子 さん

ご丁寧な、アドバイス、ご教示ありがとうございました。診断書の方には、気分変調性障害で、ICDカテゴリーが、F34だったのです。F34.0とは、記載されていなかったので、持続性のほうで、循環性のほうでは、ないと、わかりました。ありがとうございました。薬がなくなる=完治した。と自己判断していて、薬を減らすことばかりに、頑張りすぎていたようにも思います。現在の薬は、SSRIと、抗不安薬、睡眠薬ですが、量が多いようにも思いまして。また不眠が強く、生活リズムについて、デイケアを、いつも言われておりました。なかなか生活習慣を、改善していくのは、難しいけれど、先生のご回答のように、焦らず、心穏やかに、生活できるように、していきたいです。ありがとうございました。

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