真山 英二(不動産コンサルタント)- Q&A回答「住宅ローンの選択について」 - 専門家プロファイル

真山 英二
正しい知識で安心して人生最大のワクワクを楽しんでもらいたい!

真山 英二

サノヤマ エイジ
( 神奈川県 / 不動産コンサルタント )
株式会社ハッピーハウス 代表取締役
Q&A回答への評価:
4.7/427件
サービス:1件
Q&A:952件
コラム:122件
写真:2件
お気軽にお問い合わせください
045-391-0300
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

中古マンション購入にあたり、住宅ローンを悩み中です

住宅・不動産 不動産売買 2013/04/23 17:43

お世話になります。
今回、中古マンションを購入することになり、初めての住宅ローンで悩んでいます。
お知恵を拝借できればと思います。

夫婦2人(夫:28歳会社員/妻29歳専業主婦)子供なし、年収600万円、
購入物件は築12年2900万円です。その他ローンなし。

この2900万円を35年ローンで返済していこうと思います。

最初の15年は会社から補助が月3万円出るので、実質的な負担は管理費修繕費合わせて月5万円で収まり、家計はあまり苦しくないです。
ただ、これから子供もほしいですし、退職金まではそんなに大きく繰り上げ返済できないだろうと思っています。(年間50~100万円ほど予定)

今検討しているプランは

A:35年全固定金利 1.95%
B:ミックス金利
   例)変動金利0.775%&35年全固定金利1.95%のミックス

全期間変動は少し怖いかな…と思っています。


Aにする場合、まず金利の組み合わせ・金額の割合をどうするかで悩みます。
また、調べてみるとミックスはあまりメリットがないという情報を見たりするので、良さそうですが迷っています。
ミックスにする場合は変動と固定、一般的にはどちらを先に返していくのでしょうか?

ABのどちらにしても、ボーナス時の金額の割合、元金均等or元利均等どちらにするかメリットデメリットも教えていただけたらと思います。

また、繰上げ返済を優先すべきか貯蓄にまわすべきかも合わせてご意見をお聞きしたいです。
質問が多く申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。

にこきちさん ( 神奈川県 / 女性 / 29歳 )

真山 英二 専門家

真山 英二
不動産コンサルタント

17 good

住宅ローンの選択について

2013/04/25 19:45

ハッピーハウスの真山(さのやま)です。

住宅ローンについて何がベストかは、
各家庭のライフプランや借入金に対する価値観、
リスクに対する許容度等によって異なります。

今回は、一般的な話としてご参照頂ければと思います。
また、住宅ローンの考え方や今後の金利情勢に対しての意見等は
各人によって大きく異なりますので、
あくまでも私個人の意見としてご参照ください。

住宅ローンの金利タイプに関しては、
固定金利もしくは全期間変動金利のどちらかを
選択すべきだと考えております。

ミックスプランは、金利タイプを決められない人が
問題の先送りをしているだけにすぎません。
ご質問にあったとおり、仮に繰り上げ返済をする場合、
金利の低い変動部分を返すのか、金利の高い固定部分を返すのか、
仮に変動金利部分を返すのであれば、なぜ金利の高い部分を残すのかとなり、
逆に金利の高い固定金利を返すのであれば、初めから金利の低い
変動金利で借りておけばよかったということになります。
ミックスプランのメリットは、問題を先送りできるということだけです。

変動金利は、正しい知識で検討した上で判断をする必要があります。
現在の変動金利の多くは、短期プライムレートに連動しており、
実は2009年から基準金利は変動がありません。
もちろん、変動金利は金利上昇の可能性があるのは事実です。
ただし、現在、日本はこれからさらに金融緩和を増加させるという
デフレ脱却の第一歩を踏み出したばかりです。
今後、景気が劇的に回復し、金融緩和を引き締め、
さらにインフレ過熱を抑えるために金利を引き上げて、
それが短期プライムレートひいては金融機関の変動金利に
反映されるまでにはまだまだ相当の時間がかかると思われます。

お聞きしている範囲においては、毎年50万円~100万円程度の
繰り上げ返済ができるのであれば、金利優遇▲1.7%(通期)が
取れることを前提に全期間変動金利で良いと思います。

ただし、通常以上に心配性で絶対にリスクを取りたくないと
いうのであれば、固定金利も選択肢にはなると思います。

(補足に続きます)

補足

ボーナス払いの有無については、基本的に、ボーナス払い無しをすすめています。
ボーナスは、一般的に企業の業績等によって大きく増減します。
少なくともボーナス払い無しで支払いが出来るのを前提に返済計画を立てて、
ボーナスで余剰がでれば繰り上げ返済に回すのが良いと思います。

元金均等と元利均等に関しては、当初の毎月返済に無理がなければ、
元金均等の方が総支払額が少なくなるのでおすすめです。

繰上げ返済をすべきか、貯金に回すべきかについては、
もう一つ投資するという選択肢を追加した上で、
検討してみると良いと思います。

ある程度の自己資金を持っている方へは、
通常の生活費の6か月分程度を現金等でもっていると
良いですよと伝えています。
仮に、何かあれば6か月程度で生活を再建してもらうイメージです。
(最悪の場合、住宅ローンの団信を想定にいれた上での話です)

それ以上の余剰資金に関しては、繰り上げ返済をするのか
投資をするのかどちらかになると思います。
繰上げ返済による金利の軽減効果以上のリターンをとれるのであれば、
繰り上げ返済をせずに投資をするというのも一つの選択肢です。
ただ、そういった投資先がないもしくは投資に対しての拒否感があるのであれば、
余剰資金を繰り上げ返済に回すのが良いと思います。

また、それなりの金額を繰り上げ返済するのであれば、
住宅ローン控除との関係を考慮しながら、繰り上げ返済をしてください。
早く繰り上げ返済をするのが原則ですが、
住宅ローン控除による還付金が減ってしまうようなことがあれば、
繰り上げ返済を少しズラして年明けに行う等の対応が必要となります。

長文となってしまいましたが、
いろいろな方の意見があるのは事実です。
ただし、正しい知識できちんとした判断を行って、
素敵なマイホームを実現してもらえればと考えております。

少しでもお役に立てれば幸いです。

プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム写真