真山 英二
サノヤマ エイジ物件引き渡し遅れによる遅延損害金について
住宅・不動産 住宅・不動産トラブル 2010/10/31 02:37新築建売りを完成前に契約をしたのですが、引き渡し予定日が10月中旬から11月中旬に変更され、最初の引き渡し予定より1ヶ月押しになりました。そこまでは許容範囲なのですが、その後また変更を強いられ12月中旬と言われています。
今となっては、その引き渡し日も曖昧なことばかりではっきりと言ってくれず、全く予定が立てれず、子供の転校などもあり、何も手をつけれず複雑な心境です。
上記の件により今のアパートを出る報告を大家さんに既に2度しており、また延長を願いでたところ、3回も変更は出来ない、次の入居募集もかけてしまってると言われ追い出されそうな勢いです。行く宛がなくなりそうなのです…。(ちなみに大家さんに退去日の報告は売主に確認の上、これ以上は延期はないのでその日に退去で大丈夫ですと確認済みでした)
この場合、売主に遅延中の家賃請求や違約金などは請求出来るのでしょうか?
契約書には特に工期遅れについてかかれていませんでした。
最悪の場合、契約解除も出来るのでしょうか?
詳しい方、意見を聞かせて頂けますでしょうか。
よろしくお願い致します。
SKYSKYSKYさん ( 東京都 / 女性 / 31歳 )
引渡の遅延は、損害賠償請求等の対象となります。
ハッピーハウスの真山(さのやま)です。
原則としては、売買契約書上の引渡期限までに
売主は物件の引渡し、買主は残代金の支払い
ができなければ、債務不履行であり、
損害賠償請求や違約解除等の対象となります。
ただ、実務的には、お互い話し合いの上、
引渡し遅延の合意書を結んで穏便に延期するのが一般的です。
今回、まず、売買契約書もしくは延期の合意書等で
最終的に引渡期限がいつになっているのかを確認してください。
一回目の延期の合意を書面で取り交わしているのであれば、
その書面上の日付になりますし、一回目の合意が
口約束であれば、売買契約書上の引渡期限が
書面上の引渡期限になります。
現実として、その書面上の引渡期限を過ぎてしまうのであれば、
売主に対して、損害賠償請求もしくは違約解除の請求を
することができます。
損害賠償請求であれば、一般的には、
引渡遅延に基づいて発生した損害を請求することになります。
今回のようなケースでは、遅延によって生じた仮住まい費用
(引越代、家具保管の倉庫代、ウィークリーマンション費用等々)
を請求することになります。
また、最悪の場合は、違約解除の請求となります。
内容証明等で相当の期間を定めて催告をして
それまでに引渡が行われなければ解除となります。
例えば、1ヶ月以内に引渡が行われなければ、
契約書第○○条(契約違反による解除)に基づいて
契約を解除します等々。
とにかく、書面上の引渡期限を遅延するのであれば、
売主に対して、仮住まい等の費用を請求することは可能です。
一般的には、売主も売主都合で工期が遅延になっているのであれば、
仮住まい費用等はもめずに出してくれます。
ただ、業者によっては非を認めずに、強硬な態度をとってくる
場合があります。
その場合には、内容証明等で、違約解除の申し出等を行って、
プレッシャーをかけるのが良いのではと思います。
あまりにも、業者の対応が不誠実であるならば、
個別の法的解釈等について、弁護士にご相談ください。
少しでもお役に立てれば幸いです。