藤森 哲也(不動産コンサルタント)- Q&A回答「契約後の契約解除について」 - 専門家プロファイル

藤森 哲也
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?

藤森 哲也

フジモリ テツヤ
( 不動産コンサルタント )
株式会社アドキャスト 代表取締役
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新築マンション契約後の契約解除について

住宅・不動産 不動産売買 2019/07/04 22:07

2018年8月に新築マンションの契約をしました。
物件引渡しは2019年9月末予定でローンの本審査はまだです。手付金は契約時に支払い済です。こちらの事情でマンション購入を断念し契約を解除したいのですが違約金は発生しますか?別途オプション料金50万円前後も支払い済みです。こちらの都合での解除なのでオプション料金と手付金が戻ってこないのは当然として、違約金がかかるか心配です。手付解除の期間は設けていなく、履行に着手するまでと記載されています。

匿名希望さん ( 男性 / 35歳 )

藤森 哲也 専門家

藤森 哲也
不動産コンサルタント

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契約後の契約解除について

2019/07/08 14:06

匿名希望様

はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。

ご質問いただきました件ですが、まず考えられるのは、匿名希望様が支払った
手付金を放棄することで出来る契約解除です。
但し、この「手付金放棄」での解約ができる期間には限りがあります。
今回では「売主が履行に着手するまで」となります。
何をもって「履行に着手した」と扱うかは、裁判になったものでも
様々な判例があり、はっきりしない部分があります。
最高裁で認められた判例による「履行の着手」には、
売主が所有権移転の仮登記申請をしたり、売却を前提とした
分筆登記申請をしたなどがあったと思います。



そのため、状況を詳細に説明していただき、正確な現状を把握したうえでないと、
弁護士等の法律の専門家でも判断は難しいところがあります。
「履行の着手」と扱われる行為がなされていた場合は、違約金の支払いが
必要となる可能性が高いです。


但し、ローン本審査前とのことで、ペナルティの発生なく解約する可能性もございます。
例えば、住宅ローン特約があれば、審査による承認をいつまでに取得するという
期日・期限が設けられていると思います。
事前審査が通っている場合、余程のこと(時前審査時には考慮されていなかった否決原因に
値するマイナス要因発覚等)がなければ、本審査も通らないことは稀ですが、万一、
ローンの否決やローン承諾期日までに承認が間に合わなかった場合は、ローン特約で
白紙解約できる条件(手付金も買主に返還)になっていることが多いです。

他にも、売主側の了承が必要になりますが、互いにペナルティなしでの解約で
合意できれば、合意解除が可能です。


なお、この契約解除に関しては、手付解除・違約解除・合意解除の、どの解約状況でも、
それが売主・買主どちらの都合の解約だったとしても、仲介手数料については注意が
必要です。

仲介手数料の支払い義務は、別の契約(媒介)で取り決めているということです。
匿名希望様が購入を不動産業者に仲介してもらっている場合、媒介契約を結んで
契約業務を進めてきたはずです。
この結果、契約が成立すれば業者に仲介手数料を支払うことになりますが、
この仲介手数料は物件探しや購入契約までの色々なことをお願いする媒介契約で、
通常は、売買契約が締結されたときに支払い義務が生じます。
既に売買の契約は締結されている段階なので、仲介手数料を支払う義務を負っている
可能性が高いですし、支払い済みの場合、売買契約が解除となっても仲介手数料は
戻ってこない可能性があるということです。


以上、ご参考になりましたでしょうか。

アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/  藤森哲也

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