藤森 哲也
フジモリ テツヤ埼玉県 東側接道 西側変電所の塀 一低層
住宅・不動産 不動産売買 2018/05/21 09:36注文住宅を建てる予定で、土地の購入に悩んでいます。
値段が予算内の土地が見つかりましたが、悩んでいます。
東側は4m私道に接しており、西側に変電所の塀がたっています。北側南側は他の隣家。約9m×10mの108平米程度の土地です。建ぺい率60%、容積率100%の一低層の地域です。北側の隣家との間には3m×5mの転回道路が設定されています。
限定的な情報にはなってしまいますが、この様な条件の土地で、27〜30坪の家が建つのでしょうか。
日当たりや景観なども含め、アドバイスいただけますでしょうか。
どうぞよろしくお願いします。
齋藤マヒロさん ( 埼玉県 / 男性 / 33歳 )
建築可能なボリュームについて
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齋藤マヒロ様
はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ご質問いただきました件ですが、単純に建蔽率・容積率での計算でしたら、
地型的にも延床面積が30坪の建物建築は可能です。
齋藤マヒロ様もおっしゃっています通り、限定的な情報からの回答になりますので、
仮にこのボリュームに制限が出てくる要因をいくつか挙げておきます。
まず、地区計画や風致地区といった、一部の地域に定められるものがあります。
60/100という建蔽率・容積率がそのまま使えず、40/80などに制限されてしまう
場合があります。そうしますと27坪以上は難しい計算になります。
他には、道路が現状4m未満であったり、4m以上の指定幅員や認定幅員が
定められている道路ですと、その幅員を復元するための道路後退が必要に
なることも多々あります。
その道路は、本地の一部を道路として使用させる必要が生じる場合もあります。
本地の108平米内に、セットバック部分や道路負担部分といったものを含んで
いるような説明があれば、実際に建築できる土地は、その道路の面積を除いた
部分となります。
仮に道路負担部分が28平米あった場合、建築面積は80平米となり、建蔽率・容積率が
60/100使えた場合でも24坪が限度となります。
これと似たような取り決めが近隣とされている場合も注意が必要です。
隣接地に転回道路が設定されているということなので、その範囲が
本地の108平米内まで含まれていないかということです。
近隣との取り決めには、隣棟間を数メートル離すといったものもあります。
約9m×10mの地型で、境界から3m空けて建築しましょうといった取り決めがあると、
実質、建築可能なスペースは約6m×7
mで建築面積が42平米までとなり、
2階建てなら84平米(25坪)と制限されてしまします。
このような建蔽率・容積率、建築可能な面積、隣棟間、高さなどに、
どういった制限が掛かるのか、より正確な精査にはこういった検証が
必要となります。
但し、これらの精査は仕事に真摯に向き合い、経験を積んできた
建築士などでなければ難しいことです。
不動産の仲介業者でも、建築の知識は専門と呼べるレベルではありません。
当社では土地売買の場合でも、どの程度の建物が建築できるか、また、
その見積もりはどのくらいになるのか、設計事務所など建築のプロのもと、
事前にプランと予算を出して購入判断を行ってもらっています。
注文住宅が希望のプランで建てられるかどうかで土地の購入に悩んで
いるようであれば、その土地で建築できるプランや予算出しを先に
行ってみては如何でしょう。
むしろ当社では土地購入の判断に当然の過程としていますので、
非常識な話とは思いません。
トラブルや思ってもみなかったとならないための買い方ですら、
なかなか良いアドバイスが得られない業界でもありますが、
少しでも不安の具体的な解消や、安心安全な取引に役立つ
アドバイスとなれば幸いです。
以上、ご参考になりましたでしょうか。
アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/ 藤森哲也
評価・お礼
齋藤マヒロ さん
2018/05/22 17:49
藤森様
限定的な情報でしたが、丁寧な御回答を誠にありがとうございます。
教えていただきました条件が制定されていないかだけでも、不動産屋さんに問い合わせて見ようと思います。
やはり人生で最大の買い物ですから、なるべく失敗しないようにしたいと思います。