「あなたに私の味わった苦しみはわかるまい」という不幸自慢に隠されたエゴ - 文化・芸術全般 - 専門家プロファイル

舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
東京都
クラシックバレエ教師・振付家

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「あなたに私の味わった苦しみはわかるまい」という不幸自慢に隠されたエゴ

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今回のテーマは、前々回のコラム「私達がそれぞれ体験する外の世界には、自分の内面を知るヒントが隠されている」の中でちょちょっとお伝えした事でもありますが、今回はそこの所を改めてもうちょっと掘り下げてお伝えしてみようと思います。

☆_(_☆_)_☆



これはこの世の常なのですが、いつの時代にも「自分の事が他者に理解されない!」とお嘆きの方というのは、いつでもどこにでもワンサカおられる様です。


子供ならいざ知らず、そういう稚拙な思考を持たれた大人の方というのは、あたかも自分に言い聞かせるが如く「分かってもらえなくてもいい」とか「分かってくれる人だけでいい」と公言しながらも、常にその事が頭を離れないらしく、


「自分を分かってもらう為の屁理屈や、言い訳めいたお話し」を、聞いている側がうんざりするほどクドクドと雄弁に語られたりする方も多いのですが、


そういう行動をされるほどに、「本当は分かっていないのね~」という事実が逆にドンドン露呈してしまうという事に全然お気付きにならない方が、これ又大変多い様でございます。

(^^;:




こういう思考癖のある方というのは、実に甘ったれていて「自分が経験した痛みは、物凄いものなんだ!あなたなんかに分かるはずがない!」と言わんばかりに、自分の過去の「不幸自慢話」をされるのが大好きという特徴があるのですが、


こういうエナジーバンパイアの方達というのは、そういう感じ方と思考癖を持ってしまう原因が、実は「自分の両親(※育ての親含む)との関係性」から来ているという事をご存知ない方が大半なのですね。


自分の根である"両親"との間に解決されていない問題点=本来の原因(トラウマ)に直接触れる勇気が持てない為に、そこから目を背ける為に引き籠ったり、逆に異常なワーカーホリックになるというケースは実に多い訳ですが、


私からしたら「根本解決=親との関係から生まれた未だ解決できていないトラウマ(※インナーチャイルドとも言われます)に向き合う」という事をして、自力でそれを克服できない限りは、


何をしても結局その方の人生には「同じ問題が手を替え品を替え、自分の人生に繰り返される」という結果になってしまうのが手に取る様に分かるのです。

(・。・;




これは、美輪明宏さんの名言集のお言葉を借りれば



自分を高めたいんだったら、自分に欠けているものを埋める作業が先でしょう。

穴だらけのバケツに、いくら水を入れても溜まるはずがないのだから。

 

 

という事ですね~。

又美輪さんは、この様にも仰られています。



人間はほんとうに孤独なものです。自分のよき理解者は自分だけです。

でも、がっかりしないでください。孤独なのはあなた一人ではない。皆そうなのです。

孤独だけど強く生きているのです。

 

他の人にできるのですもの、同じ人間のあなたにもできてあたりまえです。

かならずできます。強く生きられます。

 

 

 

人間は強くないと、本物の愛を人に与える事はできません。


表面をどう取り繕ろうと、弱い人間というのはトラウマを抱えたまま自分の中が満たされていない=自分の問題を根本から解決していないのですから、結局そのバランスで「自分を認めて欲しい」という激しい承認欲や、


それを得る為の自己顕示欲というものから逃れられずに、本人の自覚無しに他者のエネルギーを奪う波動の低い「エナジーバンパイア」になってしまうのです。


そして弱い人間は、自分が過去に他者にされた「自分がされて傷付いた事」を、自分が"自分より弱い人間"と思う相手に対してしてしまうという負の連鎖を生む人間でもあるのです。


強い人間=本物の慈愛と慈悲を持てた人間というのは、「人からされた嫌な事は、人にはしたくない」と思える人達ですからね~。

( ・・) ~ ☆彡☆彡☆彡




そういう弱い人間の事を、美輪さんは次の様に表現されています。



バカにされるような人間だからこそ、他の人をバカにするのです。

本当に自分に自信がある人は、他人を見下したり、バカにしたりする必要はないのです。

 

他人を非難したり、いじめたりする人は、

「自分は欠点だらけの卑怯卑劣でみっともない最低最下等な根性の人間です」

と発表しているのと同じなのです。

 

 

…と、これはかなり過激な表現ですが、この"バカ"と表現されている所を、「イジメをされる弱い人間」「イジメをする卑怯な人間」と置き換えてみても良いですね~。

そして、次の言葉にも大変重みがあると思います。



人は誰でも、自分と違う人間を、容易には認めようとしません。

自分とは違う人間を異常と思うことで、自分をマトモだと思いたがるファシストなんですよ。

 

「あいつは何々だからマトモじゃない。俺は何々じゃないからマトモ」と、

どんな形であれ、いままで思ったことのない人など、まずいないでしょう。

 

 

正に美輪明宏さんのお言葉は偽善もエエかっこしいもなく、ズバリこの世の真理を説いて下さっていて、どれも全ての人に当てはまる素晴らしい格言だと私は思います。

☆_(_☆_)_☆




この世には自分と同じ人間は一人としていないし、自分と全く同じ人生を歩んでいる人間も存在しないのですから、「自分の事を本当に理解できる人間」などいないのは当たり前なのです。


そして一人一人の悩みや苦しみという個人的な経験は、お互い他者と比較できるものでも、優劣を付けたりできるものでもないという事です。


精神的赤ちゃんとも言える「不幸自慢」を好まれる様な稚拙な方達=自分のインナーチャイルドを癒していない方達というのは、そういうこの世の真理を理解できていない方達でもありますので、


それと同時に表裏一体として生まれる自分の中の"自分で直視できない隠されたエゴ"に気付ける方も少ないという事が言えるのかもしれませんね~。

( ・・)・・・






このアオサギさんの凛とした佇まいの美しさ!~☆彡

\(◎o◎)/~☆彡☆彡☆彡


では、この写真に相応しい美輪さんの格言をもう少々♫

(^^✿



辛い、苦しい、哀しい、痛い…。

人間が一番大変な時、何の役にも立たないのは、大騒ぎするだけの、マイナスの感情。

役に立つのは強く、楽しく、明るく…そっちへ切り替える理性。

冷静に理性で、「次にどうするか」の方法だけを考えることです。

 

 

"孤独"とは惨めでも哀れでもなく、

「自分一人だけで充分満ち足りている、充足しているんです。他の人のお助けには及びません」

という、毅然とした、誇り高い姿なのです。

堂々としていればよろしいのです。

 

 

 

私が思うに、本物の"孤独"というものを知らない人間には、本当の意味で「他者の心に寄り添う」という事はできないでしょう。

そして"孤独"というものを怖れず、逆に心底楽しんでしまえるという方が、真の大人の方達です。

☆_(_☆_)_☆

 

本当に強い人間とは、他者に自分の事を理解してもらいたいという思いを持つ必要がないのです。

そういう方というのは「孤独でいても寂しく感じず、常に暖かいものに包まれている」という境地に来れた方達だからです。

( ・・) ~ ☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡

 

そして又、そういう「自分自身でいられる」という事に安らぎを感じる人間にしか、本物の慈愛と慈悲は持てないものであると私は確信しています♫ (※自分はそういう人間に成りたく候~♡)

(*^^*)~♡

 

 

 

 

 

 

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(東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ

natural & elegance

長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年