小松原 敬(建築家)- Q&A回答「通気工法」 - 専門家プロファイル

小松原 敬
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小松原 敬

コマツバラ タカシ
( 神奈川県 / 建築家 )
一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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外壁通気工法 換気の出口について

住宅・不動産 新築工事・施工 2016/05/01 10:08

はじめまして。
ただいま新築建築中(長期優良住宅)の者です。
現在の家の仕様で変更するか否か大変迷っております。
時間もないこともあり、藁にも縋る気持ちで相談いたしました。
わかりにくい説明、用語などございましたら申し訳ありません。
まず我が家の仕様ですが、 屋根材 片流れ(ガルバリウム鋼板)、屋根断熱、断熱材(発泡ウレタン充填)、
             外壁 大壁工法? 下地サイディング(厚み14mm 釘での取付)、仕上げはコテ塗りです。
                (補足 遮熱透湿防水シートがサイディングの下にあります。)
             軒天 無孔板(木目調)←軒天は当初軒なしで設計されていましたが、軒がないことが心配で
                         30cm程の軒を追加しています。
 
現在、外壁は軒天と下地サイディングが貼り終わり、これからコーキングを施工する状態です。
困っているのは外壁の通気工法についてです。
ここ数日間通気工法を自分なりに調べたところ、通気工法は外壁の下と上に空気が通る層(通気層)を設ける。
入口と出口があることによって通気工法は完成するとの記載を目にしました。
我が家は通気工法とのことですが、入口は基礎パッキン工法?が施工されておりますが、出口はないとの事です。
建築士(建築士兼社長です)に確認すると設計上(住まいの外気温なども考慮しているようです)出口がなくても大丈夫との事。
法律上も付けなくても問題ないとの回答でした。参考までに当方北関東在住です。
ただ、気になるようでしたら追加費用は掛かるが付ける事は可能。との事でした。
出口を付ける場合、すでに軒天もついておりますが、軒天を一部取り外し、有孔ボードまたは通気用の金具を付ける形で通気換気口を
設けようと考えております。
建築士は出口を設けなくても問題がないとおっしゃっている事、追加費用が発生する事などもありどちらが良いかとても悩んでいます。
私的には通気工法との事で出口は当たり前にあるものと考えていた為、追加費用が発生する事も少々疑問に思うところもあります。
専門家の皆様お手数をおかけしますがご教授頂けたら助かります。
宜しくお願いします。

補足

2016/05/01 11:33

入口は基礎パッキン工法と記載しましたが、誤りです。
名前はわかりませんが、水切りの上に通気口がございます。

shinshin5837さん ( 栃木県 / 女性 / 38歳 )

通気工法

2016/05/01 12:39

横浜の設計事務所です。

通気工法については建築関係者にも混乱した見解が多く見られ、大変良いご質問かと思います。
通気工法には実は以下の4種類の内容があります。
1 屋根通気
2 小屋裏通気
3 外壁裏通気
4 駆体内通気
これらの必要、不必要(採用、不採用)によって、棟換気や軒下有孔板や通気金物を使い分けます。

すべてを解説するのはこの場では大量過ぎるので、今回の場合の判断に絞って解説します。
発泡ウレタン吹付なので屋根断熱なので、2の小屋裏通気は要りません。
屋根断熱でガルバリウム鋼板屋根の場合、最近のガルバリウム鋼板は遮熱塗装されてる事もあるのと、ことさら計画しなければ屋根通気もないです。

駆体内通気は構造用合板を張り詰める時点で特殊な工作をしないと不可能になりますし、ウレタン吹付の場合は関東近辺ならほぼ躯体内結露の可能性は無くなるので、これも必要なくなります。

従って必要なのは外壁裏通気のみになり、これの役割は万が一壁の裏に雨が廻った時に安全に水を排出する経路という事になります。
この場合は、通気と言うより水の排出経路なのであまり通気の出口という考えは必要なくなるかと思います。

寧ろ有孔板などは、風雨が激しい時には雨の侵入口になったり、準防火地域では火の侵入口となる可能性が出てきます。
通気金物も軒が浅いと雨の侵入口になります。

外壁裏通気は二重バリアの二つ目なので侵入してもある意味大丈夫なんですが、ことさら通気の出口の必要性が薄いときにその危険を冒す必要もない気がします。
というわけで、どうしてもという好きずきの問題になるかと思います。

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