飯田 裕
イイダ ユタカ親知らずによる痛みと口の開き
心と体・医療健康 一般歯科・歯の治療 2013/10/26 06:45数ヵ月前からはえだした上の二本の親知らずですが、右側の親知らず自体ではなく周辺の歯茎に若干の痛みがあります。また、もともと口が小さく歯茎のギリギリのところに生えている感じで、よく頬の内側に口内炎ができますし、ケアもしにくい状況です。
抜いてしまいたいと数ヵ月前、歯科医院に行きましたが授乳中であるということもあり様子を見ていました。
しかし、歯茎の痛みとともに口が開きにくくなりました。
もともと顎関節症ではという自覚はありましたが、それとは違った感覚で開きにくいです。同時に口が小さいということもあり抜歯できるのかと不安になりました。
この場合、すぐに歯科医院に行って抜歯すべきでしょうか?
yuppiさん ( 岡山県 / 女性 / 22歳 )
親知らずの周辺の歯茎の痛みは智歯周囲炎と思われます。
- ( 5 .0)
こんにちは。つくばオーラルケアクリニックの飯田です。
まっすぐ生えていない親知らずは歯ブラシも上手く届かないため、周囲が不潔になりやすく、バイ菌が親知らずに沿って歯茎の中に侵入すると、智歯周囲炎という炎症を引き起こします。「智歯」とは親知らずのことです。智歯周囲炎は抗生剤(化膿止め)などで炎症を抑えた後に、抜歯することで完治いたします。放置した場合、一時的に小康状態になることがあっても、寝不足が続いたり、疲れが溜まった時などぶり返すことがあります。時間が経つと徐々に悪化していくことが多く、親知らずの存在そのものが炎症の原因となっているため、治療法としては抜歯することが推奨されております。
授乳中の抗生剤や鎮痛剤(痛みどめ)の影響ですが、残念ながら全く影響がないとは言えません。神経質に気にする必要性はない程度と考えられますが、ごく少量ながら母乳へ薬が移行いたします。したがって、薬の影響が気になるお母さんは、薬を服用している数日間は授乳を中止していただくしかありません。粉ミルクを全く飲まない赤ちゃんや、完全母乳にこだわりのあるお母さんであれば、炎症が自然に治まるを待つしかありません。かかりつけ歯科医師とご相談ください。お大事になさいませ。
ご参考までに授乳中の薬剤の影響について書いたコラムがございますのでご参照ください。
http://tsukubaocc.tsukuba.ch/e234314.html
つくば・土浦の歯科口腔外科/口内炎、顎関節症、口臭ケアの治療なら
つくばオーラルケアクリニックhttp://tsukuba-occ.com/top.html
facebook http://www.facebook.com/tsukuba.occ
評価・お礼
yuppi さん
2013/10/27 03:25
飯田先生、コメントありがとうございます。
歯茎の痛みはさほど気にならないのですが、唾をのみこんだ時ののどの痛みが激しいです。
また、口が指三本入っていたのが二本で精一杯になってきたので、
このまますぐに開かなくなりそうで不安です。
授乳に関してはそろそろ飲ませるのをやめようと考えていた時期だったので
これを機にはやめに治療をしてしまいたいと思っています。
このままにしていても また何らかのトラブルの原因になると思うので
さっそく月曜日に歯科医院へ行って相談していきたいと思います。
詳しい説明をありがとうございます。
飯田 裕
2013/10/27 13:18
問題の親知らずは上でしょうか?上の親知らずの周囲が化膿している場合、親知らずの根っこの先に顎を動かす筋肉(内側翼突筋)がございますので、この筋肉の表面が炎症を起こすと痛くて口が開けられなくなります。また、下の親知らずの炎症が広がった場合にも喉の痛みなどが出る場合があります。
何れにしましても、症状が増悪しているようなので、まずは抗生剤でバイ菌を叩く必要があります。重症化したケースでは喉の周囲が腫れて気道が狭まり呼吸できなくなることもまれにありますので、息がしづらいとか熱も出ているようなら、本日中に救急外来を受診した方がよろしいかもしれません。お大事になさってください。