こんにちは。色を決めるのは、住宅を新築する上で、お施主さんとしては、楽しいながらも疲れる作業ですね。

まず、キッチンのカップボード上下の間とおっしゃるのは、シンクやコンロ等のあるワークトップと壁に設置した吊り戸棚／ウォールキャビネットの間と解釈します。

このワークトップが人工大理石のニューグラーナホワイトで、ワークトップの下のベースキャビネット及びウォールキャビネットの面材の色がミルクホワイトということだと思います。つまり、上下ともに白系の色で統一された時ことですね。

ですので、この間の部分に、何か色が欲しいと思われるのだと思います。

さて、このワークトップとウォールキャビネットの間は、キッチンで作業をする時に一番目につく部分なので、ご自分が気に入った色、素材を使うことがベストです。


しかしながら、キッチンは料理という作業を行う場なので、様々な機能が要求され、その過程で一番汚れる場所でもあります。シンクからの水はね、お料理中に調味料が飛ぶし、混ぜたり、こねたりする時には、気がつかないうちに材料が飛んだりしています。コンロの前は、油も湯気も飛びますし、ガスの調理器具を設置する場合は、裸火から着火しにくい材料でないと、火事の危険性があります。

そういった理由で、キッチン（ボード）パネルの登場前は、水分や油汚れに強く、防火性能もあるタイルが使われてきました。タイルは表情もあるし、質感もあり、楽しい模様を好みに合わせてしつらえやすいという利点もあるのですが、しかし、その目地には油や水から来る汚れがつきやすく、一度ついた汚れはなかなか掃除しにくいという欠点もあります。もちろん、おっしゃる通り、値段も（作業工程が多い為に）割高な場合が多いかもしれません。

ツヤのあるキッチンパネルは、表面にメラミン化粧板や、あるいはホーロー、金属板（ステンレスやアルミ）を用いて、水、油に強く、しかも不燃であり、タイルにかわる、キッチンに適する材料として登場しました。目地が（少）なく、汚れをお掃除しやすく、しかも防火性能も備えた材料と言えます。

キッチンメーカーによって、あるいはご予算によって表面材は様々違いますが、性能としてはキッチンのシンク、ワークトップ前に適したものです。


一方、クロスは、最近では、様々な機能を持った種類が発売され、水に強いものや油汚れを拭く事ができるもの、防カビ性能を持ったもの等もあります。とはいえ、基本的に薄い紙の様な素材を、下地に接着剤で張るわけで、ジョイント部分から水や油が入り込むことを完全に止めることは難しく、水分で剥がれて来る可能性も無いとは言えません。

汚れの清掃性や、水や油に対する耐久性は、クロスは、キッチンパネルに劣るとお考えになった方が無難です。

そういった機能面での特性をお考えの上、ご自分の気に入った、色、質感のものをお選びください。

以上、ご参考になればと思います。