及川 浩次郎
オイカワ コウジロウ遺産相続に関する税金及び他、気をつけるべき点を教えてください
人生・ライフスタイル 遺産相続 2012/08/03 06:05父が重病を患って、余命宣告もされています。本人はずっと病気を否定、いつか良くなると信じ切って、周りのアドバイスも聞かず遺言書等も一切準備していません。今では口も手も殆ど動かせず、何も相談どころか署名さえもさせることもできない状態です。
父は日本在住暦の長い外国人です(自営業)。20年ほど前に海外の田舎に休暇用の小さな家を購入しましたが、その物件及び土地、そして日本の自宅の土地及び建物も価値はとても低いだろうと言われています。借金もだいぶあるようです。
母は現実逃避気味できちんとした相談や手配等できる様子ではありません。姉が一人おり、家事手伝いをしていますが、人からかじった知識ばかりで、ちゃんと調べようという様子がありません。
家族で現在収入があるのは私のみですが、私は海外在住です。借金の返済を一人で背負う事も残った家族を支えていける経済力も到底ありません。いろいろと不安がつのるばかりです。
今から先に備えて気をつけておくこと、気に留めておくこと、準備しておくべきこと等、アドバイス頂けたら大変光栄です。
octopussyさん ( 東京都 / 女性 / 37歳 )
気を付けるべき点について
octopussy様
はじめまして、税理士の及川と申します。
遺産相続に対して、一般的なことになりますが、回答いたします。
お父様が海外に不動産をお持ちのこと、octopussy様が海外在住であることにより、遺産相続手続きは、多少手間がかかります。
不動産の登記の手続きは、司法書士の仕事です。必要書類や手順は、司法書士にお願いすることになります。
まずは、お父様の資産(現預金・不動産等)、負債(借入金等)を把握することです。
お父様が遺言書を作成されていないこと、相談もされていないことなどから、お父様から「資産、負債」を直接お聴きになることは難しいと思います。
そこで、お父様の確定申告書(最低3年分)、お父様宛の封書などを集めて、情報を集めるしかないと考えます。
一番、心配なことは、借入金・保証債務(お父様が保証人となっている債務)があり、資産より負債の方が多いことです。
その場合、octopussy様とお姉さまは、「相続を放棄する」という手続きをすることができます。
しかし、「相続放棄」は、原則として、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヵ月以内にしなければなりません。
まずは、「お父様の財産状況を把握すること」をお姉様と協力して、動かれることをおすすめいたします。
遺産相続の一般論になってしまいましたが、ご参考まで。