佐野 靖(建築家)- Q&A回答「壁倍率」 - 専門家プロファイル

佐野 靖
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佐野 靖

サノ ヤスシ
( 建築家 )
アトリエ・イグレック1級建築士事務所 所長
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枠組のCN釘と軸組のN釘

住宅・不動産 住宅設計・構造 2009/04/15 16:19

耐力面材を使って耐力壁を作るときに、枠組構造ではCN釘を使うことが前提ですが高い壁倍率が規定されてます。
一方、軸組構造ではN釘でも構わない代わりに、枠組よりも低めの壁倍率が設定されている場合が多いです。しかし、漠然と考えると、軸組でもCN釘を使えばN釘を使った場合よりも高い耐力が得られるように思うのですが、実際には軸組でCN釘を使った場合として、高めに壁倍率が認定されている耐力面材は少ないように感じます。
軸組ではCN釘を使っても枠組よりも水平耐力が出ない特別な理由があるのでしょうか? それとも単にメーカーが認定を申請してないからだけで、軸組でもCN釘を使ったり、釘のピッチを細かく打てば、設計耐力よりも高い水平耐力を得ることは出来るのでしょうか? 

とやおたさん ( 茨城県 / 男性 / 38歳 )

壁倍率

2009/04/16 12:12
( 3 .0)

釘(ビス)の間隔の違いかと思います。告示1540号枠組壁工法の場合は面材の外周部100mm以内、内部200mm以内となり、告示1100号軸組工法の場合は内外とも150mm以内となっているので、認定品の面材も告示に習った釘の間隔で算出していると思います。
耐力壁剛性は釘(ビス)の配列、間隔によって決まります。(外周部の釘間隔のみで算出しています。)
軸組工法の場合、許容応力度計算詳細法によれば、面材と釘の種類、間隔、配列により告示仕様と異なる耐力壁を自由に設計することができます。
枠組壁工法の場合も許容応力度計算によれば、釘の間隔から耐力壁剛性を算出することができ、壁倍率5倍超えた設計も可能です。しかし、2007告示改正により、告示仕様と異なる耐力壁を使用する建物は、耐力壁剛性は全て釘打ち間隔から算定し、剛性の算出方法を混用してはならなくなりました。

評価・お礼

とやおた さん

ビスの間隔は同じでも、枠組と軸組では壁倍率が異なる面材は沢山あります。

それらの違いは、釘の種類で、枠組はCN釘限定なのに対して、軸組はN釘、または、CN釘となっている場合が殆どです。多分、釘保持力が影響しているのだと思います。

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