佐野 靖(建築家)- Q&A回答「準防火地域内の木造3階建てについて」 - 専門家プロファイル

佐野 靖
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佐野 靖

サノ ヤスシ
( 建築家 )
アトリエ・イグレック1級建築士事務所 所長
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準防火地域内の木造3階建てについて

住宅・不動産 住宅設計・構造 2009/03/04 12:29

意匠設計をやっている者です。経験不足のため、悩んでいます。準防火地域内に木造3階建ての住宅を建てる場合、耐火建築物・準耐火建築物以外で建築可能な技術的規準の中に「3階の室とその他の部分を区画する」があります。建築雑誌にのっているものの中には階段部分と区画せずに、ひとつながりのLDKや個室になっているものも多くありますが、法律の特例などがあるのでしょうか?
どうみても、いわゆる準防火地域内の木造3階建ての規準に適合させている建物にしかみえないのですが・・。
裏技のような法の解釈があるのですか?

補足

2009/03/04 12:29

補足させていただきます。
3階の区画というのは令136条の2,1項8号の区画のことです。

とももさん ( 群馬県 / 女性 / 33歳 )

準防火地域内の木造3階建てについて

2009/03/05 19:25
( 5 .0)

令136条の2の規定で設計する場合『3階の室とその他の部分を区画する』必要があります。
法律の特例などははありません。条文そのままです。
この場合、竪穴区画ではないので階段を区画するのではなく、部屋の扉で区画すればOKです。
令136条の2は(イ)準耐火の基準ができるまではこの基準しかなかったので使用していましたが、開口面積に制限があり狭小敷地には不利なので、現在ではあまり使っていません。
令136条の2の利点は200m2を超えても3階の部屋のみ区画していれば、令112条の竪穴区画が発生してこないので1階、2階をオープンで設計することができますし、区画する戸も常時閉鎖式防火戸でなく、木製フラッシュ戸でOKです。
敷地に余裕があり隣地境界までの距離十分に取れる場合には有効な手段です。
階段や、吹き抜けとその他の部分が一体となるような建物が設計したい場合は(イ)準耐火で延べ床面積200m2以内に設計するしかありません。

評価・お礼

ともも さん

詳しいご説明、本当にありがとうございます。
とても参考になりました。

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