三森 敏明(弁護士)- Q&A回答「日照権被害の回復について」 - 専門家プロファイル

三森 敏明
あたたかみのあるお付き合い。気軽に相談できる身近な弁護士

三森 敏明

ミツモリ トシアキ
( 弁護士 )
ヒューマンネットワーク三森法律事務所 所長弁護士
Q&A回答への評価:
4.5/34件
サービス:0件
Q&A:127件
コラム:6件
写真:0件
お気軽にお問い合わせください
※ご質問・相談はもちろん、見積もりや具体的な仕事依頼まで、お気軽にお問い合わせください。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

隣家の植物(雑木林)による日照権侵害について

住宅・不動産 住宅・不動産トラブル 2006/12/01 21:22

はじめまして。

現在住んでいる地域は、住宅地です。
今、問題となっているのは、南側に接している家(以降 A 家とします)の雑木林についてです。

A 家は、我が家の南側に隣接している家であり、
生い茂った木々により、我が家への日中の太陽光がかなり遮られてしまっています。

数十年前から同様の状況で、その時は A 家に対して何年か訴え続けた結果、
ようやく業者を利用して伐採を行ってくれました。
これが今から約 5 年程前のことです。
そしてそれから、再び植物が生い茂り、雑木林のようになってしまっています。
今回も既に 1 年ほど前から木々の伐採を A 家に訴えてきておりますが、
未だに伐採されておらず、ずるずると引き延ばされている状況です。

A 家は姉妹 2 人で住んでいるのですが、その姉が何度か伐採業者を
呼んだことがありました。しかし、妹が少々精神を患っているようで、
業者が来て伐採を始めようとすると、妹が出てきて業者を追い返してしまっています。

そのような状況になりますので、
具体的な日照時間や日影図などは入手できておりません。

冬季は雪がなかなか溶けないなどの事態にもなっており、
我が家の屋根が腐ってしまう可能性さえ出てきています。
こちらとしても、木々の伐採が行われない限り、
生活環境の向上はあり得ないと考えておりますので、
場合によっては家庭裁判所への申し出も検討しています。

上記のような状況になりますが、法律的に、
A 家に対して木々の伐採を訴えることはできるのでしょうか?

今のところ、近くにそのような相談ができる方が思い当たらないため、
実際に家裁などに申し出る前にご相談させていただいた次第です。
どうぞよろしくお願いいたします。

tranceさん ( 群馬県 / 男性 / 26歳 )

日照権被害の回復について

2006/12/01 23:44
( 4 .0)

 tranceさん、こんにちは、弁護士の三森敏明です。
 法律的にA家の木々の伐採を強制する事は、難しいと思います。一般的には、日照の被害を不法行為と捉えて損害賠償請求(慰謝料請求)をすることになります。ただ、A家の木々の存在が日照被害として違法となるのは、 trance さんの受忍限度を超えた場合です。その程度を超えると受任限度になるかというと、私が別のQ&Aに書いた要素を検討することになります。現実的な対処の仕方は、お姉さんは常識的な理解ができそうな方だと思うので、最初は当事者間の任意の話し合いをし、決裂しても隣人関係であることを考慮し、簡易裁判所の民事調停を申立て、そこで調停委員を入れて話し合います。それでもだめなら、地方裁判所に損害賠償請求事件を提訴し、裁判官による和解手続きの中で話し合いをする、ということになろうかと思います。分からないことがあれば、また相談してください。

評価・お礼

trance さん

早急なご回答ありがとうございます。
非常に参考になりました。

当事者間の任意の話し合いは既に行っており、それにもかかわらずズルズルと引き伸ばされてきている状況になりますので、民事調停も視野に入れて再検討したいと思います。

プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスQ&Aコラム