小松 和弘(経営コンサルタント)- Q&A回答「一般社団法人における理事の任期と解任について」 - 専門家プロファイル

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( 東京都 / 経営コンサルタント )
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一般社団法人の運営について

法人・ビジネス 会社設立 2014/12/18 18:23

こんにちは。一般社団法人の立ち上げを検討しています。
知人と2名で立ち上げます。(私が代表理事、知人が理事)

一般社団法人の場合、理事の任期は2年となっていますが
これは株式会社のように長期的に代表理事に居座ることはできないということでしょうか?

また理事を務めている友人が
社員を引っ張ってきたり、新しい理事を引っ張ってきた時に
友人側の派閥が大きくなれば
代表理事である私は、理事職や代表理事を
理事会や社員総会で解任されてしまうことはあるのでしょうか?

また株式会社のように株を全てもっていれば当然のように
代表になっていると思うのですが
一般社団法人の場合は、そのようなことは不可能なのでしょうか?

koide0551さん ( 大阪府 / 男性 / 28歳 )

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一般社団法人における理事の任期と解任について

2015/01/12 22:04

koide0551さん、はじめまして。
一般社団法人における代表理事の任期と解任に関するご相談ですね。

まず、一般社団法人における代表理事や理事の選任・解任を行う意思決定機関に関して、整理をした方がよろしいかと思いますので、その説明をさせていただきます。
その上で、ご質問について3つに分けてご回答いたします。

▼一般社団法人における意思決定機関について
一般社団法人における最高意思決定機関は、「社員総会」になります。社員総会は、株式会社で言うところの株主総会に該当します。

株式会社は一般には、所有している「株式」の数が株主総会における議決権の数に該当します。1人で100株を持っていれば、100票分の議決権を持っていることになります。
一方、一般社団法人では一般には、社員1人が1票の議決権を有しています。ただし、定款によって、社員によって議決権の数が異なるように定めることができますので、必ずしも、1人1票というわけではありません。

社員総会は最高意思決定機関ですので、一般社団法人の運営に関するすべての事項について決議ができます。ただし、設立する一般社団法人に理事会を設置する場合は、社員総会では法律で定められた事項のみ決議することになり、理事会で一定の決議を行うことになります。理事会では、代表理事の選定や解職も行います。

ただし、理事会の設置には、理事3名以上、監事1名以上が必要なため、今回のようにお二人で設立をする場合は、当初は理事会は設置できないかと思います。なお、理事会を設置しない場合、各理事に代表権限があるため、お二人とも理事になるということでしたら、通常は、お二人ともが代表理事になります。ただし、定款の定め等によって、ご本人が代表理事、知人の方が理事という構成をとる事はできます。

以上が、一般社団法人に関する意思決定の基本的な考え方となります。上記を踏まえて、以下にご質問に関する回答を記載します。


1.理事の任期について
理事の任期は、ご認識されているように2年となっていますが、同じ人が理事を続けることは可能です。ただし、同じ人が理事を続ける場合でも、2年ごとに必ず主たる事務所を管轄する法務局において変更登記申請を行う必要があります。この申請手続きを怠ると、登記懈怠として過料という罰金を請求されることになりますので、ご注意ください。


2.理事の解任について
理事会を設置している場合においては、理事会において代表理事の解任が可能です。また、理事会設置の有無にかかわらず、社員総会でいつでも普通決議(議決権の過半数による決定される決議)で、理事の解任が可能です。つまり、社員総会において、自分とは異なる考えの社員が過半数を超えれば解任されてしまう可能性があります。


3.株式会社の株のような制度について
上述しましたように、一般社団法人では、株式という概念がありませんので、所有している株式の数に応じた議決権ではなく、通常、社員が1人1票の議決権を有します。
ただし、定款において、社員の持つ議決権の数を異なるように設定することは可能です。
例えば、法人の社員には1社あたり5票を持たせるとか、社員が支払った拠出金の額に応じて議決権の数を変更する、等です。

上記の内容で参考になりましたでしょうか。koide0551さんのご成功をお祈りします。

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