小松 和弘(経営コンサルタント)- Q&A回答「補足説明させて頂きます」 - 専門家プロファイル

小松 和弘
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小松 和弘

コマツ カズヒロ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
ホットネット株式会社 代表取締役
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会社役員について

法人・ビジネス 独立開業 2011/10/20 13:24

より詳細にお伝えするため、長文となりますがよろしくお願いいたします。

親会社(A株式会社)と子会社(B株式会社)を、同じ代表取締役が運営する会社に10年前に入社しました。
A株式会社・B株式会社は同族で固められており、代表取締役は父親、A株式会社の専務取締役は代表の長男、B株式会社の専務取締役は代表の三男が勤めておりました。
A株式会社、B株式会社は、共に10名以下の小さな会社です。私は、B株式会社の社員であります。

今年に入って、両会社の代表である父親が高齢のこともあり「A株式会社とB株式会社の代表を完全に分けよう」との話が上のもの同士(家族)で決議されたようで、新たに役員入れ替えを行うため、10年選手で同族でない私に「役員にならないか?」とはなしを持ちかけられました。
会社は、連帯保証人はさせない。普通にいままで通り業務を続けるだけでいい。肩書きが取締役になるだけ。と、何の説明もなくそれだけで役員就任を説得してきました。
私も、ここ3~4年は自身の営業成績が会社売り上げの30%を占める数字をするほど調子がよかったので、これからの展望を見据えて、(役員報酬などで)収入を増やしてくれるかもしれない。と、甘い考えで実印(登記用)を押してしまいました。

それから2カ月後、ボーナスが全社員でないことを告げられました。
10年間働いてきたこの会社にボーナスが出ないことは初めてのことで衝撃でした。
それをきっかけに、会社の内容を問いただすと、A株式会社には多額の負債(数千?)があることが発覚。B株式会社は、幸いにも+-ゼロで、資金もなにもないゼロからの出発になると宣告されました、、、
A株式会社からは、身内の社員含め3名が一気に辞めていきました。
わたしは唖然とした状態で何もする気が起きませんでしたが、多くのクライアントも抱えておりますし、仕事をするしかないという気持ち、惰性の気持ちで仕事をしておりました。
そんな中、この間、B株式会社の新代表から「役員は残業手当がつかないから。(今月から適用)」と「おまえは実務をする役員だから雇用保険はつけれるから。」と言われました。
また、「今はゼロからの出発なので役員報酬は付けれない。」と宣言されております。イコール、一般社員のときより収入が下がることを意味しています。

補足

2011/10/20 13:24

長くなってすいません。
自分でも調べましたが、やはり専門家の方にお聞きしたく、これらの話を踏まえて質問をさせていただきたく思います。

●すぐにでも役員辞任が可能なのでしょうか?(就任から6カ月くらい)
●会社側は役員にするにあたって十分な説明はしなくても問題ないのでしょうか?
●実務をこなす役員でも残業手当は本当につかないのでしょうか?
●役員手当は出さなくても問題ないのでしょうか?
●役員辞任して、一般社員に戻った場合、これまでの一般社員のときの雇用保険も有 効なのでしょうか?
●新会社法では、役員1名から起業できるはずですが、この場合、なぜ3名(公開株 式会社?)にこだわるのでしょうか?

長々と申し訳ありません。

よろしくお願いいたします。

pony77さん ( 大阪府 / 男性 / 31歳 )

小松 和弘 専門家

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経営コンサルタント

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補足説明させて頂きます

2011/11/06 20:07
( 5 .0)

既に公認会計士の方から回答がでていますが、ぜひ知っておいたほうがいいと思われる項目を補足説明させて頂きます。
pony77さんの今後の業務に役立て頂ければ幸いです。
補足説明部分は3項目です。
1)実務をこなす役員でも残業手当は本当につかないのでしょうか?
2)役員辞任して、一般社員に戻った場合、これまでの一般社員のときの雇用保険も有効なのでしょうか?
3)新会社法では、役員1名から起業できるはずですが、この場合、なぜ3名(公開株式会社?)にこだわるのでしょうか?

では順番に回答していきます。
1)役員では残業手当はつかないのか?
 pony77さんの場合、役員は名目だけの状態と理解できますので残業代はでると思います。その根拠となる法律関係を記載致しますので、ご参考にしてください。
労働基準法第41条第2号では、監督若しくは管理の地位にある者(管理監督者)については、労働時間・休憩・休日の規定を適用しないと定めています。(深夜割増手当は必要)しかし、社内の「管理職」が必ずしも「管理監督者」になるわけではありません。行政通達では、労働基準法の管理監督者とは、「一般的には、部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者の意であり、名称にとらわれずその職務と職責、勤務態様等、実態に即して判断すべきもの」としています。具体的には、「 経営方針の決定に参画し、または労務管理上の指揮権限を有しているか」「職務の重要性に見合う十分な役職手当等が支給されているか、一般労働者に比べて優遇措置が講じられているか」等です。

2)役員辞任して、一般社員に戻った場合、これまでの一般社員のときの雇用保険も有効か?
pony77さんの場合、使用人兼務役員と考えられますので雇用保険の被保険者となります。従って雇用保険も継続されていると思いますので、一般社員になっても雇用保険は有効であると思います。しかしこの場合注意して頂きたい点があります。「兼務役員雇用実態証明書」をハローワークにしっかり提出しているかです。
(補足に続きます)

補足

この証明書を提出していないと給付の際には思わぬ不利益を被る場合があります。証明書の提出がなく、給与と役員報酬の区分のないまま賃金を支払っていると、場合によっては全額役員報酬と認められ、たとえ従業員としての身分があっても、労働の対価として支払われたものがないので雇用保険の労働者とされないケースもあります。
もし仮に役員となって雇用保険の対象外となった場合、継続給付をするには資格を喪失してから、1年以内に被保険者にならないと受給する権利を失います。権利を失った場合は再加入する必要がありますのでご注意ください。ちなみに労働者が自らの雇用保険加入手続がなされているか否かなどの確認の照会は公共職業安定所(ハローワーク)で手続を行えばわかります。

3)なぜ3名(公開株式会社?)にこだわるのか?
定款の変更問題や対外的な印象を良くするという点もあげられますが、他にも可能性がある理由として取締役が1名の場合は、その取締役が代表取締役となってしまうため、同族も含め、複数人数用意してその中から代表取締役を選ぶようにしているのかもしれません。対外的には多数の取締役の中から取締役会などを経て厳正に選出していることをPRしたいのと、同族以外の方が社長になって、会社を乗っ取られてしまうのを予防する意味合いもあるのかもしれません。なお、会社法第327条により公開会社は取締役会を置かなければならないと定められており、更に同法第331条により取締役会設置会社において、取締役は3人以上でなければならないと定められています。

以上になります。pony77さんの今後ますますのご発展とご健勝を心よりお祈りいたします。

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評価・お礼

pony77 さん

2011/11/15 00:14

ご丁寧に詳しいご説明いただきありがとうございました。
雇用保険の件につきましては、自らハローワークで確認できることは知らなかったです。
とても良い参考となりました。
ありがとうございました。

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