老犬が幸せになるには
人生・ライフスタイル ペットの医療・健康 2010/12/24 15:31以前、このサイトで相談した続きです。
「ウンチまみれの老犬」
http://profile.allabout.co.jp/ask/q-107186/
14歳のダルメシアン(牡、去勢済)ですが、引き続き困っています。
1. 痴呆のため飼い主が識別できず、自分のテリトリー(室内)に人が来ると相手構わず威嚇し、時には飼い主にさえ咬みつくこともあります。
防止対策として、食事のとき以外は口輪を着けていますが、食事前後で外しているときに二度咬まれ、病院で治療を受けました。
2. オムツと専用カバーを付けていますが、倒れてもがいているときに外れてしまうことが度々あります。このときには大半がウンチまみれになります。
また、これまでには全くしなかった食糞の行動も出てきました。
3. 飼い主は一人暮らしで、仕事に行っていても愛犬のことが気がかりになり、お昼休みには食事も取らず、一旦、家に帰って来て世話をしています。
また、元気な頃は仕事で飼い主が留守の時には、家の中を歩き回り、適度な運動をしていたようですが、今では殆ど寝ているようです。(それか、もがいているか)
そのせいか、夜中には3時間ごとに眼を覚まし、もがいています。
その度に起きて世話をしなければならないので、このままでは、飼い主の方が先に倒れそうです。
補足
2010/12/24 15:31愛犬もこのまま飼い主に迷惑をかけて生き続けていくことは本望ではないと思います。(自覚はないでしょうけど)
掛かりつけの獣医にも相談しましたが、延命治療の薬は出してくれても、「安楽死」の処置は対応しないそうです。
老犬ホームに預けることも検討しましたが、あまりに高額(40万円~数百万)であるため断念しました。
最終的には保健所に連れて行く道しか残っていませんが、遺体も戻らずゴミとして処分されることに抵抗があります。
どのような条件になれば、獣医師は「安楽死」の処置をしてくれるのでしょうか?
どうしても獣医師が処置をしてくれないのであれば、飼い主が天国に送ってあげるしかありません。愛犬が一番、苦しまなくて逝ける方法があるのでしょうか?
最後まで面倒見てあげることが出来れば、それに越したことはありません。
それを十分に理解したうえで、身勝手な質問かもしれませんが、このまま飼い主も愛犬も苦しみ続けることだけはなんとか避けたいと思っています。
よろしくお願いします。
siba101さん ( 佐賀県 / 男性 / 56歳 )
Re:老犬が幸せになるには
- ( 5 .0)
ひらの動物病院の平野と申します。
ご返信させていただきます。
臨床獣医師としての個人的な意見です。
>どのような条件になれば、獣医師は「安楽死」の処置をしてくれるのでしょうか?
獣医療において、獣医師が安楽死の処置にいたるべく条件(要件)について明確なコンセンサスはありません。人医においては、1991年の東海大学病院事件において、『安楽死の4要件』が示されましたが(詳細は関連ホームページ等をご参照ください)、ワンちゃん・猫ちゃんの意思を明確に知る術をもたない獣医療では、同じ文言での適用は可能でないと思えます。
如何なる場合においても安楽死は実施しないという事をポリシーあるいはモットーとしている臨床獣医師も多く在ると思います。そのなかで、あえてご質問に対する返信に及べば、獣医師が『安楽死』処置に臨む場合、何がしかの条件・要件が揃うか否かではなく、安楽死を希望するご家族から依頼あるいは相談された担当獣医師が、『その子の生を積極的に終える事の責任の一部を、自分が担う必然性を感じるかどうか。』ではないかと私は考えます。
それまでのご家族とのお付き合いの中で、その子に対するご家族の深い愛情を良く知り、良く理解し、その子の生を積極的に終える責任の一部を、自分が担う必然性を強く感じた時 、私は、これまでの獣医師人生のなかで、『積極的安楽死』処置を、数度、行ってきました。本来は、それを人に語る必要も、議論の必要もなく、ご家族の想いと比して、それがごく一部の小さなものであったとしても、伴にそれを担う事がホームドクターとしての責務であると、私は信じています。
残念ですが、積極的な安楽死処置に臨むべく条件といったものは、獣医療には存在しません。
補足
>どうしても獣医師が処置をしてくれないのであれば、飼い主が天国に送ってあげるしかありません。愛犬が一番、苦しまなくて逝ける方法があるのでしょうか?
動物病院内で行われる安楽死処置に際して、多くの場合に用いられる、鎮静下あるいは麻酔下での最終処置に類した状況をと仰られているのだと思いますが、残念ですが、私の知る範囲にはありません。
私にも老犬介護の経験がございます。ご家族の苦しみ、癒されないと感じる大変な生活を続けておられる事は文面からじゅうぶんに伝わります。心が痛みます。
『ワンちゃんが幸せになるため』 の方法、『ワンちゃんを幸せにするため』の方法は、まさに個人個人の愛情の表現であり、それぞれがそれぞれの小さな家族との繋がりのなかだけで見出すことができるものだと考えます。獣医師に限らず、御愛犬を幸せに導くべき方法を伴に語りあえる多くのご協力者様に出会わられる事を、心よりご期待申しあげます。
以上を、私の返信とさせていただきます。
宜しくお願い致します。
評価・お礼
siba101 さん
2011/01/06 23:53
14年前、家族4人で飼い始めた愛犬でしたが、子供たちが成長し時代は流れて、今では一人になり、愛犬も老犬となり手厚い介護が必要となりました。
例えば、飼い主が仕事も辞め愛犬の介護だけに専任できるのなら、介護を続けることも出来るかと思いますが、(そのようなことをされている方の書き込みなどを拝見したこともありますけど)、果たして愛犬がそれを望むのか疑問が残ります。
今は、仕事を続けながら、精一杯介護をしていますが、このまま続けても愛犬も飼い主も幸せにならないと判断したときにはしかるべき対応をしたいと思います。
どうもありがとうございました。