後藤 一仁
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女性が一人暮らしの部屋を探すときにチェックしておきたいポイント
今の季節は、新入学、就職、転勤などで、一人暮らしをする人も多いことと思います。初めての部屋探しはワクワクして楽しいものですが、一方で不安もあります。今回は女性が一人暮らしの部屋を探すときにチェックしておきたいポイントについて紹介します。
1.会社や学校に近く通勤・通学に便利だからというだけではなく、「治安が良いかどうか」という視点を持つことが大切です。夜間に駅から帰宅する時に、大きめの道(通行量があり、街灯などが明るい道)が使えるかどうかを確認しましょう。言うまでもなく、暗い細道は危ないです。
2.「防犯カメラが無い」「管理人が常駐していない」「オートロックが甘い」などのセキュリティ度の低い「女性限定物件」は逆に危ない場合があります。わざわざ女性だけが住んでいる物件ということをアピールしていることになり、犯罪のターゲットになりやすいのです。物件内に男性がいないということは、犯人に安心感を与えます。特に2階建てなどのアパート形式の女性限定物件は危険な傾向にあります。鍵は、費用が入居者負担であったとしても必ず交換して新品にしてもらうとよいでしょう。
3.入居審査が甘い物件は、自分が入居しやすい反面、他の居住者の質が悪いケースが多く、音の問題やその他のトラブルに巻き込まれる可能性があります。ある程度、入居審査がしっかりしている賃貸管理会社が審査を行う物件が良いでしょう。
4.少し広めのシングルマンションを探す場合は、分譲賃貸(分譲マンションを買った人が賃貸に出している物件)が、構造的にも設備的にも安全面からもオススメです。その際、全戸が1Kなどの投資用物件ではなく、ファミリー層も入居している物件が良いでしょう。
5.できればエントランスからエレベーターが見えない物件が良いでしょう。外からエレベーターの停止階表示が見えなければ、万一誰かに付けられていた場合、直ちには何階に住んでいるかがわかりません。
6.防犯カメラが複数設置されている物件が良いでしょう。防犯カメラはマンションエントランスだけでなく、エレベーター内や共用部分にも設置されているのが望ましいといえます。また、エレベーターはドア部がガラスなどになっていて、外から内部が見えるものが良いです。さらに必ず鏡が付いていて、後ろに立っている人が見えるようになっているかどうかも確認しましょう。
7.内見の際に、バルコニーから隣の部屋が簡単にのぞきこめないかどうか、電柱などを登ってバルコニーへ侵入されないかどうかをチェックしておくとよいです。
8.物件の管理状況がよい物件を選びましょう。きちんと管理されているマンションは犯罪も起きにくい傾向にあります。ガラスが割られたまま放置されていたり、使用されていないバイクや自転車が長年放置されていたり、共用部にゴミが散らかっているような物件は避けた方が良いでしょう。入居者のモラルもわかります。
9.郵便物がたまったまま溢れている住戸がないかどうか必ずポストを確認しましょう。、賃貸マンションの場合、表札に名前を掲示しないケースも多いですが、それでも法人(会社名)の掲示や団体名の掲示などがないかを確認してください。
10.生活利便性を必ずチェックしましょう。夜11時くらいまで営業している生鮮食料品を扱っているスーパーが近くにあるかどうか、 駅と自宅との間にコンビニエンスストアがあるかどうか、その他の買物施設、医療施設、ドラッグストア、クリーニング店などの日常生活の利便性は良いかどうか、ATMだけではなく都市銀行の支店や出張所、郵便局はあるかどうかなどがチェック対象です。
家賃が安いからと飛びつくと、後で怖い目にあうことも
最後に、良い物件なのに賃料が安い物件があったら、「ラッキー」と思う前に冷静になって「なぜ安いのか?」を考えてみてください。例えば、人気沿線の駅から徒歩3分、陽当り・眺望も良い5階の東南角住戸で、環境・利便性・治安も良い。周辺相場と比べて本来ならもう少し賃料を高く設定できるはずなのに、なぜか低い設定の場合、何らかの「目に見えない」マイナスポイントが隠されている可能性があります。
このような「目に見えない」マイナスポイントには、「権利的瑕疵(かし)」と「心理的瑕疵(かし)」があります。権利的瑕疵とは、私の造語ですが、例えば、差押が入っていて競売になって競落されると出て行かなくてはならなくなる場合や、貸主が危ない団体である場合など、物件の所有者などの法律的権利に問題があるケースです。このようなケースの場合は事前に登記簿謄本を確認することによって、契約前に知ることができます。
難しいのが心理的瑕疵です。心理的瑕疵とは、借りようとしている部屋で自殺・他殺・変死などがあった場合や、同じマンションに暴力団の組事務所等が入居しているなどの場合です。不動産会社は知っていれば「告知義務」といって告知しなければなりませんが、知らなければ告知できません。貸主は、そのようなマイナス情報を入居希望者へ予め伝えると決まりづらくなることから、隠しておきたがる傾向にあります。「賃料が相場より著しく低い物件」や「敷金礼金、仲介手数料もゼロ、おまけに賃料1ヶ月無料」などの物件は特に注意が必要です。
後藤 一仁
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