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組織改善・風土改革 の専門家が生活やビジネスに役立つコラムを発信

組織改善・風土改革 に関する コラム 一覧

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時代とともに「マナー」は変わる

 以前目にした記事に、「請求書のハンコがお辞儀をしていないのは失礼だ」と、早朝から怒りの電話がかかってきたというものがありました。  「ハンコのお辞儀」と言っているのは、一部の金融機関などでおこなわれていると言われるビジネスマナーで、一つの文書に複数の印鑑を押すときに、左端の上司の印にお辞儀をするように、部下が左斜めに傾けて押すことです。    この話に対して、「そんなマナーは初耳」「まっす...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2024/02/29 23:37

注意が必要と思う「生産性が低い」という指摘

 以前見たテレビ番組ですが、「日本における基礎研究の危機」という特集の中で、日本人学者のノーベル賞受賞が今後は難しくなるだろうという話がされていました。    ある大学学長によれば、昨今の日本では学術論文数での競争力が落ちていて、他の先進国では伸びているにもかかわらず、日本の場合はほぼ横ばいで、人口あたりの数では30位以下、論文の質でも40位以下、博士課程の学生数も減少していて若い研究者が育ち...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2024/02/21 18:04

“無駄”と思えないから減らせない「無駄な会議」

 様々な業務効率化が進められる中で、特に「会議」はよくやり玉にあがります。    グローバル企業を対象にしたある調査によれば、管理職の1週間の平均労働時間は46時間で、そのうち会議で23時間、メールやオンラインのチャットで10時間を使っていたそうです。じっくり自分の仕事ができるのは、1週間で13時間しかないということですから、それではなかなか仕事がはかどらないでしょう。    こんな状況か...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/11/08 16:13

問題は「閉鎖的な組織環境」でエスカレートする

 以前、ある保育園で女性保育士数名が園児に暴言などを繰り返し、市から行政指導を受けていたというニュースがありました。保護者からの苦情で園長らは保育士の不適切な言動を把握し、口頭で指導をしていたそうですが、その後に録音された音声データでも改善されていませんでした。暴言を繰り返した保育士たちは、退職したそうです。    また、県立の高校で、特定の生徒が担任の男性教諭から暴言を繰り返し受け、頭を丸刈...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/10/11 22:08

誰がやっても変わらなそうな「雑務」で見える仕事能力

 仕事の中には「雑務」と言われるものがたくさんあります。  「雑務」の定義を調べると、「本来の業務とは直接関わらない細かいこと」「種々雑多な事務」などとあります。書類作成とか、職場の清掃作業とか、その他単純作業のようなものを指していることが多いでしょう。イメージとしては、「誰がやっても結果が変わらない仕事」「付加価値を生み出さない仕事」という感じではないでしょうか。    経営者をはじめ、管...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/07/12 18:36

「オッサンの定義」なるものを見て気づいたこと

 少し前になりますが、ある記事に「オッサン」の定義なるものが出ていました。  その内容は、 (1)古い価値観に凝り固まり、新しい価値観を拒否する。 (2)過去の成功体験に執着し、既得権益を手放さない。 (3)階層序列の意識が強く、目上の者に媚び、目下の者を軽く見る。 (4)よそ者や異質なものに不寛容で、排他的である。 ということです。    この定義からすれば、決して中高年男性を指...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/06/14 22:06

「似た者同士」でかたまり過ぎていないか

 ある会社の社長ですが、少し人見知りのせいもあるのか、自分の周りを似た者同士で固めたがるところがあります。  確かに自分の腹心のような人物に気が合わない人を置くことは難しく、どこかで通じ合う人材でなければそういう役割は任せられませんが、それも程度の問題であり、許容範囲の広いリーダーのほうが様々な視点からの意見を聞くことができます。  自分とは違う生い立ち、違う学歴、違う性格、違う職務経験などを...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/05/24 20:35

「威圧するリーダー」のメリットは何か

 リーダーのスタイルとして、最近注目されるのは「自分が先頭には立たない」「メンバーを信頼して任せる」「メンバーの自律、自主性を重んじる」といったタイプです。野球のWBCでの栗山監督などが、まさに当てはまります。  リーダーシップ・スタイルには、ありたい姿やゴールを示す「ビジョン型」、個々の成長を促す「コーチ型」、信頼関係が優先の「関係重視型」、チーム全体の合意のもとに進める「民主型」などがありま...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/05/10 18:18

「自分でやるべきこと」を自分で完結できない人

 最近独立して仕事をし始めたばかりの人ですが、「会社員が恵まれていることがよくわかった」といいます。「今までいかに周りからサポートしてもらっていたかを思い知った」とのことです。    その人は前職では大手企業に属していたようですが、例えば契約関連は法務、事務手続きは総務や庶務、IT関連は社内システムなど、仕事が細かく分業されていて、何かわからないことがあっても必ず社内にそれを知っている人がいて...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/04/12 22:20

「同調圧力」と「一体感」の違いを考えてみる

 最近「同調圧力」という言葉が気になっています。  意味を調べると、「特定の集団において、少数意見を持つものに暗黙のうちに多数派意見を強制すること」とあります。簡単に言えば、「みんなと同じように感じて、同じ価値観で動けという強制」ということになるでしょう。私個人としては一番嫌っていることです。    「同調圧力」が強い組織の典型として、よく挙げられるのは昔の軍隊ですが、他にも学校や田舎の集落...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/04/05 22:31

「休む“権利”と“不便さ”は表裏一体」という話を聞いて

 「ドイツ人は残業しない」というのは大いなる誤解だという記事を読みました。  著者によれば、日本で働き方改革のような話になると、「欧州ではこれだけ休む」「誰も残業しない」などと言われますが、決してそんなことはなく、労働時間の短さを引き合いに出されるドイツでも、残業しないなどということはまったくないそうです。    仕事が終わらなくても「帰ります」と言う人は、確かに日本よりもいますが、そういう...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/03/15 22:48

あるCEOが語った「若い社員への“違和感”」に対する”違和感”

 数年前ですが、あるニュースサイトに掲載された某有名企業CEOが語る仕事論についてのお話です。当時はネットを中心に、悪い意味でちょっと話題になりました。    タイトルが「若い社員への"違和感"」というものでしたが、後日タイトル変更されており、「部下は上司から、上司は部下から学びなさい」となっていました。  数多くの突っ込みがあって変更したと思われますが、その内容にはツイッターなどで数多くの...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/03/01 22:03

「お正月営業」の議論を見ていて思うこと

 サービス業を中心としたお正月営業は、働き方改革などの流れもあって、せめて三が日くらいは休もうというところも増え、以前に比べる少なくなってきているように感じます。そうは言っても元日から営業する大手スーパーなどもあり、利用者の利便性を取るのか、それとも従業員のプライベートを優先するのか、その対応は会社によって様々なようです。  これは数年前の新聞記事ですが、「元旦営業は是か非か」というものが...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/12/21 21:57

「理想の仕事」という調査結果を見て思ったこと

 NHKでは「日本人の意識」調査といって、同じ質問、同じ方法で5年ごとに実施して、日本人の生活や社会についての意見の動きをとらえようという目的の世論調査があります。1973年の石油ショック直前が第1回で、最新は2018年に行われた10回目になるそうです。    この中に、「理想の仕事」という設問があります。12個の選択肢の中で1番目と2番目にそう思う項目を選ぶものですが、その1番目と2番目に選...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/11/30 22:00

「住んでみたいが働きたくはない」と言われる日本

 外国人労働者について書かれた、あるコラム記事が目に留まりました。  人口減少に伴い、これから働き手がどんどん不足してくることが問題となっている日本で、いま行われている主な対策は、女性やシニア活躍とIT活用です。  しかし、ある調査によれば、これらが相当にうまく進んだとしても、労働力減少を補うことはできないだろうとのことです。  ここから外国人労働者の受け入れと活用を考えなければならな...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/11/23 21:15

一生懸命取り組んでいる「組織改革」の効果が出ない理由

 どんなに好業績の会社であったとしても、経営者は必ず自社への問題意識を何か持っています。  私は今まで、「自社はすべて万全で問題なし」という社長に出会ったことはありません。ほぼすべての人が、現状より少しでも良くしよう、改善しようと、様々な情報を集め、様々な人に相談し、自分なりに勉強されています。  私は人事や組織という分野で相談されることがほとんどですが、実際に話を聞いていくと、実はもっ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/10/12 22:09

「日本人の有休消化が進まない理由」を聞いて思ったこと

 あるサイトに、「日本人の有給休暇消化率が低い理由」という記事がありました。  それによると、「有給休暇取得に罪悪感を持つ人の割合」というデータがあり、調査対象の国の中で、日本は58%というトップの数字で、2位の韓国は55%と日本に近い傾向でしたが、3位のシンガポールは42%で、それ以下はすべて4割を切っていたそうです。  罪悪感を持つ理由としては、1位が「人手不足」、2位は「緊急時にと...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/09/14 22:23

選択権があるようで実は選べないこと

 数年前の小さな話題でしたが、その当時サッカーのスペインリーグに在籍していた日本人選手が、スペイン国王の来日にあたっての首相晩餐会に招待され、それに出席するために帰国することになったというものがありました。  シーズン真っ只中で、公式戦の欠場が必須だったため、選手個人への批判的な意見まであったようですが、クラブ幹部が招待を特別に名誉なこととして受け止め、チームの知名度アップなども考えたクラブ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/08/31 22:00

あえて「リモートワークには向かわない」という考え方

 コロナ禍を機に、在宅勤務をはじめとしたテレワーク、リモートワークを導入する企業が大きく増えました。 私の周りでは、すでに制度として定着して、週数日からほぼ毎日すべての仕事を在宅で行っているような人がいる一方、一時期は在宅勤務が実施されていたものの、現在はほぼ元通りの出勤体制となっている人もいて、リモートワークに対する姿勢は会社によってさまざまです。   私自身は、コロナ前からリモートワークがほ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/08/25 10:01

グーグルが見つけた「心理的安全性」で自分が経験したこと

 グーグルが以前おこなった、生産性の高いチームの共通点を探すプロジェクトの一つの結論として得られた「心理的安全性」という言葉は、ずいぶん一般的に使われるようになりました。      「心理的安全性(psychological safety)」は心理学用語ですが、チームメンバーの一人ひとりが、そのチームで気兼ねなく発言できる、本来の自分を安心してさらけ出せるといった雰囲気や、他者への心遣いや共...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/07/13 22:39

「口出しするが手は出さない上司」と「自分でやって部下に任せない上司」

 それぞれ別の会社ですが、上司に対するこんな批判を聞きました。    一つは、自分の上司が「口は出すが手は出さない」という話です。  上司に指示を仰ぐと「君に任せた」というそうですが、仕事を進める途中で「ああだこうだ」といろいろ口出しされるそうです。その口出しは問題指摘ばかりで具体的な対策の指示や支援はなく、さらに自力で考えながら仕事を進めていると、また同じように口出ししてくるそうです。 ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/06/02 07:00

「給与の見える化」や「360度評価」が難しかったこと

 少し前ですが「同僚の給与を“見える化”したら社内はどうなるか?」という記事を見ました。    ある情報通信の企業では、給与額の枠とリンクしている「等級ランクの公開」をしているそうです。人事評価では6段階の等級とその中にランクがあり、この等級とランクごとに給与額の枠が定められており、自己目標の達成度に応じて給与が決定する仕組みとのことです。    この等級ランクを決めるのが、他部署を含めた...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/05/12 07:00

なかなか自覚しづらい「論理的でない仕事」

 日本における長時間労働の問題は、ここ最近はずいぶん改善されたとはいえ、まだまだ多くの問題が残っており、取り組みを続けていかなければなりません。  少し前の話ですが、この件でのネット署名活動に関して、外国特派員協会で記者会見が開かれたときの質疑の中にこんな話がありました。 日本の生産性の低さと長時間労働との関連について質問があり、それに対する専門家の回答は、「生産性が低い原因は、論理的ではない仕...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/05/05 08:38

「見える化」したのに情報を使おうとしない社員たち

 ある会社で、社内の各所に散在している様々な情報を取りまとめ、活用できるようにしようという「見える化」プロジェクトを実施した時のことです。  そもそもの発端は、組織調査を行った際に、社員から「社内にあるはずの情報が一元化されていないので使えない」「情報開示が適切でない」「単純な連絡事項さえ伝わってこないことがある」「営業状況など管理情報の開示が遅くて判断に支障がある」など、社内の情報開示の...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/04/28 07:00

「上司に失礼!」「上司を敬え!」と怒られたときのこと

 私がまだ30歳前後のサラリーマン時代のことなので、もうずいぶん前の話です。  当時私が在籍していた会社は、まだそれほど人数が多くなかったこともあり、上下関係はわりとフラットで、お互いの役職などにあまり固執しない会社でした。    上司との会話では、相手は年長者で先輩でもありますから、もちろん最低限の敬語は使いますが、しょせんは最低限であり、いま思えばずいぶん失礼な言い方をしていたと、多少反...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/03/17 07:00

「短所の克服」よりも「長所への注目」が大事という話

 以前あった、ある講演会で印象に残っているお話です。  サッカーの元日本代表監督の岡田武史さんと、女子日本代表のキャプテンだった澤穂希さんの対談形式の講演でした。  多くのお話の中で、私が一番興味深く聞いたのは、岡田さんが組織作りについてお話されていた部分です。  ご自身が監督として選手を見るにあたって、好ましいタイプと思ってみているのは、欠点が少なくすべてが80点平均の選手より、50...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/02/24 07:00

今も見かける「残業がしたい社員」「長時間労働が苦でない社員」

 長時間労働、残業を是正する対策は、各企業で相変わらず続けられています。  かつては残業の申請制や一定時間以上の残業禁止といった取り組みばかりに偏り、さらに強制的な消灯や定時以降のシステム停止など、わりと強硬な施策が取られることもありました。  本来は業務量の調整や、作業効率化などと合わせておこなわなければならず、ただ時短ばかりに注目していると、ミスの横行や生産性低下、さらにサービス残業の温床...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/02/17 07:00

「不言実行」「あうんの呼吸」ばかりでは困ること

 「不言実行」という言葉がありますが、その意味を調べると、「文句や理屈を言わずに、黙ってなすべきことを実行すること」とあります。  もう一つ、「あうんの呼吸」という言葉があり、こちらは「二人以上で一緒に物事を行うときの互いの微妙な気持ち。またそれが一致すること」とあります。    どちらも日本人的な美徳と合致して、悪い意味で使われることはほとんどないように思いますが、共通しているのは、よけい...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/01/13 07:00

過重労働が起こる職場に共通する「人を見くだす体質」

 過労自殺といった仕事にまつわる不幸な事例は、相変わらずなくなりません。また、亡くなるまでには至らなくても、同じ職場で同じようなことが繰り返される例は、比較的多いと感じます。  例えば、広告代理店大手の電通では、社員の過労自殺に関する企業責任が認定された判例となる事件を引き起こしていますが、その後もまた同様の事件を起こしています。  会社としては過去の事件を反省して、改善に向けた取り組みをして...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/01/06 07:00

「責任を取って辞める」は正しいのか

 以前ある会社で聞いたお話です。  新規事業の立ち上げを主管していた部長が、「業績不振の責任を取って辞める」と退職願を出してきたといいます。確かに当初の計画目標にはまったく達しておらず、事業がうまくいっていなかったことは否定できません。  行動が遅れがちでタイミングを逸していることが多かったり、優先順位が低いと思われることに手をかけすぎていたり、仕事の進め方自体に問題があったことは否定できず、...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/12/09 07:00

仲が良いから言いやすい? それとも言いにくい?

 特に日米間では、首脳同士でお互いの親密ぶりがアピールされることがあります。さかのぼるとレーガン‐中曽根、ブッシュ‐小泉、最近ではトランプ‐安倍など、それぞれ個人的な信頼関係が結ばれていることで、両国間に良い影響があるとされます。    この話には批判的な見方もあります。「近い関係になり過ぎると厳しいことが言いにくくなる」というものです。  お互いの仲が良くて悪いことはないように思いますが、...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/12/02 07:00

「彼は休まないで頑張っている」という評価に思うこと

 最近は働き方改革からの流れで、労働時間に関する注目、関心が高まっています。当初は主に残業時間をはじめとした長時間労働が意識の中心でしたが、その後は有給休暇の消化率など、休みやすさについても意見が出されるようになりました。  私の親世代では、それこそ休暇をとらないことが当たり前で、以前直接聞いた時は「用事もないのに休んでどうする?」などといっていましたが、以前はそんな感覚の人が世の中の大半だった...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/11/25 07:00

その「報告書」「社内資料」「会議」は本当に必要か?

 これはどの会社ということでなく、私が今までいろいろな会社を見てきた中で、本当に「どこでも普通に起こっていること」です。    私がコンサルタントとして、人事制度を初めとした組織運営や人に関する仕組み作りを行う際、その会社ですでに運用されている制度や仕組みの状況、その他社内の事務手続きなどを必ず確認します。  その理由は、新しい仕組みを入れようとしても、すでに多くの仕組みや決まり事があるため...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/11/18 07:00

「ゆでガエルにはヘビ」があまりうまくいかなかったこと

 あるウェブ記事の見出しに「ゆでガエルの意識を変えるのは簡単だ。ヘビを放り込めばいい」という言葉を目にしました。ある著名企業の会長が言ったことのようです。  記事を見ると、「ヘビを放り込む」は決して人を投入することばかりでなく、“事業方針の転換”などの刺激も含んでいて、それは確かにその通りだと思いました。    ただ、私が実際に現場で体験することでは、「ヘビ」は主に人材を指していて、今まで自...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/10/21 07:00

「浸透」「徹底」という時にやるべき一つだけのこと

 様々な会社で人事、組織というテーマに関わっていると、経営理念や企業理念をはじめとした「理念の浸透」や、経営方針や事業方針などの「方針の徹底」といったことが課題として挙がることがたびたびあります。    課題になるということは、それぞれ重要性が理解されているにもかかわらず、それがうまくいっていないということであり、多くの会社で同じように取り上げられるということは、何か共通した難しさがあるという...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/09/30 07:00

「意見」「要望」「提案」を聞くことには責任が伴う

 社員からの意見や提案、要望などの情報を吸い上げて、経営に生かしていこうという制度は、いろいろ考えられて実施もされています。    提案制度、自己申告制度、定期面談制度といったものは、そういう意図を持って行われますし、プロジェクトやワーキングチームのような形で、同じような効果を狙った取り組みが行われることもあります。私も社外専門家という立場で、こういう制度検討や運用を支援することがあります。 ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/09/21 07:00

「不満を言う人」は改善を考えて「面倒くさがり」は効率化を考える

 もしも自分の部下が、不満分子的にいつも「不満を言う人」だったり、身軽に動かない「面倒くさがり」だったとしたら、普通はあまり好ましいことではないと思うでしょう。  何とか指導して改善しようと考えるか、それともあきらめてそれなりに扱うか、そんな対応になってしまうのではないでしょうか。  例えば、自分の指示命令にはいつも素直に従い、不平不満を言わず、何事も肯定的に捉えて働く部下がいたとしたら...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/09/14 07:00

そんなに「前の会社」が良かったのか?

 わりと最近転職をした知人ですが、新しい会社になかなか馴染めないそうです。    転職先は旧来の年功的な制度がそのまま残っている会社のようで、そのせいもあるのか、男女間の差や総合職と一般職の壁の厚さなど、以前の会社とはかなり異なっていることが多く、このまま働き続けられるかの自信が持てないそうです。  「こんな考え方は古すぎないか」「こんなことは常識ではないのか」など、ずいぶん不満があるようで...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/08/10 07:00

「日本人は家に帰りたい気持ちが低い」という話で思い当たったこと

 長時間労働や残業削減に関する様々な対策は、多くの企業で試行錯誤を重ねながら進められています。  裁量労働制やフレックスタイム制、早朝出勤に定時消灯、残業の事前申告やノー残業デー、さらにはリモートワークなど様々なものがありますが、その効果が十分に発揮されているとまではいえない会社の方が多いでしょう。    少し前に読んだあるビジネス誌の記事に「日本人の残業、元凶は『家に帰りたくない』人たち」...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/06/15 07:00

無理し過ぎるとやりがいを感じなくなる

 ある時、仲間同士で話している中で、何人かが「仕事が面白いなどとは思えない」「むしろつまらない」「やりがいなんて感じない」といっていました。やはり仕事は生活のために仕方がなくやっているし、やらずに済むならやりたくないそうです。    私自身は最近そんなふうに思うことは、ほとんどなくなりました。仕事が最優先の人生ではありませんが、今の仕事はまあまあ面白いと思ってやっていますし、ただ生活のためと割...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/04/13 07:00

「手のつけ方がわからない課題」にはとりあえずどこかに手をつけてみる

 あるセミナーで、女性活躍支援、長時間労働抑止、ワークライフバランス、ダイバーシティといった、様々なテーマが網羅されたパネルディスカッションを聞きました。  事例として、ある会社では女性活躍支援として、育児に関する部分から手をつけ始めたとのことですが、その理由は必ずしも切迫した事情があった訳ではなく、「何となく進めやすそうだったから」だったそうです。  しかし、女性活躍に関する施策を検討...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/02/23 07:00

過剰な気遣いで役員と社員の間にできた壁

 もう数年前になりますが、ある会社の社内懇親会に参加したときのことです。私はそこまで深いお付き合いの会社ではありませんでしたが、少しだけ仕事上のつながりがあり、その時の担当者から招待して頂きました。私以外にも取引先の方など、社外の人が数名いらっしゃいました。    参加者は50~60名くらいの宴会で、会長、社長、専務に事業部長が2名の、計5名がメインテーブルに座っていて、この人たちが経営陣の中...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/02/16 08:54

実は日本人は「時間にルーズ」という話

 お笑い芸人でなおかつIT企業の役員でもある厚切りジェイソンさんの話で、ちょっと興味深いと感じたことがありました。  ある雑誌読者からの相談ということで、「業務に支障があるほどではないが、いつも遅刻する部下をどう扱えばよいか」との質問に対して、「業務に支障がないなら別に構わないのではないか。日本人はスタート時間には厳しいがエンド時間にはルーズだ」と言っていました。    言われてみれば確かに...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/02/09 07:00

「伝えたい」と「知りたい」があってコミュニケーションが生まれる

 少し前ですが、あるテレビ番組で、「子供しか入れないお菓子屋さん」の話題を目にしました。  本店の横に、小学生以下限定で大人は入れない店舗があり、その中ではお菓子の製造工程が見られたり、目の前で焼きたてのお菓子を焼き上げてくれたり、ゲームで当たるとシールがもらえたりと、入店した子どもたちにしかわからないサービスがあるそうです。    お店のオーナーがこの場所を作った理由は、その店の中で何が売...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/02/02 07:00

ちょっとの仕掛けで良くも悪くもなる職場環境

 生産性やコミュニケ―ションといった課題をきっかけにご相談を頂く機会も多いですが、その動向を左右するものとして、職場環境というのは実は大きな要素です。ちょっとした工夫や仕掛け次第で、仕事の効率やコミュニケーションレベルが上がったり、反対に下がったりということがあります。    製造現場の工場などでは、機具の配置一つで生産効率が変わるということで、すでに様々な工夫がされていますが、一般的なオフィ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2020/12/15 07:00

「強制」にならないように工夫する会社が伸びている

 会社に雇われて仕事をしていれば、自分の意に反することを会社から示されることはたくさんあると思います。  それが法律違反であったり、社会規範に反する行為であったりしては困りますが、例えば無理な業績目標、行き過ぎと感じる人員整理、納得できないやり方を要求される業務指示などで、ただ鵜呑みに聞かざるを得ないこと、反論や議論をしながらも受け入れざるを得ないことというのは、ことの大小を問わず、多くの人がさ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2020/11/24 08:00

「他人の残業」は無駄で「自分の残業」は必要?

 少し前の話になりますが、ある会社で「残業を減らすにはどうしたら良いか」というテーマで社員ヒアリングをしたことがあります。  実施した理由は、必ずしも解決方法を見つけたいというわけではなく、どちらかといえば社員が自身の課題として考えてもらい、そこから当事者意識を持つことで、それぞれの仕事ぶりが良い方向に変わればと考えたということです。  そのヒアリングの中でのことですが、「なぜ残業が減ら...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2020/11/03 08:08

「提案してこない」はそれを聞く側にも問題がある

 「そもそもうちの社員たちは、自分たちから提案なんてしてこないよ」とある会社の社長が言います。  人事施策上の課題をどう解決していくか考えている中で、社員から提案できる仕組みや部門横断の改善プロジェクトなど、社員が当事者意識を持てる取り組みが必要だという話から出て来たことです。    ちなみにこの会社では、今までも目安箱のような提案事項を集める制度や、改善を検討する社員チームを作ったことがあ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2020/10/27 08:00

「サイレントお祈り」をする会社に共通して見えること

 就職活動をしている中で、不採用通知の文末に必ず「・・・をお祈りいたします」とあるために、それを指して“お祈りメール”などといいれます。  さらに「合格だったら連絡します」といって、不採用通知すら送られてこないことを、無言の仕打ちであることから「サイレントお祈り」と言われます。    この行為自体はずっと前から存在しましたが、言葉として言われるようになったのは数年前からです。当然応募者からの...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2019/08/13 08:00

組織改革で「人材登用を優先する会社」と「人材整理を優先する会社」の違い

 ある中堅企業の社長との、ちょっとした立ち話をしたときのことです。  その人の会社は事業譲渡で別の企業グループの子会社となり、それまで役員の立場だったご自身は、現在は子会社の社長という立場で経営にあたっています。   今までなかった親会社ができて、その企業グループのオーナーの影響で、会社の雰囲気はずいぶん変わったといいます。  親会社のオーナーは、会社の運営に関して様々な指示をしてくるそう...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2019/06/25 08:00

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