(新着順)組織戦略・組織作りの専門家が生活やビジネスに役立つコラムを発信 - 専門家プロファイル

組織戦略・組織作り の専門家が生活やビジネスに役立つコラムを発信

組織戦略・組織作り に関する コラム 一覧

表示順序:
新着順
閲覧数の多い順

107件中 1~50 件目 RSSRSS

「管理職になりたくない」の気持ちを変えられるか

 このところ発表されている様々な調査の結果によれば、「管理職以上に昇進したいとは思わない」という人が増えているといいます。その理由としては、「業務量が増えて長時間労働になる」「責任が重くなる」「部下を管理・指導する自信がない」などが挙げられています。  結局は「大変そうなわりにメリットが少ない」と思われている訳です。    また、特に女性では「普通に働きたい」「家族との時間が大事」と考える割...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2024/03/20 21:31

「カリスマリーダー」は配慮が細かいという話

 少し前のことですが、「カリスマリーダーは細かい配慮もしている」と言う記事が目に留まりました。  従来から評価されてきたカリスマ型リーダーの行動を細かく研究したところ、彼らはトップダウンの強力な言動だけでなく、それと同じくらい細やかな配慮もしていることがわかってきたといいます。   様々な競技で著名な監督や指導者で、トップダウン型リーダーの典型のように言われる人たちでも、実はものすごく繊細な気...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2024/01/31 23:26

有名店の店主がいう「得する客」の話

 「行列日本一」と言われていて、予約を取らないことで有名な焼肉店の話が書かれた記事を目にしました。  予約を取らない理由は、以前に店主自身が行ったことがあるお店が、そのようなスタイルだったことからとのことです。  「予約しても時間通りに来ないし、だいたい1、2人が遅れてきて時間通りに揃わないから、予約のために前から席を遊ばせておくのがもったいない」ということで、自分もいつか人気店になることがで...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2024/01/17 23:05

「うちは特別だから」という会社の話

 人事や組織開発の支援をしていると、主に社長や役員、管理職の方々からときどき言われることがあります。それは「うちの会社、業界、職種は“特別だから”」というものです。    確かに会社の特徴は10社あれば10通り、どんな会社もみんな特別です。似ている会社はあっても、まったく同じではありません。特別でない会社があるとすれば、それは「何も特徴がない会社」となりますが、そんな会社があるはずはないでしょ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2024/01/10 22:19

メリットだけではない「離職率の低さ」

 最近関わっているいくつかの会社で、取り組み課題としてあげられるテーマに「退職者対策」があります。「人材不足」「採用難」の環境では、人材が充足している企業でない限り、どこも退職者について何らかの施策に取り組んでいます。    採用活動の中でも、応募者から「御社の離職率を教えてください」などという質問を受けることが時々あります。「離職率が高いこと」イコール「ブラック企業」のような発想から、そんな...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/12/06 23:18

身近には意外に少ない「ダメ出ししてくれる人」

 あるテレビ番組で、高齢者の限定免許が検討されている話題が取り上げられていました。75歳以上では、自動ブレーキや踏み間違い防止などの安全装置がついた車の運転に限るなどの案のようです。 一つの対策ではあるものの、75歳以上であっても問題ない人はいるでしょうし、反対にそれ以下の年齢で危険な人もいます。年齢で区切る難しさが話されている中で、出演者の一人だった俳優さんがこんな話をしていました。   ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/11/30 11:57

「いつでも機嫌が良い」というリーダー資質

 ある会社の課長のお話です。40代後半くらいの男性ですが、いつお会いしてもとにかくにこやかで機嫌がいい人です。  怒っていたり、強い口調で誰かを責めたり、何か不機嫌そうな姿を見たことがありません。もちろん、はしゃいでいる、にぎやかという訳では感じではなく、単に明るいということでもありません。  良い意味で感情の起伏が少なくいつも穏やかで、喜怒哀楽の「喜」と「楽」が多く、「怒」はなくて、「哀」は...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/11/01 16:00

「根気の続かない人」と「融通が利かない人」

 人事に関する支援をしていると、特に中小企業では、社員個人の評価が話題に上がることがあります。  どちらかと言えば、「困った」「どう処遇すればよいか」などのあまり良くない話が多く、その人への対応について、愚痴レベルから具体策の話まで様々です。    そんな中、数年前にある会社でこんなことがありました。  一人のマネージャーですが、物事には積極的にいろいろ身軽に行動するものの、周りの評価は「...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/10/19 13:28

「活躍したくない」というシニアや女性たちの気持ち

 ある大企業勤務の50代男性数人と話をする機会がありました。私に対して「自由に仕事ができてうらやましい」と言いますが、「でも自分たちには無理」と言います。  確かに今の年令で会社の枠を飛び出して、それなりに収入を得ようというのはハードルが高いです。  そして、「シニア活躍などと言われて尻を叩かれても、正直もう活躍したくない」などと口をそろえて言います。若手社員が聞いたら「働かないオジサン」「お...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/09/27 18:35

「自力でできること」と「どうしようもないこと」の区別

 ある会社のメンバー数人が、自分たちのチームリーダーに対して、「話を聞いてくれない」「指示が不明確」などと言い、「リーダーの仕事をしていない」などと不満を話しています。  その矛先のチームリーダーに話を聞くと、こちらはちょっと悩んだ表情をしながら、「メンバーたちに自分の思いが伝わらない」といいます。  リーダーが言うには、チーム内で日常業務として当然やるべきことが放置されていたり、指示したこと...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/08/17 08:32

「リスクと取らないことこそリスクだ」という話

 「リスク・マネジメント」とは、“リスクを組織的に管理して、損失等の回避や低減を図るプロセス”と定義されます。特に東日本大震災以降は、事業継続の観点からその重要性が一層強調されるようになりました。    それが大切なことは、私もそれなりにわかっているつもりでしたが、ある専門家からお話を聞く機会があり、そこでの話は私が今まで持っていた認識とは少し違ったイメージのものでした。「リスク・マネジメント...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/08/09 14:16

「食事を共にすると親密になる」という話

 最近は、会社の飲み会や上司からの飲みの誘いを嫌う若手社員が増えているといいます。  ある調査によれば、「職場の飲み会に行きたいかどうか」を尋ねると、20~30代では行きたい人が47%、行きたくない人が53%と、若干ですが行きたくないと思う人が上回っています。  ただ、同じことを上司の世代に聞いても、行きたい人が52.3%、行きたくない人が47.7%と、行きたい人の割合がわずかに上回るものの、...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/07/26 15:39

組織の中で「感情的」が必要になること

 他人から「感情的だ」と言われたとしたら、それはあまり良い意味でないことがほとんどでしょう。  特に仕事の場面での「感情的」というのは、論理的、冷静、落ち着きの正反対の意味で使われ、感情を抑えて振る舞うのが良いこと、当然のこととされます。何があっても「感情的」にならないように心掛けている人が多いでしょうし、私も基本的な意識は同じです。    ただ、仕事の中からすべての感情を排除することはでき...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/07/19 22:59

「恵まれていること」に気づかなくなっている話

 数年前に、私より10歳以上年上の、ある大手企業OBのベテランコンサルタントから聞いたお話です。    その人が以前在籍していた企業で定年を迎えた知人から、再雇用で給料が激減してしまって「20万ちょっとくらいの給料ではやっていられない」という話をされ、「自分が請け負えるようないい仕事がないか」という依頼をされたそうです。  それに対してベテランコンサルタントは、「独立して自力で20万を稼ぐの...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/05/31 22:08

「話しかけやすい人」の方が得をするという話

 明治大学の齋藤孝教授の著書(「不機嫌は罪である」)の中に、「男性は40歳過ぎたら、普通にしていても不機嫌に見えると思った方がいい」とありました。  わかっていたことですが、あらためて言われると、完全に当てはまる世代の自分としては、やっぱりちょっと気落ちします。私の感覚で言い換えると、「気をつけていないと、年を取るほど不機嫌さが増していく」ということです。    あるイメージコンサルタントの...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/03/08 23:35

「普通」という基準の怖さと危うさ

「普通は気づくはず」 「普通なら出来るでしょう」 「それくらいは普通だろう」  レベル、能力、さじ加減、程度といったものを、「普通は・・・」という言葉で表現することがよくあると思います。私もつい言ってしまうことがあります。  しかし、この「普通」という言葉には、注意が必要です。何かの尺度を示す上での具体性が何もなく、「普通」と言っている本人の主観でしかないからです。  「普通」の対...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/02/22 21:34

「キレる高齢男性」とコミュニケーション力

 先日乗っていた電車で、年配の男性が急に大声で怒り始めました。  自分の前の空いた席に、後ろから来た人が割り込んできたと言っているようですが、私が見ていたところでは、その男性は席が空いてもしばらく座らずにいたので、別の人が座っておかしくない状況でした。もめた二人は次の駅で降りましたが、怒り方がちょっと常軌を逸していて不愉快でした。    最近こういう人に接する回数が増えた気がしていますが、「...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/02/15 22:34

「週休3日制」の良さそうなこととそうではないこと

 ここ最近、「週休3日制」をすでに導入していたり、導入を検討していたりする企業の話を耳にします。  週休3日制といわれると、多くの人は、「そんな制度があればよい」と思うのでしょうが、いろいろ考えていくと、必ずしも良いことばかりとはいえないように思われます。  週休3日制にする場合、そのパターンがいくつかあります。 一つ目は、純粋に週一日分の時間短縮にする代わりに、賃金もそれに合わせて減るパタ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/02/08 22:50

「自分たちが何者か」を表現することの大切さ

 家の近所にオープンしたお店ですが、ちょっとオシャレな黒系の店構えと内装で、「○○チキン」という店名です。てっきり焼鳥屋さんか鶏料理の店かと思っていたら、どうもカレー屋&バーらしいです。いつか行ってみようと思いますが、お店の素性がわかりづらいと、ちょっと身構えて躊躇しがちになってしまいます。    相手が何を専門にしている人なのか、その人の素性がわかりづらいということは、私たちのようなコンサル...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/02/01 22:00

「具体化された目標」は現実化しやすいという話

 今はほとんどの会社で、“目標管理制度”のような仕組みを取り入れています。期初に組織全体の目標に沿った自己目標を設定して、期末にその達成度を評価します。その結果を処遇に反映するなど何らかの形で活かそうとするものです。  そこでは、「評価指標を明確にしておくこと」が重要であるとよく言われます。それができていないと、後で適切な評価をすることができないからです。評価指標がはっきりしているからこそ、目標...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2023/01/25 22:59

「副業」を認めたくない会社の言い分に思うこと

 雇用環境や経済状況の様々な変化の中で、社員の副業を認めていこうという流れが始まり、実際に認めている会社もずいぶん増えてきています。  ある調査によれば、社外での副業、兼業を認めている企業の割合は50%を超えており、ここ数年で一気に進んだ感じがします。  その一方、検討していない、認める予定はないという企業も30%ほどあり、社員の副業には否定的な考えを持っていて、以前と同じく禁止したままという...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/12/07 22:00

業務や異動の希望を聞くことの良し悪し

 最近は、業務や異動に関する本人希望に対して、ずいぶん配慮される環境になってきましたが、それでも会社によりけりで、まだまだ会社主導の命令でおこなっているところも多く見られます。    今から5年ほど前になりますが、私がたまたま講師を務めたセミナーに参加していた人は、もう10年近く人材育成の仕事への異動を希望し続けていて、ようやく希望がかなったと話していました。  著名な大手企業に在籍している...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/10/19 23:00

チームの「一体感」と「競争」の両立という話

 あるプロスポーツを特集したテレビ番組の中で、チーム内の「一体感」と「競争」を両立させなければならないが、そのバランスがとても難しく、強いチームは良いバランスを見つけることができているという話をしていました。  チームとしての勝利、成果を上げるためには「チームの一体感」が必要だが、選手個々のポジション争いという「競争」もまたチーム力の強化や活性化のためには必要で、チームマネジメントをしていく上で...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/09/28 23:00

「柔軟な働き方」が向かない人、できない人もいる

 「分断勤務制度」といって、一日の所定労働時間を分けて勤務することができるようにする制度があります。  例えば、社内で5時間働いて、帰宅後に自宅で3時間働くなど、1日の所定勤務時間を満たせば、時間や場所を問わずに働くことができ、テレワークと組み合わせて実施する企業が増えているそうです。  働く時間帯を柔軟に設定できることで、子育てや介護を抱える人にもメリットが大きく、深夜作業や海外対応への考慮...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/09/21 23:20

「社員への優しさ」に関する視点の違い

 基本的な法律すら守らない「ブラック企業」の話題が相変わらず多いこともあり、その反面で「従業員満足」を重視する会社が増えています。    「従業員満足」は個人の主観による部分も多く、例えば給料が高ければそれだけで満足するというものではありません。「仕事が面白い」「人間関係が良い」「社会貢献できる」「福利厚生が充実」「企業の知名度がある」など、満足を構成する共通要素は存在するものの、それでみんな...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/08/10 22:13

「言えば通るかもしれないから」というクレイマーの話

 数年前のことですが、ある私鉄の車掌が、乗務する電車が人身事故の影響で運転中止になった状況説明に当たっていたところ、複数の乗客から詰め寄られたことに耐えきれなくなって、制服を脱ぎ捨てて線路を走り出し、高架から飛び降りて重傷を負うという事件がありました。    この車掌の行動は認められるものではありませんが、乗客6、7人に囲まれて喧嘩腰のクレームを受けていたらしく、当初は冷静に対応していたものの...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/08/03 23:35

「仕事」がなければ「余暇」もない?

 少し前になりますが、その当時ファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」の社長だった前沢友作氏が、仕事に対する考え方を語ったインタビュー記事がありました。    「嫌なことをするために会社に行く必要はない。みんなが好きなことをやってうまくいく会社が僕の理想」と言っていて、他にも  「“売り上げを伸ばそう”とか“利益をあげよう”とか、思ったことはなく、それより楽しみながら働ける会...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/07/06 23:28

いなくなってわかる「その人材」の大切さ

 ある金属部品の加工メーカーで、熟練の職人Aさんは、雇用延長を重ねてもうすぐ70歳になる人ですが、さすがに体力的にもつらくなってきたとのことで、いよいよ退職するそうです。  会社は時短勤務などでさらに延長を打診しましたが、本人は「キリがなくなってしまうから」と固辞したそうです。    工場長を始め、特に若い職人たちから一目置かれている人ですが、決して面倒見が良いわけではなく、どちらかといえば...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/06/16 07:00

「計画作り」に疲れて「実行」がおろそかになってしまう話

 目にした記事で、PDCA(Plan-Do-Check-Action)を批判的に取り扱ったものがありました。  無理な計画、過剰な計画づくりの元凶であり、部下の行動を細かく管理するマイクロ・マネジメント体制のもとで、評価されることしかやらない「受け身体質」の社員を生みだしてしまっているとされています。  最近ではPDCAは古いとして、OODA(Observe:観察-Orient:状況判断/方針...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/05/19 07:00

「満足」ばかり求めると「不満」だけが残る

 最近は、社員の能力発揮や人材流出の防止、職場の活性化などを目的に、「従業員満足(ES)」に力を入れる企業が増え、その一環として福利厚生の充実を図る企業も多くなっています。    慶弔や社内親睦、健診ほか健康管理などの一般的なものだけでなく、社員食堂をすべて無料化したり、お酒も飲めるBarスペースを作って社員は自由に利用できたり、キッズルーム設置など子育て支援、食材や食事の援助といったユニーク...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/03/10 07:00

「ウサギとカメ」を本当に実験した話から思ったこと

 イソップ童話で有名な「ウサギとカメ」のお話は、ほとんどの人が知っていると思います。  ウサギとカメがかけっこの勝負をして、足の速さでどんどん先へ行ったウサギは、余裕しゃくしゃくで居眠りを始めてしまい、その間に着実に進んだカメが勝つという話です。    たまたま目について、その後検索してわかったことですが、この「ウサギとカメ」を、本当に競争させたらどうなるかという実験の動画がかなりたくさんあ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/03/03 07:00

全員が「競争して上を目指す」でなければダメなのか

 これは「企業の業績を上げる」「事業を発展させる」ということを支援、協働する立場のコンサルタントとしては、あまり言うべきでないのかもしれません。ただ、企業で働く多くの人たちを人事の立場から見ていて、いつも考えてしまうことです。  それは決してエースでもエリートでもない、普通にコツコツ働いている、言葉は良くありませんが「その他大勢」の人たちです。どちらかといえば上昇志向はそれほどなく、あまり...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2022/02/03 07:00

「ノルマ」と言うか、「目標」と言うかの違い

 あるところで「ノルマ」「目標」について書かれた記事を目にしました。  仕事をする上では何をどこまでやるかという基準が必要であり、それがなくてはかえってモチベーションを低下させるという話で、そのことについては私も同感でした。  ただ、その基準を「ノルマ」というか、「目標」というかで、捉え方はずいぶん違ってきます。    私は「ノルマ」という言葉に対してあまり良いイメージが持てません。実際の...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/07/27 07:00

「結果主義」ばかりでは間違うことがあるという話

 もう10年近く前の話ですが、その当時お手伝いをしていた会社を訪問した時、ある課長を紹介されました。  社長が言うには、これまで何年も継続してコンスタントな成果を上げている人で、翌月からの部長昇進が決まっているそうです。とても温和な人で、「部下たちが優秀で、全員良くやってくれたおかげ」などと謙遜しています。話を聞いている限り、部下たちとの関係性は良さそうです。私からは「頑張ってください」とだけ伝...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/05/11 07:00

短所は「直す」ではなく「行動を足していく」

 よく長所と短所は裏表の関係だと言われます。  例えば長所は「慎重」だが、短所は「作業が遅い」であったり、長所は「集中力」だが、短所は「視野が狭い」であったりしますが、結局は同じ特性を違う視点から見ているにすぎません。  特に日本人的な傾向として、長所よりも短所に注目しがちなところがあります。ミスを減らす、不備や不具合をなくすなど、短所や欠点を少しでも減らそうと様々な努力をします。    ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/04/27 07:00

注意が必要な「弱い人」にだけ「強い人」

 相変わらずのことですが、女性、子供、高齢者、障害者など、社会の中では一般的に弱者と言われる人たちが被害を受ける事件がよくあります。  高齢者への暴力や子供の虐待といったことは常に報道されますし、SNSでの誹謗中傷や店舗スタッフへの過度なクレームといったことも、弱者に向けた攻撃行動という点では共通しています。    こういう行為をする人たちを見て私がいつも思うのは、相手が男性であったり、体が...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/01/19 07:00

「失敗からでは学べない」と言っていた社長たちの話

 最近、「失敗から学ぶ」といったたぐいのビジネス本や自己啓発本が、数多く目につく気がします。  テレビ番組でも、出演者の失敗経験を題材に学びを得ようというようなものもありますし、「失敗学」なる学問も存在するようです。    私も失敗経験から学べることはあると思いますし、その経験を活かすことができた場面もありますから、失敗することにも意味はあると思っています。  ただ、以前から付き合いがある...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2021/01/12 07:00

「栄転」と「左遷」を区別する意味はあるか

 知り合いが、ある会社の中核と言われる営業所の所長になりました。全国にたくさんの営業所があって、その数と同じだけの営業所長がいるはずですが、その中にもいろいろな格付けがあり、結構格が高い営業所長のようです。  周りからは「おめでとう」「ご栄転ですね」などとお祝いの言葉を掛けられ、本人もうれしそうにしています。誰が見ても出世なのでしょうし、本人もそういう希望があったのでしょう。    これに対...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2020/12/22 07:00

「自分が上」と意識すると高慢になり、「不平等」を感じると行動に出る

 私自身は直接遭遇した経験がありませんが、飛行機内での暴言や暴力、マナーに反する行為をときどき耳にします。  これはアメリカ科学アカデミーの研究ですが、旅客機の乗客が争ったり暴れたりするような騒ぎを引き起こす一因に、ファーストクラスの存在にあるかもしれないという結果が発表されたそうです。    それによると、ファーストクラスがある旅客機では、エコノミークラスの乗客が騒ぎを起こす確率は、ファー...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2020/08/18 08:00

「長期視点を捨てる」というチーム戦略の話

 数年前のものですが、興味深い内容の記事がありました。  スペインのサッカー一部リーグに、アトレティコ・マドリードというクラブがあり、そのチーム戦略に関するものです。    決して裕福ではない中小クラブですが、バルセロナやレアル・マドリッドといった超ビッグクラブと優勝争いをするなど、リーグでは強豪チームとされます。  元アルゼンチン代表だったシメオネが監督ですが、経営戦略の視点から、彼とチ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2020/08/04 08:00

「働かないアリ」は組織存続に必要という話から

 ご存じの人も多いかもしれませんが、働きアリに関する研究で、グループの中には必ず働かないアリが一定割合で存在していて、それらを排除しておグループを作っても、同じように一定割合の働かないアリが出現するという話があります。    この理由は長く解明されていなかったそうですが、最近の研究結果によれば、アリの1匹ずつを個体識別した上で、1カ月以上に渡って8つのコロニーの行動を観察した結果、最初よく働い...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2020/05/12 08:00

「優秀なマネージャー」は「優秀な部下」を囲い込まない

 2月になると、そろそろ次年度に向けた計画や社内の組織体制づくりが本格化し、個々の社員の異動や配置転換なども決まり始める頃だと思います。    人事異動の進め方というのは、会社によって様々です。  社長の鶴の一声のところも、人事部が中心で調整するところも、当事者の部門責任者同士で折衝するところも、またそれらを使い分けるようなところも、本当にいろいろです。  ただ、異動の際は、本人への伝達よ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2020/01/28 08:00

「脳科学から見た様々な差」の話から

 以前読んだ新聞に、脳科学者の中野信子さんのインタビュー記事がありました。  興味深い研究結果が多数語られていて、例えば男女の差について、「脳の左耳上あたりに『上側頭溝』というコミュニケーション能力をつかさどる器官があり、男女で比べると女性が大きく、話をしたり、空気を読んだりという気質は、女性の方が高いと言える」とのことです。  インタビューしている記者が「自分のまわりの男性には、空気を...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2020/01/07 08:00

制度化が既得権を生む難しさ

 ある会社でこんなことがありました。  中途入社して3か月の女性社員の妊娠がわかり、産休から育児休業の対応をしなければならなくなりました。面接時には「いずれ子供は欲しいが、仕事が落ち着くまでのこれから数年の出産は考えていない」とのことだったそうですが、こればかりは思い通りにいくものではないので、会社からとやかく言うことはしませんでした。    また、本人から育児休業を取りたいとの希望がありま...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2019/07/16 08:00

意外によくある「主観のコミュニケーション」での行き違い

 あるステーキ専門のレストランで見かけた光景です。  年配の女性がメニューを指して、店員さんに「このお肉は硬い?」と尋ねています。  店員さんは少し困った様子で、「○○なので、それほど硬い部位ではありませんが・・・」と答えています。    そのお店は、安価でステーキを食べさせるところで、値段のわりにおいしいと評判のお店ですが、誰が食べても柔らかいと思う、とろけるような霜降り肉が出てくること...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2019/05/28 08:00

管理部門が過剰な会社と軽視する会社

 企業組織においては、人事、総務、経理、システムといった直接部門の業務を支援する部門があり、「管理部門」「間接部門」「バックオフィス」などと呼ばれます。    この管理部門にどのくらいの体制や予算規模で取り組むかは、常に議論されることです。強い組織は管理部門が中心であるなどと言われたり、あくまでサポート部門として扱われたり、手厚い要員体制を取る会社から徹底的にスリム化を目指す会社までいろいろあ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2019/04/23 08:00

先進企業ほどこだわっている「直接会って話すこと」

   そもそもは1990年代半ばからですが、東京の渋谷周辺にはITベンチャー企業が集結してきていて、これをアメリカのシリコンバレーになぞらえ、渋谷の(渋い:Bitter)と(谷:Valley)をかけて「ビットバレー」と呼ぶそうです。    ITバブルの崩壊によって企業の倒産や撤退が相次いで、この動きは下火になっていたようですが、当時生まれたサイバーエージェント、ディー・エヌ・エー、LINEと...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2019/01/22 08:00

「メンバーが楽しく仕事ができるように」というリーダーシップ

 これは数年前、お正月のバラエティー番組で見たことです。  ジャニーズ事務所に所属するグループのリーダーたちが集まって、それぞれのリーダー論を語り合っていました。    話している内容を見ていて、注目されるグループのリーダーとして、それをまとめているだけのことはある、さすがだと感心していましたが、その中でNEWSのリーダーの小山慶一郎さんが、「他のメンバーが楽しく仕事をしてくれるのが幸せ」と...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2018/11/13 08:00

「やる気が出ない理由」を解決するとやる気が出るのか

 組織風土や企業の課題を調べる一環で、社員の皆さんに対するヒアリングやインタビューをすることがあります。そういう場では、会社に対する不平不満の話は、当然のように出てきます。    その中身は、事業展開や商品、提供サービスといった経営に関するもの、社内制度や仕組み、「給料が安い」「休みが取れない」「仕事がつまらない」といった労働環境にかかわるもの、「あの上司の態度が悪い」「指示をするときの言い方...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2018/05/22 08:00

「みんなそう思っている」というリーダーの思い込み

 ある会社の社内ミーティングに、オブザーバーとして同席していた時のことです。    仕事の進捗状況の確認をしている際に、リーダーがあるメンバーのことを、かなり厳しい口調で叱責し始めました。私が見ている限りでは、別に仕事上の進捗遅れや不手際があった訳でもなく、ごく一般的な話の流れの中からだったので、何がきっかけだったのかがよくわかりません。見方によっては、俗にいう、“キレた”に近い様子です。 ...(続きを読む

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
(経営コンサルタント)
公開日時:2018/05/08 08:00

107件中 1~50 件目