業績管理体制の整備について - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

山本 憲宏
山本公認会計士事務所 所長
滋賀県
公認会計士
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業績管理体制の整備について

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会社経営にPDCAサイクルを落とし込むためには、業績管理体制を整備していくことが必要となります。

まずは、次年度の利益計画を策定し、全社並びに各部署の予算を策定します。この予算は来期の見込みではなく、来期企業をこういう方向に持っていきたいという目標のもとに導かれた目標数値であるべきです。どういう方向に企業を持っていくかということを明らかにするためにも5か年中期経営計画ということも求められてきます。

この経営計画により定められた予算と実績を定期的に把握し、その差異の原因を究明し、経営課題を改善していくかということを実行できる体制を確立させるためにも以下のことを実施すべきです。

第一に、月次試算表をタイムリーに出せるようにしましょう。

当月分の業績は翌月5営業日以内に確認できるようにすることが望ましいです。未払経費の把握や売掛金の把握自体については5営業日以内に確認できるような体制作りが必要だと思います。このような体制作りをするためには会計事務所に経理業務を委託するのではなく、自社において経理処理ができる体制作りが求められてきます。

次に、翌月10日以内に営業会議を開催するようにしましょう。営業会議においては、前月の業績を確認し、未達成部分については今後の営業展開について担当者と十分なミーティングを行います。ただ注意すべきはこの営業会議はノルマ未達の社員を叱責する場ではなく今後の展開を検討する場にすべきだということです。

第三に、四半期ごとに役席以上もしくは取締役会において業績検討会を実施すべきです。

全社的な視点での方向性並びに予算実績差異分析に基づいての行動計画の検討ないし見直しを実施すべきです。この業績検討会には会計的なアドバイスも当然必要となってきますので顧問税理士に出席してもらうことが望ましいと思います。また、経営改善計画の提出を金融機関から求められている企業においては金融機関の担当者にも出席してもらい、企業の実績と今後の方向性を理解してもらうことも一案だと思います。

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