- 葛西 伸一
- 株式会社メンター・クラフト 代表取締役
- 東京都
- 経営コンサルタント
対象:人材育成
仮説を立てながら、対応策を検討してみる。
もうすぐ新入社員の季節がやってくる。
しかし、近年、せっかく高いコストをかけて入社した若手社員が、
すぐに辞めてしまって困るという話をよく耳にする。
実際に、最近では七五三の法則といわれ、高卒が7年,
専門学校や短大卒が5年,大卒が3年で転職をするという事実がある。
この七五三の法則は概ね正しい数字になっているが、
肝心なのは、なぜ短期間で若手が辞めてしまうのか?
昔と今の違いは何か?ということだ。
真の原因を考察して、上司としての対処を考えたい。
まずは、現代の若者が早期に辞めるにいたった背景として、
3つの仮説を作ってみる。
第一の仮説は、「欧米文化の浸透による世間の変化」だ。
日本人は、欧米文化への憧れを抱いている点が多く、現在では、
欧米の食品、インテリア、スポーツ、書籍、メディアはもちろん、
ビジネス界でも外資の参入は昔にくらべ増加しているのは歴然としている。
今では当然の知識となっているが、日本以外では転職は恥ずかしいことでない。
転職は、キャリアパスとして解釈されるようになり、
日本文化自体が、転職許容文化になってきている。
つまり、世間が変化しているのだ。昔なら、転職したら恥ずかしいと考え、さらに周囲からは根性無しと思われる不安があった。それゆえ、両親、親戚、友達に対して
後ろめたさがあり、なかなか転職には踏み切れなかった。
しかし、今では転職してもそのような感覚は昔にくらべると稀薄になっており、
むしろ、良いキャリアになるという風潮があるのではないかと思う。