なぜ頑張っても成績が上がらないのか? - 各種の子供の教育・受験 - 専門家プロファイル

後藤 高浩
株式会社ジー・エス 代表取締役
東京都
塾講師

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対象:子供の教育・受験

大澤 眞知子
大澤 眞知子
(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
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閲覧数順 2024年04月23日更新

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なぜ頑張っても成績が上がらないのか?

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教育 勉強方法

なせ゛、同じ時間勉強をしても、点数を取れるようになる生徒とそうでない生徒がいるのでしょうか? そんなの能力の違いだろ、と言わないでください。確かに能力の差は歴然とありますが、こと受験勉強においては、学習の「質」と「技術」で多少の能力の差を逆転できることもまた事実です。

まず1つは集中力の差です。同じ時間勉強しても、必死に集中して取り組んでいる生徒と、ダラダラとながら勉強をしていたり、他のことを考えながらやっていたり、10分ごとに休憩を取っていたり?する生徒とでは、成果に大きな差が出てくるのは当然と言えます。

2つ目は、「インプット」の勉強している時に、「アウトプット」することへの意識を持てているかどうかの差です。分かりやすく言うと、受験勉強で覚えるのは、テスト中にその知識を引き出して答えるためだということです。後で引き出せない知識をたくさん詰め込んでも意味がありません。
覚える時にも、それなりのコツがあるわけです。語呂合わせがその代表的な例です。鎌倉幕府が成立したのが1192年だというのは皆さん忘れないですよね。(ただし、最近これは間違えだったということになりました。今の学校の教科書にはどこにも1192年は出てきません。1185年という説が一番強いです)
暗記法では、自分が知っている知識と結びつけるという方法が主流です。例えば12支の動物を覚える時に、体の部分を12個事前に決めておいて、「頭にネズミが乗っている…」とやっていく方法です。これもなかなか有効だと思います。
漢字や単語は書いて覚える必要があります。手で覚えるという感覚は正しいのです。ベッドで寝ころびながら単語帳を眺めているという構図は、一般論としてはダメなのです。

ショートインターバルで、アウトプットができるかどうかを点検しながら進める必要もあります。そういう意味では、単元ごとに「確認テスト」を行うことはとても理にかなっているわけです。

算数・数学は、わかったところで勉強をやめてはいけません。自分で式を立てて、解いて(計算して)、吟味して答を書くという一連の作業まで、自分でてきるかどうかを確認する必要があります。

 私が最悪だと考えている勉強の形は、素人(経験のない大学生とか)が教える個別指導や家庭教師です。生徒と講師が1対1で勉強するので、自分のペースでできますし、分からないところはすぐその場で教えてもらえるので、とても効率が良いように思えるかもしれません。確かに学校の定期テスト等、短期間では多少成果が出る場合もあるでしょう。しかし、長期的な受験勉強のレベルでは、百害あって一利なしと言い切ってしまってもよいはずです。傍についていてすぐ教えてもらえる→分かったつもりになる→そのままノートを写す→自分で解かせるとできない→テストで点数を取れない、という悪循環にはまると、生徒本人や親は原因がなかなかつかめないため、「こんなに頑張っているのに、なんで成績が上がらないのだろう…」ということになってしまうのです。
皆さん、個別指導や家庭教師をつける場合は、そのあたりのことを知り尽くした「プロ教師」にお願いするようにしてください。決して、素人の大学生で安く済ませることのないように。後のことを考えると、却って高くつきます。

まとめて言うと、受験生はインプットの際にアウトブットも意識して取り組まなくてはならないし、アウトプットの練習にもかなりの時間をかけなくてはならないということです。実際は、インプットばかりに時間をかけていて、アウトプットがうまくできない生徒がたくさんいますが、ここに気づいた生徒は、必ず成果が出るようになってきます。

点数が取れない3つ目の理由は、時間との戦いを意識していないことです。これも当たり前のことですが、入試の本番は1科目45分とか50分とかの時間の制約が厳然と存在します。普段勉強している時に(特に家で)、このことを忘れている生徒が多いのです。
特に算数・数学が大きいのですが、初めて志望校の過去問を解いた時は、間違いなく時間が足りません。下手をすると、半分解いたくらいでタイムリミットになってしまう場合もあります。それほど入試問題の難度が高いということでもあるわけですが、余程普段から時間の使い方を意識して取り組んでいかないと、本番の時間との戦いには勝てないのです。
まず、テストを解く時の時間の意識改革です。問題を読むスピードから始まって、無駄な時間を使わないで処理を進めること、難しい問題に関わりすぎないこと、最後の10分での捨て問の選び方、見直しの仕方等、ここの感覚は相当訓練を積んでいかないと、一朝一夕では身につきません。
テスト中だけでなく、家で勉強している時にも、時間の使い方をどのくらい意識しているかで差がつきます。何時間も勉強しても、それだけしか進んでいないの?というような勉強をしていては赤信号です。よく、分からない問題を何時間もかけて考えていたというようなことを言う生徒がいますが、こういう生徒は自ら合格から遠のくことをやっているという自覚を持つべきです。そんな無駄な時間は受験生にはありません。
何度も言いますが、入試本番では、1問につき数分で処理していかないと、点数にならないのです。極論を言えば、解けない(点数を取れない)問題は、まったく時間をかけないのが正解です。逆に言えば、時間をかけたら必ず成果(点数)にする必要があるということです。

悩める受験生は、今日から以上の3点を常に意識して取り組んでみてください。

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