
- 人見 隆之
- ISOマネジメント研究所 所長
- ISOコンサルタント
対象:ISO・規格認証
- 人見 隆之
- (ISOコンサルタント)
- 人見 隆之
- (ISOコンサルタント)
「企業にとって必要なのは、マーケティングとイノベーションである」
これは、経済学者であるドラッカーの言葉ですが、
実は、この言葉、ISOにも当てはまる言葉です。
マーケティングとは、ISOでいう、顧客のニーズをいかに把握し、
対応するかということ(ISO9001:5.2顧客重視)であり、
イノベーションとは、ISOでいう継続的改善に当てはまります。
ビジネスパーソンにとって、ドラッカーによる教えは、
『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』
という本の大ヒットでメジャーなものとなり、好意的な教えとして、
受け容れられています。
一方、ISOによる教えは、まだまだマイナーで、しかも誤解されていることも多い
と感じます。
私がいろいろな方の声を聞く限り、
一番の誤解であると思うのは、ISOは形式的なもの、画一的なものとして、
とらえられていることです。
私はコンサル現場で何度もいうことですが、
具体的にやり方を決めるのは、自社であり、
それは、実践的なものでなければいけないということです。
たとえば、ISOの顧客重視は、単にマニュアルに書いてある
だけではダメで、具体的に、顧客をどう定義するかなどの戦略や
その具体的な戦術まで踏み込んでいかなければいけません。
現在、日本でISOを取得している会社は、※約7万社くらいあります。
仮に1社平均100人の社員がいるとすると、約700万人が関わっていることとなります。
ISOに関わっている人はこれだけ多くの人がいるのですから、
ISOは形式的なもの、画一的なものという誤解が解けて、
少しでも多くの企業が、ISOをツールとして実践していくことができれば、
ISOのイメージもだいぶ変ると思います。
どうせISOをやるんだっら、単に認証を維持するためだけのISOではなく、
具体的に活用するISOでありたいものです。
※2012年6月時点でのISO9001、ISO14001、ISO27001の取得企業を考慮した企業数
ISOマネジメント研究所
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